見出し画像

#21 二速シフト

まずは、自分がデザイン、デザイナー以外の主語で何が語れるか?と言う話から。

Spotify DesignというWebサイトがあって、その名の通り音楽ストリーミングサービスでお馴染みのSpotifyが、会社内のデザインチームに焦点をあてながら、チーム文化や日々の学び、ツールのティップスなどを不定期で更新している。

その中のコンテンツの一つ “In the spotlight” では、一人のデザイナーにフォーカスしてインタビューする記事となっている。

質問の内容は毎回同じもので、
はじめは、Why are you a designer? のような質問から入り、その次のに、

Describe your job at Spotify without using the words "design" or "designer".
「デザイン」や「デザイナー」という言葉を使わずに、Spotifyでの仕事を説明してください。

と言う質問が続く。

これがなかなか良い質問だなと思い、たまに覗きに行ってはチラ見をしている。

デザインやクリエイティブと言う言葉があまりにも広いので、これを抜かして自分の仕事を説明した時に、意外と熱量を注いでいるポイントが人それぞれ違って当たり前で。

ある人は、難解な情報を簡単にするため
ある人は、新しい技術との掛け合わせを発明するため
ある人は、目の前のチームのパフォーマンスのため

など、熱量の矛先はたくさんあって、そこにはデザイナーとしての役割以外の主語が存在するのだと思う。(もちろん熱量の矛先がやっぱりデザインって人もいると思う)

✳︎

続いて少し角度が違うのだけど。

最近は新規事業のプロジェクトに参加しているのこともあり、チームにおいての “ものづくり” では、合意と共創の二つのギアを使い分けるタイミングがあるな… と思った話。

前者は、全員の視点が交差する部分をみつけだし認識を揃える時。これは時間もかかるし、妥協が生まれる時もあるけど、時間が経ってもブレにくい。

後者は、後で間違いに気が付くこともあるけど、とにかく意思決定が早く、斬新なアイデアも生まれやすい。

さて、この二つのギアがいつもどこで切り替わっているのか?

これもまた、役割としての主語と、本当に熱意がある主語が交差しているタイミングなのではないかと思う。

僕の役割はデザイナーなので、合意形成と取ろうとしている時は、どうしても役割を演じようとしている自分に気がつく時がある。

これは悪いことではないのだけど、何か本質的なものを逃してしまいそうで不安になる。そんな時に、自分のもう一つのギアとなる熱意のある主語を認識しておくと、きっと助けになるだろうと最近思う。

と言うことで、まだ明確にギアチェンさせたタイミングがないのだけど... 参考までに。

※ちなみにこの手の話をした時に毎回書いているけど、物事を習得するにはしっかり役割をこなせるようになるフェーズは大切。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?