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12色の色鉛筆と713色の日本色から考える価値観や曖昧な物事の境界線の件

皆様こんにちは!
静岡県伊豆市にあります、天城湯ヶ島エリアに恋をしています
いのししことさとあやと申します。自己紹介noteはこちら👇

小学校高学年になるかならないかくらいの時に、お母さんから、36色の色鉛筆を買ってもらったことがあった。
その色鉛筆は水に濡らすと溶ける色鉛筆というのがウリだったのだけど、そんなことよりも驚いたことがあった。

ビリジアンって何!!!!!!!

これです。
これがビリジアンです。

色の名前 ビリジアン
読み/綴り viridian
系統色名 dl-bG(くすんだ青みの緑)
マンセル値 8G 4/6
webcolor #008969
RGB R(赤):0  G(緑):137  B(青):105
CMYK C(シアン):80  M(マゼンタ):0 
Y(イエロー):60  K(ブラック):30
© カラーセラピーランド

ちゃんと書くとこうです。

「いやいや、色鉛筆が水に溶けることに感動しようよ」
とお母さんは思ったかもしれません🐗💧汗

だがしかし、かなり感動した。
すごく不思議なことだったのだけどそれまでにもちろん水彩画だって描いたことはある。
グラデーションを作ったこともあるし、見たこともある。

にもかかわらず、私は小学校で配布された色鉛筆が「色」だと思っていた。

そこに来て「ビリジアン」

なんなん?!ビリジアン?!すごくない?!
名前もすごくない?!?!?!聞いたことない響きだし、そもそもその名前だけ聞いてそういう色だって思えないよ?!
ベジータの仲間?!なんなん?!

というもう感動を超えて、動揺である。

とにかく感動した

感動を超えて、動揺して、感動に戻った時に、ドキドキして、「ビリジアン」を手に取って紙に一本の線を描いた。
これがビリジアンって言う色なんだ…(地味だな…)←おい。

色は地味なのだが、知っていた色鉛筆の、緑と黒の間にこの「ビリジアン」という子(色)が存在していることへの畏怖。そして尊敬。

時が経ち、第二の衝撃。サーモンピンク。

近所のマルイで、ウインドウショッピングをしていた。店員さんと話している中でさらりと言われた色。
サーモンピンクである。

これです。
これがサーモンピンクです。

色の名前 サーモンピンク
読み/綴り salmon pink
系統色名 sf-yR(やわらかい黄みの赤)
マンセル値 8R 7.5/7.5
webcolor #f4a583
RGB R(赤):244  G(緑):165  B(青):131
CMYK C(シアン):0  M(マゼンタ):45 
Y(イエロー):45  K(ブラック):0

こんな美しい色があり、そしてこの子(色)にも名前がついてるんだ!!!!

第三の衝撃、母が銀座の画廊に勤めることからの色!

時を同じくして、お母さんが銀座の日本画廊に勤めはじめました。
よく、お母さんに少しでも早く会いたくてランドセル置いて、迎えに行きました。銀座は小学生の私には区画が結構難しかったのですが、そういう困難さをかいくぐって到着するとそこは別世界でした。

東山魁夷さんや、杉山寧さんなどの日本画の中でも、とてつもなく高額な日本画を扱っている画廊でした。一億越えも普通。
そして何気なく飾ってある花瓶は数百万…。
額装も本当に美しい、小学生の私には縁遠い美の世界です。

ある日そこで驚くことを教えてもらいます。

「この絵の具は岩から作られていて、この色は東山魁夷先生しか使えないんだよ」

なんだって?!?!?!?!??!!?!?
岩から作られてる上に、その人しか使えない聖域があるの?!?!?!?!?

もうカルチャーショック。
(正しい知識だったのかよくわらないのだがとにかくびっくりした)

しかも東山ブルーと呼ばれているらしい。

でもたしかに、この美しい緑色は、なんとも言い表せない美しさだ。小学生の私には説明ができない、ただ、感じるまでだった。

その後銀座のITOYAで日本の色に驚く

程なくして、銀座のITOYAという文具屋さんに連れて行ってもらった。私は文具が大好きだ。見ているだけでほくほくする。
テンションがあがるのは2か所あって、1つはスクリーントーン売り場、もうひとつが画材売り場だった。

画材売り場に行ったときに目に入ってきた文字に驚いた。

日本の色の色鉛筆?!?!?!?!?!?!?

もううっとりです。
色だけではなく、名前にうっとり。
なんて美しいお名前とお色なんでしょう。心臓がバクバクします。

黄朽葉色きくちばいろ
一斤染いっこんぞめ
海松茶みるちゃ

意味が分からなくても、なんとなく伝わる。

灰汁色あくいろ

あくだって、素敵。

濃鼠こいねず

ねずみだって、素敵。

こちらも知らない。

深支子(こきくちなし)とは、赤みの淡い黄橙色のことです。支子(くちなし)の実で染めた黄色の上に紅染めを施し赤みを重ねた色で、支子の濃い感じを出すため紅花が加えられました。「支子」の色名は平安時代から見られ、そのひとつが深支子です。
伝統色のいろは-Traditional colors of Japan-より

語源もみるとさらに素敵です。

思い込みの世界の隙間には無数の色がある。

色から教えられたことは本当にたくさんある。
中でも一番大きかったのはこのことで、世界には言い表せないことがあるんだってことだった。
私は12色が世界のすべてだった。
目には入っていた色も、12色に分類する人生だった。

その間には言い表せないことがあり、色で言えばお名前をつけて、呼べるようにした人たちがたくさんいた。

物事の情勢や、人の気持ち、価値観なども色と同じで言い表せないこともある。寄せることはできるが、ぴたりとそこに行かないこともある。
色も単色じゃなくて、マーブルやグラデーションなども存在する。
色のように、言い表せない表現が世界にはあるんだってことを感じたことを今日は思い出した。

私の恋する天城湯ヶ島の新緑の時期、緑を見ると、いつも「ビリジアン」を想い、「東山ブルー」を想うのであった。

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