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【連載】無水オキアミとサイバーパンク【V.1】

また会ったな。俺の名前は5ota-1noue・・・
2089年の第二横浜シティからやってきた、ホンモノのサイバネやろう、サイバーパンクの中のサイバーパンク・・・

前回おれは、なんだか無性にサイバーパンクにハマっている、という話をした。サイバーパンクなもの・サイバーーパンクじゃないマガイモノ。。。

ところで
テキサス、あんぱん、フラミンゴ、ジョンウィック
おれはこいつらがサイバーパンクに値するとし、とても訓練されているので信頼における、ということを伝えたが、やはり説明不足なのは認めざるおえない。おれはまず、「あんぱん」がなぜサイバーパンクなのかをみなさんにお伝えしたいと考えております。。。。

お前は、あんぱんを潰して食べたことがあるか?

「あんぱん」と聞いて、諸君が思い浮かべるのは概ねこの3種類だ。

1. 刑事(ディテクティゔ)がmilkのおつまみに嗜む張り込みのお供
2.日曜朝6時の、悪い奴をぶん殴ってキッズに道徳を叩き込む教育番組
3.プラチナ製のシースーばかりが並ぶザっギーーーーーーーーーーーーーーーーンでネオン色の異彩を放つ「Kimuraya」のアンパん

なるほど、どれもあんぱんを語る上で欠かすことのできないシチュエーションだし、これどの要素全てをとってもサイバーパンクの潮風を、ほんの少しでも感じることができるはずだ。。。
え、なに、わからない?なんにも感じない?
寂しい感性だ、かわいそうなスカムしっと。わかんないのなら教えてやる。

まず、1. の要素から感じ取れるのは、
「粗末な食事に甘んじてでも悪を追い詰める強き者の信念」

なんのことかさっぱりだという顔だな。
それでは、ここで1つ、思考実験を行ってみよう。
もし、彼らが張り込みの最中、突然パトカーのボンネットにテーブルクロスをおもむろに広げ、その上でフレンチトーストを食べ始めたら?
それを見たお前は、即座に警察へ通報するだろう。。。
「はいすみませんこんにちは!パトカーの上でフレンチトーストを膳じて食べてるアホがいます!!」
こんな風にアホな通報が110して、空腹を抑えきらなかったポリ・メンは懲戒免職。。。犯人もみすみす逃す。。。
なぜならボンネットの上にフレンチトーストを置いていたから。。。。
...そう、つまりそういうことだ。
フレンチトーストは確かに優雅だが、ポリ・メンがランチに選ぶ品としてはいささかリスキーだ、ということがこの思考実験kら導き出される、と、21世紀初頭の熱血教室の学者、マソケルサンデルンもそう仰っていらっしゃった。。。。
それに比べ、あんぱんはいい。。
テーブルクロスなんてスノッブじみたいけ好かない器具を用いなくても、その腕一本で食すことができる忍者飯なのだから。。
だから、彼らは日夜犯人を捕まえるため、フレンチトーストではなく、あんぱんを食べ続ける。。。それはもはや甲賀の修行だ。2年後のシャボンティーン諸島での再開に備えて食す英気そのものと言える。
このように、ポリメンはとても大変で、法の番人とはいえ、ハードボイルドな仕事だ。サイバーパンクは力に対するテクを使ったパンクネス。いささかサイバーというには無理があるが、そのハードボイルドさには一定のパンクネスを感じぜざるをえない。まだ、サイバーパンクには少しばかりたどり着かないが。。

