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構造を構造化して考える | デザインの科学④

先日、良いクリエイティブとは何か? について議論する機会があり、こんな話になりました。(気軽に書いてるけど、なんて深い議題なんだろ...)

「構造から考えられる人って強いよね」
「構造化が得意な人の説明は上手い」

着地はだいたいこんな感じに落ち着きましたが、表層、骨格、構造、要件、戦略。サービスをつくるための様々な要素がありますよね。(UXの5段階モデル

構造から考えるとは表層の良し悪しだけでなく、目的から順序立ててクリエイティブを説明できる能力だろうと思います。

という訳で、論理的に思考を巡らすことが出来れば、構造化が得意ということになるのだろうか?
多分そうなのだけど、なんとなくモヤモヤが残るきがしてならないです...

後付で理論が成立していく場面に何度も立ち会ったことがあるし、順序や整理整頓が行き届いていても、なんとなく納得できないこともあるからです。「まぁ、論理的にはそうだよね」って周りの人たちにあまり響いてない状況のやつです。

あと、骨格との違いって何?という問題もあります。骨格も構造もどちらもフレームっぽいので、UIの設計はどこに対応するの?とか、 ガイドラインって? デザインシステムって?みたいな状態になってしまいます。
2つのすみ分けがどうであろうと、オーバーラップして考えるものだと思うので「骨格化と構造化のどちらかが得意だと、どんなことが強い」なんてことはない殆どないとおもいます。

強いて説明するなら構造の正体は何なのだろう?
おそらくそれは、力学を考えることなのだと思います。

力学といっても、建築物でいうところの耐震性とか、そういった意味での構造は、インターネットサービスでは考えにくいので、サービスの体験設計においては、モチベーションの伝達する力と定義することにします。
ユーザーがサービスに接触し、目的を達成するまでの間、期待を維持しながらゴールできるかどうかです。

では、どの様に構造化を成立させることができるのでしょう?
モチベーションを可視化するためには、カスタマージャーニーマップの様な感情をマッピングする様な方法もあるかもしれませんが、個人的にはあまりワークしたためしがありません。
おそらくですが、市場変化や環境変化による変数が考えきれないほどあるので、カスタマージャーニーマップをつくってみたのだけど、なぜか使われないものになるなっているのだと思われます。

変数には、大きく外的要因と内的要因が存在すると考えられます。
まず、外的要因で言えば、“それが本当に世の中で新しいのか”という問題がです。
全く無いものなのか? あるものを新しくするのか? では時間と質とコストのバランスが大きく変わるでしょう。

内的要因に関しては、外敵要因をカバーできるくらいのリソースがあるのかという問題。これは、構造の問題の様に感じないかもしれないけど、限られたリソースで最大限に考えうる理想に近づけるためにはどうするべきか? または、後からリカバーするためにはどうするべきか? によって構造の最適化が必要になると思います。

ここまで来ると、もはや戦略にも似てくるのだけど、構造を考えるというのは、単純にロジカルなだけでは担えない領域なのだいうことが見えてきます。

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