会社に勤めながら旅を続けるヨガインストラクターに「日本と海外」の違いをインタビューした!
「働きながらでも旅行がしたい!」
「多様な価値観の中で生きたい!」
「独立して好きな仕事がしたい!」
と思い続けながらも、
「安心や安定が大事だから…」
「日本は日本で住み易いし…」
「海外旅行経験がないから…」
と、なかなか第一歩が踏み出せない方は多いと思います。
そこで、リクルートの営業マンとして働きながら2年間で11ヵ国も旅に出たり、会社を辞めてフリーランスのヨガインストラクターとして活躍している朝子ビアトリスさん(インスタ)という方が居たので、
「働きながらどうやって旅行しまくってるの?」
「ハーフとして日本についてどう思ってるの?」
「会社を辞める事については怖くなかったの?」
などについて、ざっくばらんにインタビューしてみました!
いま働きながらでも旅行に行きたい方や、独立を考えている方の、背中を押す記事になれば良いなと思います。
では、インタビュー開始!
ino:今日はありがとうございます。
先月ウユニ塩湖に行ってましたよね、どうでしたか?
Asako:こちらこそ、ありがとうございます。
ウェディングフォトのPR撮影として行ったので、弾丸旅行でしたけど、カメラマンさんやヘアメイクさん達と、旦那も含め5人で行けたのが楽しかったです!あとは、やっぱり「この世界に私たちしか居ないんじゃないか?」って感覚に陥れる塩湖は凄かったですね。
1-2.ボリビア/ウユニ塩湖
3.ボリビア/ムーンバレー
朝子さんの経歴(1/2)
ino:朝子さんは今、ヨガのインストラクターなんですよね?
Asako:そうですね、ICU(国際基督教大学)っていう比較的、留学生とか帰国子女が多い大学を卒業して、リクルートで営業を3年半して、去年の10月に退職、それからはフリーのヨガインストラクターとして活動してます。
1.ICU(国際基督教大学)
2.ヨガレッスンの様子
朝子さんの経歴(2/2)
ino:色々な所に旅行してると思うんですけど、昔から旅行が好きだったんですか?
Asako:私は日本でうまれてるんですけど、イギリスとのミックスなので、子供の頃からクリスマスや、お正月にロンドンの祖父母の家に行ったり、中学〜高校の頃にインドネシアとマレーシアに1人でキャンプに行かされてたので、いわゆる「海外に対しての抵抗感」みたいなものは、子供の頃から全く無かったですね。
3.ロンドンの祖父母の実家
4.高校生マレーシアキャンプ/民族衣装の交換会
最近行った場所
ino:会社に勤めながら旅行してたって事ですよね!大学を卒業してからは、どの辺りに行ったんですか?
Asako:勤めてる時は、ボーナス全部旅行に使う感じで行ってましたね。休みも限られてるので「ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は絶対日本にいない!」みたいな。だから成田から出社した事もあります(笑)
この2年半くらいで11ヵ国くらい(バハマ、アメリカ、台湾、イギリス、フランス、オーストラリア、タイ、ケニア、タンザニア、ペルー、ボリビア)行きました。
大学を卒業してから1年後に彼と結婚して、いま結婚2年目なんですけど、新婚旅行でフロリダとバハマをディズニーのクルーズ船で行って、それはめちゃくちゃ良かったです。船内に劇場があってミュージカルしてくれたり、島に着いたらミッキーが居るんですよ(笑)私ディズニーが凄い好きなので、それは本当に感動しました。
台湾、タイとかは、日本から近いので、忙しい合間に旦那と予定合わせて行くのには最適でしたね。
後、オーストリアのシドニーは住みたい位大好きで、人生で2回行きました。オーストラリア人って、良い意味ですごい適当にみえる時があって、私はそこが好きなんですよね。
あと、たまたまかもしれないけど、ニューヨークに昔行った時、私がアジア人だっていうだけで、悲しい気持ちになる事もあったんですけど、オーストラリアではそれが一切なくて。
