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『博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』単一統合作戦計画(SIOP62)が策定される前を想定したもの(環境研究)

スタンリー・キューブリック監督のブラックコメディーで、史上最高のコメディー映画と言われているが、この時期に観るとコメディーとは思えない。大統領に核ボタンのスイッチが統合している単一統合作戦計画(SIOP62)が策定される前は、核攻撃の権限が作戦現場の司令官に移譲されていた。この映画では実際に司令官がその判断を行いプランRが開始さててしまう。それを止めれない大統領が、電話でソ連の首相にB52を撃ち落としてくれと頼み込むが、30機中の1機だけがソ連のICBM基地に核攻撃を行う。

 大統領をたびたび総統と呼び間違えるドイツから来たストレンジャーラブ博士はランド研究所のハーマン・カーンがモデルと言われているが、彼は「自由を守るためなら、何百万人の命を失うことになっても、それを進んで受け入れようと思わないか?」と説いて回り、死の道化師呼ばれていた人だ。この映画では、ハーマン・カーンの著作からの引用が、キューブリック監督に使用料を要求するほど多かったという。

 ちなみに、ハーマン・カーンはランド研究所を辞め、ハドソン研究所というシンクタンクを創業したが、得意技はシナリオライティング法で、未来学の分野を切り拓き、人類の運命は太陽系外の宇宙に植民することになるというのが彼の立場。

 2013年、世界で初めて外国人で「ハーマン・カーン賞」を受賞したのは安倍晋三だが、ハーマン・カーンはストレンジャーラブ博士のモデルであることを安倍氏はご存知なのだろうか(笑)

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。