![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/99998812/rectangle_large_type_2_1b8f4806a97febfdb88300a865988494.jpeg?width=800)
自作キーボード Lily58 Pro作ってみた
前々から気になっていた自作キーボード。
遂に手を出してしまった。
今回購入・作成したのは、Lily58 Pro。
元々使っていたHHKBが60キーだったので、それに近いキー数、且つ、左右分離型というのが気に入った。
秋葉原の遊舎工房の実店舗で購入。
通販での購入もできる。
今回購入分は、
![](https://assets.st-note.com/img/1678513261741-mdsiWJwWaE.jpg?width=800)
キースイッチ : Novelkeys X kailh Blueberry swiches 99円 × 60個 = 5940円
TRRSケーブル(左右のキーボード間をつなぐケーブル) 330円
Lily58 Pro MX版 16280円
USBケーブル 0.8m 440円
キーキャップ : OEM Profile PBT Doubleshot Keycap - Black Yellow 5940円
キーキャップ(親指用に予備として購入) : OEM Profile ABS Blank Keycap - R1 1×1.25 - Black 330円 × 5個 = 1650円
キーキャップ(親指用に予備として購入) : OEM Profile ABS Blank Keycap - R1 1×1.75 - Black 550円 × 4個 = 2200円
計 32780円
組み立て方
基本的には公式で紹介されているビルドログを参照。
しかし、数点上手くいかなかった点があるので、ここで解決策と一緒に紹介しておく。
表識別用のマスキングテープを貼る
![](https://assets.st-note.com/img/1678513285253-U78Z3aVp7s.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513285268-jjv5iKbUjZ.jpg?width=800)
裏面にダイオードをはんだ付けする
自作キーボードにおいて一番神経を使う作業が初っ端にくる。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513383291-ZWuJJrelif.jpg?width=800)
裏面のダイオード取り付け部分の片方に、はんだを付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1678513432075-dLuM1mYebH.jpg?width=800)
そして、ピンセットでダイオードをつまみ、先ほどつけたはんだを溶かしつつ、ダイオードを滑らせ、はんだごてを離し、片側だけ取り付ける。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513437619-UOgi8dzjKP.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513511575-oWDbVN2Ayt.jpg?width=800)
位置を固定出来たら、はんだ付けしてない、もう片方もはんだ付けする。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513552753-wGf5uaPo1v.jpg?width=800)
これを両方、計58個分行う。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513592154-Dmc79QKjiw.jpg?width=800)
この時点で1時間ほどはかかる。
OLED用のジャンパを行う
以下の2つ1セットで並んでる部分をつなぐはんだを付ける。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513639161-Up8hFoKXDg.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513687682-fY8g1wY7sR.jpg?width=800)
これが結構難しかった。
作業するときはより一層の気合を入れたほうがいいだろう。
自分の場合、不細工なはんだになってしまった。
ProMicroを取り付ける
コンスルーという部品でProMicroを取り付ける。
コンスルーは、穴の径に対して、キツキツのピンで設計されている。
これを差し込むことでProMicroを固定する。
差し込みで固定するので、はんだ付けの必要が無い。
ProMicroが壊れたときに交換を容易に行うためにコンスルーを使うのが良いらしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1678513784816-sYfjDRWlAU.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513949472-v4hRMnfTsh.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513952350-y5JErwwDcT.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678513955530-BTf2kJjFAr.jpg?width=800)
ProMicroで蓋をして力を入れて差し込む
そして、上面ははんだ付けをする
![](https://assets.st-note.com/img/1678513996485-M1uAsuWa8Z.jpg?width=800)
これでもしProMicroが壊れたら、引き抜いて交換できる。
TRRSケーブルジャック、リセットボタンを取り付ける
それぞれ、指定の位置に差し込み、裏側からはんだ付けする
![](https://assets.st-note.com/img/1678514066106-PAQZTLAIL4.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514071229-I6XN0Iqr8x.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514081280-JWbc1NwaRY.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514101460-XONhRLHN4Z.jpg?width=800)
ProMicroの動作確認
実際に、TRRSケーブル、USBケーブルを接続し、この段階までにミス、故障が無いか確認する。
![](https://assets.st-note.com/img/1678514154311-ExcLEfA3xm.jpg?width=800)
