バス停で「何かお困りですか?」からもらった暖かな3秒と、仕事への思い
さとあやはお散歩が趣味で、今日も13キロのお散歩をしました。
道すがら、白髪で腰の曲がった背の低いおばあちゃんが、ショッピングバックのような押し車を押して、ちょっとゆっくり足になって、多少振り返り、また進み、止まり、振り返り、という動きをしていました。
見た感じ、困ってるように私には見えましたので、声をかけました。
「何かお困りですか?」
コロナのことも気になってその距離2メートルくらい。
しかしおばあちゃん、特に気にせず近づいてきてお返事くれる。
「いやね、渋谷駅に行きたいの。でもバス停がわからなくて」
真横にあるバス停を私が見ると「降車専用」と書いてある。
「そのバスを降りたんだけどね…渋谷駅行はどこかしら…」
私もこの場所のバス停には詳しくなかったからgoogle先生に聞こうとスマフォをいじり始めた。
「えーっと、ちょっとお待ちくださいねぇ」
「ごめんなさいねぇ、なれなくて」
「いやいや私もです。携帯で調べますね」
そんなやりとりをしていたら、隣に停車していた、先ほどおばあちゃんを降ろしたバスの前扉が開いた プシーーーーー。
はっきり言って、目つきが悪く、無表情のお兄ちゃんがそこにいた。しかもマスクしてるから口元は全くわからん。下手したら睨みつけられているようにも見える結構な眼力だ。30代前半かなぁ?
マイクを通して低い声で
「何かお困りですか」(偶然にも全く同じセリフ)
目つき変わらず。表情も微動だにせず。
「渋谷駅行のバス停がわからないようで」
私が答えるとやはり全く表情変えず
「そのビルの裏側に回るとバス停があるんで。」
「あぁ~ありがとうございます~」とおばあちゃん。
軽く会釈して、バスの運転手さんの目を見て
「ご親切にどうもありがとうございました。」
運転手さん、目がちょっと開いたように見えた。
全くの妄想だけどほっぺたが桜色に染まったように思った。
おばあちゃんとすれ違った時、おばあちゃんの足取りを「気のせい」と捉えることも出来るし、「見て見ぬふりをする」ことも出来た。
それをしたら、今日のこの優しい風景はこの町中に存在しなかった。
とても些細なことだ。
おばあちゃんの安心安全な時間がちょっと長くなったこと、
バスの運転手さんが「人助けをした」っていう気持ちが1回多くなったこと、私は自分自身がおばあちゃんに声をかけられたことでちょっとの勇気とやさしさへの承認。声をかけたことで起きたのはそれらにすぎない。
3人で同じ気持ちを数秒共有した、ひとつの何気ない町の風景。
それがとても暖かい時間で、今日一番残ったこと。
そして、お仕事ってきっと、本質はこういうこと。
こういうこと、とは、つまり具体的に力になりたい誰かがいて、そして「何か手伝えることがありますか」ということ。
手伝えることがありますかというのは上から目線でもなく、へりくだるでもない。対等の目線からの「何かしたい」。そのような純粋な気持ちに呼応する関係で成り立つ仕事をしたいものです。
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