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『カレイスキー 旧ソ連の高麗人』カレイスクーの存在を知ることができた(世界の歴史)

 ウクライナとロシアの戦争のニュースの中で、「ウクライナで戦死したロシア将校…曽祖父から4代が参戦の高麗人だった」という中央日報の記事があった。プーチン大統領はモスクワを除いて主に極東とシベリア地域で、少数民族である高麗人を毎週200人ずつ入隊するよう要求しているという。この記事により、イスラエルのゴラン高原に住むドゥールズ族というイスラム密教の少数民族のことを思い出した。彼らはイスラエル兵として徴兵され、勇敢だからという理由で、戦闘の最前列に送られる。ロシアに帰化した高麗人をカレイスキーと呼ぶようだが、今回のウクライナ侵攻で、彼らは戦闘の最前列に送られている可能性がある。

 地球上には2つの韓国でなく、3つの韓国がある。3つ目の韓国は地図にはなく、中国に200万人、米国に150万人、日本に70万人、ロシアに47万人が移住している国を持たない人たちを指す。池袋西口(北)には新華人のエスニック・セグリゲーションがある。中国東北地方の朝鮮族自治区の料理を出す店が多くあり、ここで中国の韓国人の存在を最近知ったのだが、ロシアには帰化させるという手段で47万人もの高麗人がいるのだ。高麗人のロシアへの大量移住は、凶年と飢饉、農奴の反乱などの生活苦が原因で、1860年頃からはじまり、1930年頃にロシアにより移住が禁止され終わった。

 カレイスキーはロシアの無国籍地帯(130の民族がいる)であるシベリアや砂漠地帯である中央アジアなどに住みついた。ロシアにとってのシベリアの位置付けは、帝政ロシア時代から人間のゴミ清掃場だ。モスクワの大地主の気に入らない農奴、犯罪者、国内の不平不満分子、背教者、スウェーデンの戦争捕虜などを処理する場所がシベリアだ。しかし、自分の意志で移民してきた人も多いという。さらに、カレイスキーは、中央アジアにスターリン時代に強制移住させられた高麗人、サハリンの朝鮮人は日本人に資本家に雇われ(1918年頃から)、中央アジアから沿海州(ハバロフスク市)に戻った高麗人の3つに分類されるようだ。

 写真資料として、「1920年4月4、5日にハバロフスクの韓人村を砲撃する日本陸軍砲兵隊」「韓人虐殺後に記念撮影する日本軍人たち」「日本軍に虐殺された韓人たち」が掲載されているが、そこにはロシアのウクライナ侵攻と変わらない残酷な日本軍がいる。ロシアの研究は続くが、本書によりカレイスキーの存在を知ることができた。

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