詳細な実施方法は、公式ビルドログを参照するのが良いだろう
ここで注意点、
USBケーブルによっては、動作確認ができない場合がある
(遊舎工房で購入したUSBケーブルでは動作確認ができなかった…)
物によって、ReMAPでのFirmUPがタイムアウトになってしまう。
もし公式手順で上手くいかなかった場合、USBケーブル周りを見直してみると良いかもしれない。
ソケットの取り付け
Lily58 ProはMX(立体感あるキースイッチ規格)と、Choc(平たい、Macbookのようなキースイッチ規格)の両方に対応している
今回購入したのは、MX用なので、MX用ソケットの部分に取り付けを行う
これもダイオードの取り付けと同じ手順。
ダイオードよりは大きいので、いくらか作業しやすい。
![](https://assets.st-note.com/img/1678514475007-0xluRcJBX2.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514475146-JJr37tZm2h.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514474960-0YXDEgL6lk.jpg?width=800)
両方、58個でこちらも1時間ほどは時間がかかった気がする。
このソケットには、キースイッチをはめ込むことになるので、基板から浮いていないか、傾いていないか注意して取り付ける。
OLEDを取り付ける
まずは、ソケットを取り付ける
指定の位置にはめ込んで、裏側からはんだ付けするが、裏返した時に落ちるので、マスキングテープなどで仮固定する
![](https://assets.st-note.com/img/1678514601045-4TPMoJAIk8.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514636526-5YoEHxsy5q.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514641405-HVSIxuOgK1.jpg?width=800)
そして、OLED用ピンを差し込む
![](https://assets.st-note.com/img/1678514667574-FhviU0hzXR.jpg?width=800)
そして、OLEDをはんだ付け
![](https://assets.st-note.com/img/1678514696699-rLxwTsf8ck.jpg?width=800)
ここから先ははんだ付けの作業は無い
キースイッチの取り付け
プレートにスペーサーを付けて、
![](https://assets.st-note.com/img/1678514770645-yeK2i0fmJQ.jpg?width=800)
こんな感じで基準として端のキースイッチだけ先にはめる
![](https://assets.st-note.com/img/1678514770698-j9YaBNCFtI.jpg?width=800)
そして、こんな感じではめ込む
![](https://assets.st-note.com/img/1678514770708-wkWUw5Wtis.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514838404-La8XHMm7Sb.jpg?width=800)
これを58個分
取り付けの際に、キースイッチのピンが折れないように気を付ける。
予備として少し多めにキースイッチを買っておくのがいいかもしれない。
(自分は2つ折れてしまった…)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514858205-jtKZlT4TF6.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1678514858303-pHOrO8XY2Q.jpg?width=800)
ProMicro保護プレートの取り付け
スペーサーを付けて
![](https://assets.st-note.com/img/1678514969218-vfZAtjS1TR.jpg?width=800)
アクリルプレートを乗せる
この時、向きがあるので注意。
余白が多いほうが内側(キースイッチの無い側)に来るように置く
![](https://assets.st-note.com/img/1678514969756-oADbctidUn.jpg?width=800)
そしてネジ止め
![](https://assets.st-note.com/img/1678514969896-Ck56Tt7D7f.jpg?width=800)
バックプレートの取り付け
プレートを置いて、ネジ止め。
滑り止めをいい感じに貼り付けて、組み立ては完了
![](https://assets.st-note.com/img/1678515034828-JxiYzpYu2q.jpg?width=800)
ファームウェアの書き込み
ここがLily58 Proにおける一番の注意点
公式ビルドログでは、ブラウザ上でFirmUPできるReMAPというWebアプリを用いる。
これで、キーマップのアサインを設定できるが、
ReMAPでFirmUPすると、一部キーマッピングがうまく機能しない
たとえば、マウス操作、ブラウザ操作、特定アプリのLunchは、ReMAPで設定しても機能しない。
この辺り特に使わないなら、ReMAPで完結させても良い。
ただ、自分はこれらの操作が欲しかったので、他の方法を試す必要があった。
参考にしたのは、別の自作キーボードのビルドログ
そこまで、複雑な手順ではなかった
まず、QMK Toolboxをダウンロードする
そして、Lily58 Pro VIA用のファームウェアを、手に入れる
これをcloneしても良いし、コピペして、lily58_rev1_via.hexという名前で保存して使ってもいい。
このファームウェアが異なるだけで、あとは以下の記事と同じ方法でFirmUP, キーマッピングができる
キーキャップの取り付け & 完成
最後にキーキャップを取り付けて完成
![](https://assets.st-note.com/img/1678515741285-a8UzFUyLpf.jpg?width=800)
中々いい仕上がりになった。
左右分離キーボードの良さ
左右分離キーボードの良さは、肩が開いて姿勢が良くなるというのもあるが、一番の良さはこんな感じで、真ん中にものを置けることではないだろうか
![](https://assets.st-note.com/img/1678515713745-TElHlrTsLj.jpg?width=800)
また、自作キーボードならではの利点として、キーマッピングの自由度の高さだろう。
アプリ立ち上げ、ブラウザ操作、マウス操作すらキーボードで素早く完結できる
何より、自分で作ったものは愛着が湧く。
エンジニアにはお勧めの趣味だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?