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『自由研究 中学生の理科 Newチャレンジ』 中学の理科はスゴイ(環境研究)

 それにしても驚いた。中学の理科はスゴイ。
 中学の理科の自由研究のテキストを調べてみると、電磁誘導で電気が空間(電気→磁場→電気)を伝わるとある。例として、地下鉄などの自動改札機で使うICカードには電池が入っていない。しかし、薄型のコイルが入っており、ICカードを改札機に近づけるとカード内のコイルに電流が流れICが作動し、改札機に信号を伝えることで改札機が通れる。別の例では、宇宙に設置した太陽パネルで発電した電力を無線で送る計画も紹介されている。

 他にも、ペルチェ素子を使い温度差発電を行う、アルミ缶を磁石の力で転がす、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムで人工イクラを作る、植物の細胞に含まれるDNAを取り出す、牛乳からプラスチックを作る、静電気モーターを作る、など現代の人類の課題に対する解決策についてのミニマムなモデルが体験的に学べるようになっている。

 中学は義務教育であるが故に、国民にこれだけは学んでもらわなければならないという意図が盛り込まれていて面白い。人間と科学技術の関係についても「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当に怖がることはなかなかむずかしい」という寺田寅彦の発言の引用など、示唆に富む。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。