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PostSeason2021

ありそうでなかった「プラス1」

 最終戦を迎える時点で、2つのワイルドカードスポットに4チームが同率で並ぶ可能性があった、アメリカンリーグ。メジャー最高勝率で2チームが100勝以上というハイレベルな争いを繰り広げ、最終日に優勝チームが決まったナショナルリーグ西地区――

 両リーグとも、162プラス1=163試合目が組まれるかもしれなかった、MLB。また優勝争いとは別に、ホームラン王を目指す大谷翔平ら4選手の打席、彼らが打ったかどうかも気にしながら楽しむことができたレギュラーシーズンは、終了した(大谷は、ホームラン王は惜しくも逃したけど、ア・リーグの三塁打王にはなった)。

 いくつもの"タラレバ"にそなえたシナリオは用意されていたが、幸か不幸か実現には至らず。現地時間5日から、イレギュラーだった昨年とは違い、従来のスタイルで行われるポストシーズンに突入する。

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 まず最初はア・リーグのワイルドカードゲーム、ボストンで行われる《ヤンキースvs.レッドソックス》の一発勝負から。

 106勝もしながらライバルのジャイアンツに1ゲーム及ばず、ワイルドカードにおさまったドジャースが、地元でカージナルスを迎えるナ・リーグは1日遅れてのスタートだ。

ノースウィープ&フルセット希望

 その後、5戦制のディビジョンシリーズ、7戦制のチャンピオンシップ(リーグ優勝決定)シリーズ、そして同じく7戦制のワールドシリーズへとつづく、短いようで意外と長い「シーズン」。

 選手、特にピッチャーは大変だけど毎年ひそかに、そうなったらいいなと思っているのが、全シリーズ全カードがフルセット――5戦制なら3勝2敗、7戦制なら4勝3敗と、すべて最終戦まで戦われること。

 3地区制になり、ポストシーズンにワイルドカードが導入された1994年以降、まだない(94年はストライキでシーズン中断)。逆にすべてスウィープで終わったという年も、ない。

 ディビジョンシリーズ4カード、チャンピオンシップシリーズ2カード、そしてワールドシリーズ――の計7シリーズ中、最終戦にもつれこまなかったのが最も少なく、"フル"に近かったのは、2003年と11年の《3》。

 同じくらい惜しかったのが12年で、ナ・リーグだけフル。ア・リーグも、ディビジョンシリーズまではフルだったけどチャンピオンシップシリーズはタイガースがヤンキースをスウィープ、そのタイガースもワールドシリーズでは、ナ・リーグを戦い抜いてきたジャイアンツにスウィープされるという、ちょっと淡泊なラストになってしまう年だった。

 今年はまずボストン…へはもちろん行けないので、NHK-BSか、Jsportsにチャンネルを合わせ、できるだけ長く楽しめることをテレビの前で祈りながら見ることにする…。


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