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#LomaLopez を見て思い出したこと…

The TAKEOVER!

 17日(日本時間18日)にラスベガスで行われた《ワシル・ロマチェンコvs.テオフィモ・ロペス》のライト級タイトル統一戦は、3-0(116-112, 119-109, 117-111)の判定で、ロペスが勝利した。

 ロペス勝利のコールに、とても驚いたのが最初に抱いた感想。ロマチェンコは、ここ何戦か同様、スーパーフェザー級で見せていたような支配的な闘いぶりはできないかもしれないという想像はできた。特に前半の手数の少なさは印象が悪かったろうけど…

 ただそれでも的確にヒットさせていたし、負けと判定されるほどだったか? という印象がぬぐえないのも事実。アメリカメディアの多くは、ジャッジの一人がつけた「119-109」以外、特に問題視していないようだと知り、自分の見方に少しばかり迷いが生まれている。

 判定を聞いた直後、不満をあらわにすると思ったロマチェンコ本人や陣営が、呆然とはしていたものの抗議するような意思表示をしていない(ように見えた)こともまた、意外感を強くした。

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 中継したWOWOWの放送に少なからず影響されたことも…あるか(笑)。もっといえば、オッズがかなり有利と出ていたことを含めロマチェンコへの"信仰"が篤すぎたことも、出た判定と認識がズレた一因かもしれない。

「10-9」≒「10-8」?

 いろいろ考えさせられ、記憶にも残る一戦となったが、こうして判定や採点の賛否が話題になるたびに思うのは、現状の広すぎる《10対9》の運用範囲だ。

 明白に一方が支配したと判断するラウンドと、"振り分けるとしたらこっちかな"くらいの微差のラウンドが、同じ《10対9》と採点されるのはおかしいし、採点基準を変えるべきなんじゃないのかということ。

 だいぶ前に刊行した『BOXING 名勝負大全』内でも提唱し、ここでも少し触れたとおり――

10対10 : 互角
109 : 微差で一方の優勢
108 : 明白に一方が優勢
10対7 : ダウン1度
10対6 : ダウン2度もしくはそれに近い状態

――このように《10対9》の下に1段追加するよう改めるべきだろう。

 じゃこういうときはどうする!? etc. etc. いろいろな例の検証、細かい点で検討すべき余地はあるかもしれないけど、現状よりもジャッジがどう見たか、よりわかりやすくなる。

 今回の「ロペス×ロマチェンコ」戦のような展開にも影響したかどうかはわからないけど、スコアに対する違和感は、より少なくなる…そう考える人は、あまりいないか ^^;


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