【ネタバレ含】彼方からの君に捧ぐプレイ感想

先日、友人がKPをする彼方からの君に捧ぐをPL03として参加しました。初めてのCoCでしたが、ストーリーにも、KPにも、周りのPLにも恵まれ、とても楽しい時間を過ごせました。自分は短時間で距離感を縮めるというのは苦手なタイプだと思っているのですが、今回卓を囲んだメンバーとは、(初対面の人もいましたが)ゲームを通して仲良くなれた気がしてをます。

耳を澄ませば聞こえてくるだろう。
大地を闊歩する「旧支配者」達の歌声が。
君とよく似た顔で泣いて、
君とよく似た顔で怒って、
君とよく似た顔で笑う。
君たちは「旧支配者」の為の生贄なのだ。
ほら、その顔をよく見せてくれ。

注意文を改めてここに挟みますが、ある種のネタバレです。ストーリーをまとめるものではありませんが、自分の感想をまとめる上で物語の核の部分に触れてしまっている可能性がありますので、ご理解ください。(公開直前に読み返しましたが普通にネタバレです。戻るなら今です。)
また、プレイ後に、かなきみ_04かなきみ_02を視聴した状態でこれを書き進めています。


感想

ノリオに期待して、やっぱコイツ敵だってなったの製作者様に振り回された感じがして惚れましたね。そもそも周りに理解されない天才って魅力的じゃないですか。彼もまたその手の人種だと思ったのですが、最後は彼の思想を否定してしまいました。セッション中は正しい選択をしたと思っていました。けれども時間が経つにしたがってあれが本当に正しい選択だったのか余計わからなくなってきています。
逆に言えばね、自キャラ(の思想)次第では、ラスボスの考えに共鳴してた可能性もあるなと思うわけで、完全にストーリーに入り込みその場の人物としての決断をしてしまったのだなと……

考察

色々書いてたけど長くなったので略!

KPについて

よくも騙してくれたなという感じですね。
導入で、公式BOOTHの紹介文にある一節を引用しましたが、「旧支配者」という言葉が強調されています。クトゥルフにある程度触れたことのある人はなんとなく察するフレーズなんだとか。Great Old Oneなんて表現もあるらしいですね。今回のキーパーは初心者講習の一環として、「旧支配者」がクトゥルフの世界でどんな意味でどんな立ち位置なのかを解説してくれましたが......確かその解説が3回に分けた2回目のセッションの後だったと思うのですが、初夜に自分でまとめた考察が一部完全に無駄になったのかと思ったら、ストーリー終盤で回収されていく伏線の数々でもう抑えきれない感情と、セッション終了後にも残るクサビのような感情を作り出されてしまいました。

また、今回のKPの憎いところはキャラシ作成のところで、メインテーマを流していたんですよ。ただのセンスのいいラップ調の曲だと思うじゃないですか。戦闘BGMなのかなって。
ところがですよ、エンディングの後改めて聞かされたら歌詞そのまんまやんけと。サンホラと呼ばれるアーティストを主宰するRevoさんを敬愛してやまない自分にとって、こんな演出は好物でしかないわけですよ。実際、シナリオ自体を気に入っただけでなく、メインテーマである「Far side of the world」をバイト前や運転時によく流す曲になりましたよね。

私が曲にはまりすぎている様子をみたKPさんが困惑していたのは内緒の話です。

まわりのPLについて

それぞれしっかりとキャラ作成をしていて、コンセプトが伝わるようなものであり素敵だなと思いました。一方物語の中では、他のキャラとの関わりの中で、経験や成長という言葉で形容できるような、明らかな変化が表れていてこういうところか個人の創作とは違うTRPGの良さだったりするのかなと初心者なりに思いました。
また、初夜のあとのお二人によるCoC初心者講習会はその後の言動の参考になりましたし、それぞれのタイミングでの感情の共有は今回のセッションが楽しかった要因の一つだと思います。
改めて同卓の方々に恵まれたと思います。

後悔

楽しいことありゃ心残りもまた存在するわけですが、今回の僕には大きく分けて3つの後悔がありまして。

まず、力不足。
CoCのゲーム内目標のひとつに現実に戻ることがあるときいたのだが、あのエンディングへの入り方は彼女に負担をかけすぎていてとても申し訳なく、力不足を感じてます。

そして、おなごの涙。
また、その直後に見たあの子の涙は、自分の選んだ選択が本当に正しかったのかを問いかけてくるようなある種の呪いへと変化し、別の選択をしてればあの涙はなかったのかなって……

あとは、単にキャラ相性。
探索して今さっき出会ったキャラと心を通わせエンディングへ。もちろん、じゃないキャラでじゃないルートをいくのも一つの楽しみにはなるかと思うが、特にきりとさんがKPをなさっていた2つのアーカイブを見てから強くそう思うようになりました。


最後に

このかなきみという物語、PLとして経験していくと様々な雑多な出来事で難解なもののように感じました。ただ、終えて、感想戦を経て、自分の中で反芻させていくと、必然という言葉から離れられなくなるんです。
なぜ4人がPLなのか、なぜ成人組の片方には妹がいてストーリーに絡んでくるのか(これら2つ、最初は別の表現だったがあまりにも直接ストーリーに触れていたのでこれで許して)、なぜあの場所で彼が離れ彼が寄ってきたのか、なぜ彼らがいて助けてくれたのか、なぜ、なぜ、なぜ、、。いくらでもなぜを考えることができるし、同時に全てをご都合と方付けることもできる。それでも私はあの世界の中でひとつ一貫した筋があると考えてしまいます。

考察もカットしましたし、最後に妄想と推察の混ぜ物を滑り込ますなら、「ノリオ」は4人と会っていたのは正史で、それがあったから頭の片隅にあった「もし自分が間違っているなら」という可能性を踏まえ、自分を止めてくれる存在として4人を呼び出したのかなと考えたくなってます。まぁ公式には書かれていないことだけど、勝手に公式が解釈違いしていることもあるのでこれ以上は何もわからん。


こんな駄文な長文をお読みくださりありがとうございます……
何かしらの形でリアクションがあると勝手に喜びます。

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