もう、街と自然が融合してる感じも含めて、とにかく好きなんですよね「私ここにうまれれば良かったな」ってくらい(笑)
ケニアにも行ったんですけど、子供が生まれたら行けないような所を出来るだけまわるようにはしてます。
1-2.アメリカ〜バハマ/ディズニーのクルーズ船
3.アメリカ/フロリダ州のディズニーランド
4.台湾/台北
5.タイ/プーケット
6-7.オーストリア/シドニーオペラハウス前
8-9.ケニア
旅の魅力:「他人の価値観を受け入れざるを得ない環境を経る事で、人に優しくなれる」
ino:パートナーとそうやって旅行に行けるのは、本当に素敵ですよね。
Asako:旦那とは大学で出会ったんですけど、ICUは色んな考え方やバックグラウンドを持った人たちがいるんですけど、私にとっては本当に居心地が良かったです。
私は日本人だけどハーフなので、イジメまではいかないけど小学生の頃よく「外人」って呼ばれたりして。いつも心の中で「私から見たらあなたも外人だよ…」って思ってて。
だから、どうして人は「自分と違うと感じる人を否定的に捉えようとするんだろう?」っていうのは子供の頃から考える機会が多くて。
「私は私、あなたはあなたとして、お互いを理解し合いながら生きたい」ってずっと思ってたので、そういう多様な価値観を共有できる環境の中で、旦那と出会えたのは良かったですね。
誰かに何かを言われた訳ではないんですけど、日本の「みんな一緒が、みんな良い」っていう文化が、私には居づらくて。だから正直、色んなバックグラウンドを持った人達を、互いに認め合う文化がある外国にいると「うわ、楽だわー!」ってなるんですよね。
旅の良い所って、物理的な物だけでなく、社会的な地位も含めてほとんど置いて、新参者として行ける事だと思ってて。
日本人が日本で暮らしてると、マジョリティの中の1人だけど、海外に行くと大体、他民族・多言語だから、そこでマイノリティになるという経験は、それだけで価値があるし、他人の価値観を受け入れざるを得ない環境を経る事で人に優しくなれる事もあると思います。
1.大学での挙式
2.ロンドン/祖父母と
3.幼少期/父と
日本人である事について:「うまれる国は選べないけど、自分の国の歴史を知らないまま、他の国の人に接するのは罪深い」
ino:大学時代から旅はしていたんですか?
Asako:私は歴史学を専攻してたので、2年生の時に1ヶ月間ゼミの先生の「古代ローマ史についての研究旅行」に同行させて貰いました、あとは卒業旅行でニューヨークに行きましたね。
ino:どうして歴史学だったんですか?
Asako:中学〜高校の頃にインドネシアとマレーシアに2週間くらいキャンプに行かされた事があって。そこには、アジア20ヵ国から同い年の子供達がそれぞれ100人づつくらい来てて、皆で一緒に生活するんですけど。
ただ、キャンプなのでクアラルンプールみたいな都市ではなく、ガチの山奥で鳥を捕まえて絞めたり、焚き火したり、スコールの中びしょ濡れになりながら寝たりして、かなり衝撃的で。
生活自体も衝撃的だったんですけど、そこに来てる色んな国の子たちの話が、私的にはもっと衝撃で。
例えば、日本が昔、植民地化した東南アジアの国の子が来てて「うちのお婆ちゃんから『昔、日本人にひどい事をされた事がある』って聞いた事があるんだ」って。「でもね、僕はその事について責めてるわけではなくて、あなたに日本人として知って貰える事が嬉しいんだ」って言われて、私は涙がターーーーって流れて。
うまれる国は選べないけど、自分の国の歴史を知らないまま、他の国の人に接するのは、ある意味罪深いなって思って、大学で歴史学を専攻しました。
そういう意味では、海外の事を学ぶことも大切だけど、自分の国の事について知る事はもっと大切で。大学に入って、より感じたんですけど、他の国の友達は、自分の国の歴史をよく知ってるし、興味もある人が圧倒的に多いなって。
1-2.古代ローマ史についての研究旅行
旅の意味:「他人ではなく、自分に目線を向ける/持たざる事の幸せを再認識できる」
ino:日本と海外の違いって、他には何か感じる事はありますか?
