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NO 選挙, NO LIFE

ポレポレ東中野で『NO 選挙, NO LIFE』見る。

選挙ライターの畠山理仁さんを描いたドキュメンタリー。

日本中の選挙を追って、「候補者全員に話を聞けなければ記事は書かない』というモットーで畠山さんが取材活動していることは知ってたが、実際にその様子を見た感想は「これは忙し過ぎるな…」に尽きる。
途中、「選挙期間中は取材が多すぎて、記事を書いてる時間がないんですよ」と笑う場面が出てくるが、取材→移動→取材→移動が何件あるんだこれ?という感じで繰り返される。
取材は映像も撮ってるからどこかでその整理もしないといけないだろうし、本当に寝る時間がないと思う。
そして記事書く媒体に取材経費を出してもらえないときは自腹になるといい、お金と時間の配分でいったら完全に割に合わない。

なので今年50歳を迎えた畠山さんが引退を考え、その決断の時点でラスト取材として迎えた2022年の選挙で「終わってどうですか」と聞かれた畠山さんが「投票行く人が増えればいいなと。せめて投票率が50%を超えたら」と自分のことでなく選挙のことを答えてたのが印象的だった。
選挙、本当に好きなんだなあ、と。

2022年の東京都参議院選挙、沖縄県知事選挙の2つが主に描かれるけど、選挙の様子が違ってるのも発見だった。
沖縄の選挙、知事選なのに土着的というか、「土地の行事」感があるなあと興味深かった。
本当は選挙法違反なのに名前入りのノボリを道路にくくりつけるのが常態化してたり、落選した候補者が翌朝も立ってお礼してたり。

反対に東京の選挙って、他人事感あるなあと見えた。選挙が遠いというか。
生活から切り離されてるのと、候補者が多い&毎回違うのもあって、自分事にならないんだと思う。
自分はそこでずっと投票してるからそれが当たり前だと思ってたけど、そうでもないんだなと実感した。

選挙って社会的にも、関わってる人にとっても大きな出来事で、「選挙は同じ内容が一つもなくて、どれもドラマチック」(by畠山さん)なのに、公平性を保つために事前にメディアで扱われる機会がすごく少ない。
もっと候補者一人一人のドラマを見たいなと思った。

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