ついでその2。アソパソマソの番組、お前は見たことがあるだろうか?
少なくとも、おれはある。
小学生の頃、おれは毎週日曜には朝5時に起きていた。そして、なんだかよくわからない脱サラをして、なんか粘土をこねて焼く仕事を始めたおっさんが、家庭を顧みず、仕事とヤキソバ&タコヤキに溺れてたら、体を壊し、「End  of  T H E エンド」かと思ったらなんんか青汁を飲んだら元気になって、突然家族を愛し、ソバとタコから足を洗い、毎日青汁を飲んで粘土をこねて焼いてると幸せになった。。という再現ブイテーアールを流す通販番組を見てからアソパソマソを訳も分からず眺めていたからな。
そこらの馬の骨とは練度が違う。
...白状させてもらうと、アンパンマンの内容はあまり覚えていない。だが、バソキソマソという悪い奴がいて、そいつは助兵衛なのでバタコにヴァーチャルXをしようとジャック・インするが、それをアソパソマソがぶん殴って、晴れてバタコと真のヴァーチャルXをする。。そんな感じだった気がする。
これだけでもヤヴァイアニメだが、奴のヤバ・ポイントは間違いなく、「弱った奴らに自分の頭を食べさせる」というところだ。
突如飛来した隕石で吹っ飛んじまった関東跡地に建てられた、悪の極悪メガコーポによる実質的なサイバネティクス実験都市「第2横浜シティ」ですら、そんなイカレ野郎は存在(ありえ)なかった。。
そういう意味では、あのアニメはかなりドギツイぱんくねすを背負っており、時代の先端を先取りする、そんな偉大な作品だったと言える。

その3、お前は銀座の「木村屋」に行ったことがあるだろうか。
ないのなら一度行くといい。。
あそこのあんぱんは、めちゃくちゃ美味い。しかもちょくちょく焼きたて。
いくつか種類があって、スイーツが好きなお前は確実に身悶えするが、まずは真ん中に桜を植えたタイプを注文しておけ、あれはとても美味いからな。必ず、覚えとけ。

p.s.
他のも食べたら、おれに一本DMをよこしてくれ。感想が聞きたい。

このように、諸君がイメージするあんぱんは少しばかりのパンクネスをその身に宿していることが骨身にしみてわかっただろう。。
しかし、あんぱんは今のままでは「C Y B E R / P U N K」ではない。そもそも木村屋はトラディショナルなふいんきを醸し出している。
そんなあんぱんがサイバーパンクと化すのは他でもない。

それは「あんぱんをギュッと潰したとき」だ。

この瞬間、コスモがほとばしった!!
続いて、ビッグ・バンがすごい爆発して、銀河が生まれ、太陽系が形作られる。その太陽系、第3惑星、地球がハブビタル・ゾ〜ンのなかでくるくるっと回り出し、生命が誕生し、魚が陸で歩き出し、猿はホモサピエンスになり、ホモサピエンスはとうとう日本人になった。
ところが、隕石が落ちて関東が消し飛び、なんかGAFAみたいな奴らが跡地を買取り実効支配、人工島の上に「第2横浜シティ」が誕生、最後にはサイバーパンクとなる。。。

なぜあんぱんを潰すとサイバーパンクになるのか?

あんぱんにはある特性がある。
それは、「潰して食べると美味い」という摩訶不思議な性質だ。
「潰す」という行為、それを少しかしこまった言い方をすると「圧縮する」もしくは「Z.I.P.する」と言い換えることができる。
おれは広辞苑を3回読んだ。
圧縮された食物には、ジップするとなんかサイバーパンクを醸し出すような雰囲気をまとい出すアビリティがあると、おれはつよく信じている。
なにやらそこに、食の楽しみを否定するような、なにに対してかはあまりピンとこない合理性のようなもの、そんな技術で加速した人間の退廃性、ディストピアなサイバーパンクが眠っている、そんな気がしてならないのだ

これが、Here is エギザンプる・・

・圧縮寿司
・圧縮ハンバーガー
・圧縮オレンジ
・圧縮ヌードル
・圧縮固形コカコーラ
・圧縮オムレツ

さぁ、これだけ浴びせかければ、お前も嫌という程思い知っただろう。
もちろん、2019年にはこれらのメシが存在しないことは知っている。
なんでも圧縮すりゃ美味しくなるもんでもない。
だからこそ、お前は今すぐあんぱんを握り潰せ。
圧縮し、Z.I.P.しろ。
これは数少ない、潰すと美味いサイバーご飯だ。
おれが太鼓判をポンっと押す。。。

本連載は、私、井上が日常目についたものを取り上げ、「これはサイバーパンクか否か」を判断し、なぜそれがサイバーパンクなのか/サイバーパンクではないのか、を解説するものとなっております。
もし、判定してほしい品がございましたら、サイバーパンクソムリエ、井上宗汰にご一報ください。



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