Asako:強いて言うなら、日本人って「思い遣りがある」って言われてるじゃないですか、でも私はあまりそうは思わなくて。東京で過ごしてるからかもしれないけど、満員電車でイライラしてる人とか凄く多いし、階段とかで荷物とかベビーカーを持ってあげてる人が、あまりにも海外と比べると少ないように感じるんですよね。
皆困ってる人を見ても知らんぷりじゃないですか。「心に余裕がない人が多いのかな?」って。
ただ、それもその人の性格の問題ではなくて、社会環境のせいだと思っていて、特に東京にいると物や情報が多すぎるし、働いてるとクライアントや上司から求められる事に対して「高いパフォーマンスを発揮しなきゃ!」ってなるので、外や他人に神経が向くじゃないですか、まぁ仕方ないんでしょうけどね。
だからこそ私は、旅やヨガを定期的にして、他人や外側じゃなくて、自分の内側に目線を向けたいなって。
そういう機会があまりにも少ないと、心に余裕がなくなってイライラしちゃったり、他人への思いやりに欠けちゃうんじゃ無いかな。
私も会社に勤めてる時、体調も壊したしイライラする事も多かったし、周りにもそういう人がいて。そういう環境に自分が居続けると、失ってるモノに気付かないんですよね。
例えば、本当は家庭とか自分の時間を大切にしたいと思っていて、その為に働いていたはずなのに、いつのまにか、それらを犠牲にして働く事になってる人も多いんじゃないかなって。
海外に行くと、貧しくても幸せそうな人達って凄く多くないですか?そういう幸せそうな、現地の方々と交流すると「持たざる事の幸せ」を再認識するんです。
物やお金に執着し易くなる環境にいると、それこそ「持ってない=不幸せではない」という事に気付く機会が少なくなるじゃないですか。
言い換えれば、人生における大切なものの優先順位を把握して、さらに自分の体や精神状態をきちんとコントロールできてこそ、はじめて仕事でも高いパフォーマンスを提案できると思うんです。
木村拓哉さんも「健康はエチケット」って言ってましたし(笑)
ヨガと旅について:「未来ではなく、今の自分の事を整理する時間、見つめ直す時間を作る事で、心にも余裕がうまれる」
ino:旅行は、1人より誰かと行く事の方が多いですか?
Asako:そうですね、ハワイにホノルルマラソンと、ヨガのインストラクターライセンスを取りに2回行ってるんですけど、それを除けばほとんど彼と行ってると思います。
私も彼も体を動かす事が好きなので、私達の旅は基本的に朝はジムに行って体を動かす事からスタートするようにしていて。
それは、私がリクルートに勤めてる頃に、会社や仕事自体が大好きだったからっていうのもあるんですけど、頑張り過ぎたというか。自分の体調管理が上手くできなくて、ジムに行く事も減って、結果的に精神的にも身体的にもキツくなって、病院に通ってたんですけど、通院では一向に良くならなくて。
「これは強制的に体を動かす環境を作らないとマズいな」って事で、ヨガに行ってみたんですよね。
そしたら何も無かったかのように回復しちゃって。今考えれば「体をどう動かすと、精神にどう影響するか」という事も科学的に理解しているので、当然の事なんですけど、当時は「え!何これ、凄い!」みたいな感覚で。
ヨガって2000年前に出来たものらしいんですけど、現代の学問と照らし合わせても、きちんと理に適ってるっていうのが、面白いなって。
だからこそ、私はヨガのインストラクターとして、お客さんに対して、解剖学的な観点から体への影響をきちんと説明するようにしてます。
あとは「自分の内側に目線を向ける事」が大切なので、レッスンではまず目を閉じて呼吸を数えたり、強張っているところが無いかとか、体や心の状態の点検をする時間を必ず取るんですね。
未来ではなく、今の自分の事を整理する時間、見つめ直す時間を作る事で、心にも余裕がうまれるんだと思います。
とは言え、旅の意味もそうだし、ヨガの瞑想の良さとかもそうなんですけど、言葉でなかなか説明ができないんですよね。
「1回旅に行ってみ!」とか「1回ヨガのレッスン来てみ!」って感じで(笑)
体験しないとやっぱり分からないじゃないですか、ネットで見れば海外の事も情報としては知れるし、なんでも手に入るんだろうけど、だからこそ体験が最も価値の高いもののような気がしてて。
旅で言えば現地に行く事とか、レッスンで言えばリアル・ライブというものを、1番大切にしてて。
ヨガの仕事もそうなんですけど、本やYouTubeでは絶対に分からない事があるんですよね、お客さんとface to faceで、お客さんの体の状態を目の前でみたり、その日の天候にもよって、少しづつレッスン内容も変えたりするんですよ。
例えばウユニ塩湖の絶景なんかも絶対に行かないと分からないじゃないですか、ハワイの海で瞑想してる時に「もはや、風と海と太陽と空があればそれで良いや!」なんて思えてくる感情もやっぱり言葉では伝わらない訳ですよ。
だから、これからもヨガレッスンは出来る限りライブに拘りたいんですよね。
やりたい事:「いつ死ぬかなんて分からないから、先回しにせず、会いたい人には会いにいくし、行きたいところには行く」
ino:頻繁に旅に出る事についてとか、仕事を辞めてフリーになった事についての、周りの反応はどんな感じなんですか?
