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あなたは空 116

『我が宿は柱も建てず葺きもせず雨にも濡れず風にも当たらず』

深い愛と共に深い共感と共に
ひとつひとつの言葉に入っていきなさい

『我が宿は柱も建てず』

内側には境界もなく支えもなく柱もない
それは果てしなく純粋なスペース
それはなにもない状態
そこには誰もいない完全に静かな場所
物音ひとつそこに入り込んだことはない
あなたの内なる実存の浜辺を歩いたものは誰もいない
足跡はそこにない
それは処女地

その処女地をみると「あなた」は消滅し始める
見れば見るほどあなたはますます消えて行く 
人が内側を見たがらないのはそのせい

内側を見ることは実は外側を見るのと同じくらい簡単
あなたは目を閉じて内側を見ればいいだけ
ただ、
内側を見ると恐怖が湧いてくる
大変な恐怖が湧いてくる
その虚空があなたを圧倒するからあなたは消え始める
あなたは死んでいくかのように感じ始める
あなたは慌てて戻る
そして、
あなたは千と一つの物事を感じ始める

観察したことはないか?
いつもあなたが静かに坐って内側を見ると
即座に頭が大量の思考を創り出す
なぜだろう?
それはあなたの策略だから
敵が辺りに来るのを見るとタコのように周りに墨を吐く
たちまち墨の雲がタコを取り巻き敵はどこにいるのかわからなくなる

あなたが内側に入っていくと
直ちにマインドが無数の思考を分泌する
とたんに膨大なエネルギーがちょっと思考に流れ込む
これは墨を自分の周りに吐き出すタコのよう
あなたが内奥の『無』を見ることができないように雲を創り出す
あなたは見たくない
見入ることは自殺することだ
エゴとして自己として自殺する事だ
と、一休は言った

『我が宿は柱も建てず葺きもせず』

それはまさに広大な開け放たれ空
柱もなく、屋根もない
それは無限だ

『雨にも濡れず風も当たらず』

屋根も柱もなかったら、
いかに雨に濡れよう?
そして地面もなかったら
雨が降れば空が濡れると思うか?
空はあるがままで少しも変わらない
雨は空を濡らすことができない
曇っていれば雲が空に何か影響を残すと思うか?
空が雲に染まり汚されるのか?
空に何かの跡が残るのか?
何一つ残らない

純粋な『無』に何が触れるのだろう?
外側の空があるように内なる空がある
そして『外』と『内』は勝手に定められたすぎない
あなたが知るその日、
それはすべてひとつの空となる
人はその中に入っていくために
とても勇敢でなければならない
人の自分の現実を見る勇気を得たら
一切の恐怖が消える

なぜなら恐怖はすべて自我のためにあるからだ
恐怖はすべて自我ゆえにあるからだ

あなたがいない時
あなたが消えて初めてそれは現れる
あなたはただの夢にすぎない
夢見るものもまた夢一部だ
そして夢が消え始めると夢見る者も消える
内側とはそういうもの

アラン・ワッツが『不安定の知恵』という
真に安定する道はひとつしかない
つまり、どんな屋根も持たないことだ
どんな柱も持ないことだ
ただ開け放たれた空の中へ動きなさい
そして
もし雨が降ったら降るに任せなさい
あなたは濡れない
あなたは空だ

そして

もし死が来たら来るに任せるがいい
あなたは死なない
どうしてあなたが死ねるというのだね?
あなたは一度も生まれていない
あなたは物、実体として存在するのではない
これが【Oshoの言葉】です。

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