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『引いて考えると使命分析』(2−3)空間を引いて考える

 これまで使命と目的の違い(2−1)、インサイトの発見方法の一つであるデプスインタビュー(2−2)を解説してきた。次に使命を明らかにするための3つの方法(空間、時間、自比較)について解説していきたい。

 糸川さんのCreative Organized Technology(創造性組織工学)では、その対象の使命を明らかにすることを「使命分析」と表現しているが、「引いて考える」という言葉に置き換えるとわかりやすくなる。

 たとえば自分が学校の教師だとして、今いる自分の物理的な位置をドローンなどで上空から見てみると、パソコンに座ってパワーポイントで作業を行っている姿が見えてくる。これは翌日の講義のための資料作りだとする。
 もう少しドローンの高度を上空1万メートルまで上げてみると、同じ地域に住む他の教師も翌日の授業の資料を作っている。さらには、65歳で定年退職し家で何もすることがなく、生きがいを求めている人もたくさんいる。

 このように教師が教える内容の資料作りをするのは、その教師オリジナルの資料を作り、少しでも生徒の理解を促進したいからだろう。同じ内容でも演繹的に教える方法と帰納的に教える方法は違うように、教え方は人それぞれだと言われているが、ある程度分類することができるはずだ。受け入れる生徒の側も演繹的な教え方と帰納的な教え方によつて理解度は違うはずだ。
 さらに、生徒への次のようなアプローチは、教える方法の組み合わせにより構成されていることに気づく。

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