Asako:親からは「旅行ばっかりしてるけど、ちゃんと貯金してるの?」って言われてます(笑)もちろん貯金できれば良いんですけどね。
20代は経験にお金を使おうって昔から決めてたので、今は物よりも旅に使ってますね。しかも、貯金してても何が起きるかわからないじゃないですか。
それこそ、私と同い年の息子さんがいる人がいて「その子が癌で亡くなった」って話を聞いて「若いとか老いてるとか関係なく、人はいつどうなるか分からないから、今幸せである事がすごく大事だよな」って。
だから「先回しにせず、会いたい人には会いにいくし、行きたいところには行くし」っていう事を心掛けてます。
フリーのヨガインストラクターになった事については、周りからは「すごい勇気だね!」とか「フリーいいなー」って言われるんですけど、そういう人で独立する人は少ないように感じます。
自分のやりたい事に素直じゃない人が多いのかな?色んなやらない理由を見つけて、それを盾にして行動してないような気もします。
今の日本で野垂れ死ぬ事はないので、1回でもいいからやりたいように、素直にやってみればいいのにって。
「やりたい事」の壁を破ってみた事がないから、すごく高く感じるのかもしれないんですけど。
でも一方で、私たちは生まれた時から不景気だし、バブルも崩壊してるし、安全に安定したいっていう思考はある意味仕方ないのかもなとも思います。
だって、同世代の1番なりたい職業って公務員らしいんですよ「会社辞めたいけど、やめたらまた就活しなきゃいけないかもしれないし、次にいい給料の会社にいけるかもわからないから、とりあえず今のままの会社がいい」っていう考えも分からなくはないんですけどね。
後はやっぱり、海外と比べると、日本では個人と会社っていう関係性において、会社が強すぎるんじゃないですか?海外は対等じゃないですか、私もフリーでやってるから対等だし。
「これだけの価値を提供するから、これだけの対価をください」っていうのを、もっと交渉できる文化が根付けば、素直にやりたい事も出来る人が増えるし、私みたいに体調を壊す人も減る気はしてます。
1.ケニアでのピクニック
2.ボリビア/列車の墓場
ino:今日はありがとうございました!ヨガにかなり興味出てきたので、ヨガ関連でもまた何か一緒にさせて下さい!
Asako:こちらこそ、ありがとうございました。はい、よろしくお願いします!
まとめ
(1)海外旅行の良い所は、物理的な物だけでなく、社会的な地位も含めてほとんど置いて、新参者として居れる事であり、そういう海外での「他人の価値観を受け入れざるを得ない環境」を経る事で、人に優しくなれる。
(2)うまれる国は選べないけど、だからこそ、自分の国の歴史を知らないまま、他の国の人に接するのは、ある意味罪深い事である。
(3)旅の意味というのは、他人や外側ではなく、自分の内側に目線を向けるキッカケであり、現地の方々と交流する事で「持たざる事の幸せ」を再認識する事でもある。
(4)ヨガを通じて、未来ではなく「今の自分」の事を整理したり、見つめ直す時間を作る事で、心にも余裕がうまれる。
(5)いつ死ぬか分からないのだから、先回しにせず、会いたい人には会いにいくし、行きたいところには行く。
(6)今の日本では、野垂れ死ぬ事などないので、1回でもいいからやりたいように、素直にやってみる。
と、大きく分けると6つの事を話してくれたように思う。
もし、
「働きながらでも旅行がしたい!」
「多様な価値観の中で生きたい!」
「独立して好きな仕事がしたい!」
と思い続けながらも、
「安心や安定が大事だから…」
「日本は日本で住み易いし…」
「海外旅行経験がないから…」
と、なかなか第一歩が踏み出せない方は、朝子さんの生き方を参考にして見ていただけたら嬉しいです。
以上、お読み頂きありがとうございました。
と、言う事で、一緒に海外へ旅をしませんか?
現在タイ3泊4日の旅をする仲間を集めています。
是非ご参加ください!
バックパッカーをしている人、旅行好きな人、海外で働いている人、海外移住している人たちのコミュニティに参加しませんか?
「いろんな人の話を聞いてみたい!」
「同じ意志を持った仲間と旅行がしたい!」
「とにかく今何から始めれば良いのか分からない!」
この様な方におすすめです。
インタビューした人
インタビューさせて貰った人
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?