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#45 本を読もうとしてはいけない

僕はKindle愛好家です。Kindleによって読書ライフが大きく変わりました。
以前は、背表紙が本棚に並んでいくたびに、壮観な気持ちに浸るのが好きでした。
が、そこを除けば、何十冊もの本を日々持ち歩けるのは大変便利です。

最近では、アプリから直接買えなかったりなど、(ブラウザから買うので、逆にAmazonアプリはホームから消えました)不便なこともありますが、デバイスを超えて読書が楽しめることや、何よりAmazonサービスとしての圧倒的なレビュー数を、手放しで信用しています。そうして僕の過処分時間は、Kindleに捧げられることが多くなっていきました。

しかし、そんなKindle原理主義者の僕にも、一つだけ好まない機能があります。それは、ビューアー内にある読了率です。他にも平均読了時間、連続読書記録など、本を読せようとさせる機能が配備されていることです。
どうもこれが、読書へのマインドを狂わせている気がしてなりません。

本来、本を手にとった時点では、知識を得ようとか、楽しそうとか、そんな理由だった筈なのに、いつの間にか “読むこと” または “読み切ること” へ、目的がすり替わっている気がするのです。

Kindleが、僕の読書ライフを大きく変えた理由は、知識の保管場所としてのスペースでした。週に平均10冊程度、サンプルだけを読み漁ることや、気になる部分にマーカーを引いておいたりなど、記憶のストレージの一部としても使えるところです。
あとは、気になった時にだけ目次を思い出し、必要な知識を引っ張り出している感覚です。

これによって、一冊の本を買って、それを読み切ろうとするハードルと、それを読み切らなかった時の罪悪感から解放され、読書への向き合い方が変わったのです。

読書の話をすると「すごいね」なんて言う人もいるのだけど、それは読むことへの時間と体力に向けられている気がするのです。

大事なことは読む事ではなく、知識の海に飛び込むかどうか。
本の虫は、知識の虫であると言うことだと思います。

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