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4大力学攻略法 〜材料力学編〜

こんにちは。イノカドです。

今回は、材料力学の勉強について語っていきたいと思います。

材料力学とは、剛体力学から一歩踏み込んで、物体の変形まで考慮します。材料力学を学ぶ理由は、機械を安全に設計するための知識を身に付けるためです。

材料力学で学ぶことは、ある力(応力)が働いた時にどれだけ材料が伸びたり、曲がるのかを計算する方法です。

材料力学では、力とモーメントの作用が重要な役割を演じるので、機械力学で必要とされる数学的な技量・計算力よりも、物理的な考え方が重要になります。

材料に加わる力の状態を正確に図示する物理的センスと、状況を整理しながら立式する数学的なセンスの2つが必要になりますので、当時の私にとっては、なかなか手強い科目でした。

1. 材料力学で必要になる”図形力”

材料力学では、図形力が重要になります。ここで言う図形力とは、材料に加わる力やモーメントを正確に図示する技量のことです。

材料力学では力とモーメントを使って材料の伸びやたわみを計算するため、材料に加わるこれらの力の幾何学的な位置を正確に把握する能力=図形力が重要になるのです。

2. 仮想切断面とは、どうして考えるのか?

仮想切断面とは、文字通り ”材料を仮想的に切断した面” のことです。何やら面倒なことをしますが、仮想切断面を考える理由は、微小な変形を積み重ねて全体の変形を求める物理学の思考法と相性が良いからです。

具体的には、原点(多くの場合、座標系や力・モーメントの正負を自分で決めます。)から位置xで、材料を切断した時に加わる力やモーメントを力の釣り合いから求め、これを微分方程式に代入し変形量を求めます。

3. 材料力学攻略のポイント

材料力学攻略のポイントは、図形力と仮想切断面に加わる力を正確に設定する能力です。

この2つの中で特に重要な能力は、仮想切断面での力を正確に設定する能力です。この能力を具体的な言葉にすると、常に同じ方法で機械的に力の向きとモーメントが作用する方向を設定する能力と言えます。

力の向きやモーメントの向きを設定する方向は、材料が伸びる方向と、下にたわむ方向を正としてこの向きに取ります。(何も考えずこの方向に取ります。)勝手に決めてしまって良いのかと思われるでしょうか、計算の過程で自動的に正しい方向に定まるので良いのです。大事なことは、どんな問題でも常に一貫した方向に座標を設定し、力とモーメントの向きを機械的に設定する習慣です。

この2つを身に付ければ授業で扱う問題を解くことが出来ます。基本的には、パターンが決まっているであとは問題演習あるのみです。

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