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君は10ヶ月後のTシャツのサイズがわかるか

ホームランバーのキャンペーンに応募した。当たり棒を取りまとめて応募用紙と共に投函する。

10本入りのパックをたまに買ってて、おやつの時間やお風呂あがりに「甘い!」「冷たい!」と楽しんでいたのだった。そうこうしてるうちに、当たり棒(ヒット賞)のポイントは4口分貯まった。時は満ちた。

悩んだのはサイズだ。

今回の景品は「オリジナルペアTシャツ」。応募にあたって、サイズを2つ指定する必要がある。

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家族のうち、誰と誰のペアで着ることになっても問題無いようにサイズを指定したい。僕は175cmあって、カミさんと娘が頭ひとつ分小さい。そして息子はさらに頭ひとつ分小さい。

じゃぁ大きいサイズは僕に合わせて、女子たちがゆったり着てもいい感じにして、小さいサイズは息子にあてがおう。

…と、思ったのだが。

応募締め切りは2020年12月31日。さらに商品の発送は締め切り後2〜3ヶ月かかるという。

子供が成長する。

育ち盛りの子供が10ヶ月後どれほどの体になっているか予想しないといけないのでは…!?

思った以上にぐんぐん成長するかもしれないぞ。じゃぁ全部大きめに倒す? でも逆にそうでもなかったら?

それならほどほどのサイズにする? でもほどほどのTシャツにしたのにぐんぐん育ったら? パッツンパッツンになっちゃわない…? それはかわいそうじゃない?

1ヶ月先の未来だって見通せない世の中だというのになんて難しいんだ。『クイズ☆正解は一年後』ならぬ正解は10ヶ月後。責任は全てこの私にある。荷が重い。荷が重いぞ。

パニックになって家族に助けを求めたら「どっちも大きめにしたら」ですぐ終わった。

多少大きかったとしても、そのうちサイズが合うでしょう。そうだね。そうだよね。

子供の健やかなる成長はいつだって親の切なる願いである。

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昨日、東京の空をブルーインパルスが飛んだ。

ブルーインパルスが所属するのは、航空自衛隊松島基地(サンドウィッチマンが強風のなか聖火の到着式をやったところ)。僕の故郷である石巻市は、松島基地が位置する東松島市の隣にある。

実家にいたころは、しょっちゅうブルーインパルスが練習飛行でうちの上空を飛んでいた。日常と轟音はセットだった。空に描いた円が風に流され徐々に崩れていくのを見てた。

なので、SNSでブルーインパルスが飛んでた!という空の写真を見たときは「あ、ブルーインパルスですね」という感想しかなかった。奥さんご存知でしょう?ブルーインパルスでございますという風情だった。

でも今日ニュースで、上空を横切るブルーインパルスと、それを地上で見守る人々の画をセットで見てグッときてしまった。

なんかこう、大勢の人が一か所を見つめている、というシチュエーションにグッとくるのだと思う。たぶん上空を飛行船がのんびり飛んでて、それをみんなが見てても同じ「グッ」がくる。

九州新幹線全線開通のCMと同じ「グッ」。

老若男女、それぞれバックボーンが異なる人々の意識が、あるタイミングで一点に重なるとき。ゾワっとしてしまう。涙腺が緩む。なぜだろう。

一点になんか重ならないもんだ、と思っているのだろうか。それなら奇跡に震えてしまうだろうな。

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