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(1)松戸のソーシャルファーム日記 入社式初日からうっかり

 目の前のものに興味を引かれちゃうのが、ADHDなんです。初日から思わずうっかり。

 ずいぶん間が空いてしまいましたが、ようやく農園でのお仕事がはじまります。わーくはぴねす農園の松戸ファームは、自宅から歩いても1時間かからないぐらいの地元です。

 11月下旬、柏での農場体験の最終日に企業様との面接をセッティングして頂けたのですが。なんと先方の担当者様がコロナにかかってしまい、回復を待つことに。こればかりは不可抗力です。

形から入るのも悪くない

 そこから2月頭に面接、内定を頂き。3月頭のタイミングで入社となりました。内定通知をもらったり、入社式で辞令を受け取るのは45年の人生で初のことです。契約社員ですし、時給はコンビニのバイトぐらいですけど。

 私と同じ氷河期世代の人には、おそらく内定をもらったり辞令を受けた経験が全くないケースも多いんじゃないでしょうか。私も契約社員止まりで、正社員には一度もなったことがありません。そんな昭和生まれの私の自己肯定感を少し底上げしてくれた、ささやかな入社式でした。

好奇心はうっかりの元

 話は少し戻って、入社式の前。農園までの送迎バスでの出来事です。

 9:00に東松戸、だけ覚えていた私はだいぶ早めに現地へ着き。時間までファミマで弁当を買ったり、ドラクエウォークでメガモン狩りをしてバスを待っていました。

 しかし9:00に東松戸、ファミマの前だけでは、タクシー乗り場があるほうなのか、バス待ちらしき人々が集まっているマルエツの喫煙所近くなのか見当がつかない。課長さんに電話して確かめる手もありましたが、こんな不確定な状況では私の「冒険者の勘」が勝手に動き出してしまう。

 両方の道路が見える位置に立ち、迎えを待つ私。やがてタクシー乗り場でない方に、農園行きのバス待ちとおぼしき人が集まり始めます。
 顔触れから察するに、そういう感じの人たちだし。「新しい人が」と何かしゃべってる人もいる。さては私のことかと思い、距離を置きつつも観察していると農園行きのバスが来た。読みが当たった事に私は満足する。
 お先にどうぞと声をかけられ、私は送迎バスに乗るが…。

 しかし、そのバスに乗ってはいけなかった。9:20に別個で迎えが来ることになっていたので。迎えに来て下さった課長さんとは行き違いになり、結果、初日から怒られました。
 メモ帳にも書いてあったけど、別のページだった。こんなうっかりが私の日常です。

ご安全に

 これが始業時のあいさつです。親会社が大手の鉄工所なだけありますね。私自身、ウェルス周波数が「スチール」だし、ドワーフ的な気質とも重なるので勝手に親近感を抱いていました。仕事は農園で野菜づくりだけど。
 軽く補足すると、農園の一区画を借りているのは「障害者の法定雇用率を満たしたい企業」であり、私はそこに雇われる身。農園を管理するエスプールプラスさんは、送迎バスの運行などでサポートして下さいます。

 初日だけに勝手が分からず、ハウス内でスマホは使わない、座るとき足は組まないなど。いろいろちょっとした注意も受けるも、私は必要以上に落ち込まない。

 凡人を組織することは困難で、だからこそ価値あることだと学んだから。

 組織に規律やルール、監視や同調圧力が全く無かったら。それは、ただの烏合の衆にしかならない。凡人相手に、天才のやり方は通用しない。凡人を理解せずに落ちぶれた「天才」の末路を、私は十年以上かけて身近なところで学んできた。

 それは私の小説「ワルネカ」のテーマ「一般人が、困っている勇者を助ける」にも表れている。

 世の中のほとんどは、凡人の手によって維持管理されている。それは天才にはできない、目立たぬ偉業と言っていい。
 一見して取るに足らないように見えるルールでも、凡人を組織化するために相応の役に立っているのだろう。なので私は、職場のルールを受け入れる事にした。強制されてでなく、自分の選択によって。

 たぶん、天才と凡人の違いを見抜き。それぞれを適材適所で活かせるのがほんとうの経営者なのでしょう。

 私自身、どちらかというと天才側の人間で。しかも、自分の能力を世間の求める形で発揮できてない「未熟な天才」だと強く感じるのだが。職場では表の顔で世渡りの知恵を学んで、天才の部分は文章で発散させればいい。

 その方が、カッコいいじゃないか。

お土産は中国野菜

 初日にも関わらず、農園でチンゲン菜の収穫を体験させてもらえました。葉が折れ易いので、慎重に根っこを掘り起こしてハサミで切る。その後は、洗い場で汚れを取ります。この工程でも、手回し式の脱水機で葉を痛めないように水を切る。

 収穫した野菜の3分の2ほどは出荷されますが、残りはおすそわけの形で持ち帰れます。それともうひとつ、初めて聞く「紅菜苔(コウサイタイ)」という中国野菜を頂きました。日本名ベニナバナ、菜の花と同じアブラナ科です。

 夕食では、茹でたコウタイサイをオリーブオイルであえて、少し塩を振って頂きました。シャキシャキしていて、ゼンマイのナムルみたいな感じ。

どこまで書ける?農園日記

 さて、これから日報をつけるように毎日、農園日記を書けるかどうか。私にも分かりませんが、文章修行を兼ねて挑戦してみます。

アーティストデートの足しにさせて頂きます。あなたのサポートに感謝。