【2022 セミナー】 地域の成り立ちと構造(空間と歴史)
先日、セミナー「地域の成り立ちと構造」全6回の講義が終了しました!
セミナーの講師は、横山 宜致(のぶよし)先生で、丹波篠山市まちづくり部地域計画課景観室室長や(公財)兵庫丹波の森協会 丹波の森研究所 専門研究員を務めています。市民参加のまちづくり計画、景観調査、計画、ワークショップの企画運営に携わっておられます。
丹波地域を中心とした農村には、地域独自の生活や歴史、文化、自然の摂理に基づいた土地利用や景観があります。歴史的・空間的な理解の上に新たな視点を加えることが大切です。セミナーでは丹波地域の集落や田園景観の特長を土地利用や空間構造から学んでいきます。
全6回の講義内容は以下の通りです。
第1回 6月10日(金)19:40〜21:10
集落の景観を捉えるー農村(散居・塊村・環濠集落・・)と漁村ー
第2回 6月24日(金)19:40〜21:10
丹波の地勢と集落の空間構造ー竹田川流域(市島等)ー
第3回 7月8日(金)19:40〜21:10
丹波の農村景観ー加古川流域と篠山盆地ー
第4回 7月22日(金)19:40〜21:10
丹波の城下町等の景観ー黒井・柏原・篠山・殿町・畑地区等ー
第5回 8月5日(金)19:40〜21:10
丹波の宿場町等の景観ー福住・追入・古市・成松・佐治等ー
第6回 8月19日(金)19:40〜21:10
丹波篠山の景観計画と土地利用基本計画ー歴史的風土特性の保全継承に向けてー
景観とは事象の対象となる「景」と対象を眺め、感じる主体である人の「観」で構成されており、長い営みの中で、市民が守り、育てることによって創りあげるもので、それぞれ住んでいる市民の営みを反映したものであると横山先生からお話しがありました。横山先生や丹波篠山市の取り組みが、すべて「景観」ということばの意味につながっているのだと思っています。
緑豊かな里山や田園風景が広がり、城下町などの歴史的な街並みと共存している素晴らしい場所(丹波篠山市)であることが再認識できました。当たり前にある景観が長い営みや市民の努力があって成立していることがよくわかりました。
集落丸山についても、住民を巻き込んだワークショップ開催など中心的な役割を担ってこられた横山先生のお話しにも、受講生は興味津々でした。
今回、講義を通じて、受講生より横山先生に丹波篠山市内を一緒に歩いて案内してほしいとの要望が上がってきました。横山先生は写真撮影を趣味にしており、講義の中で多くの写真が披露されています。見たこともない建物や風景、まちなみに触れ、一緒にまち歩きをして横山先生に丹波篠山市の景観について解説してもらいたいとの思いから、受講生が中心となって、9月にまち歩きツアーを開催することになっています。
こちらのまち歩きツアーについては、開催後、各SNSでレポートがあると思いますので、楽しみにしてください!
コーディネーターの感想
「地域の成り立ちと構造」の担当は1年ぶりとなりました。受講生と一緒にセミナーを受講して思うことは横山先生の「丹波篠山愛」。博識であり、愛であり、いつも心の中ですごいなぁーと思っています。横山先生を含めた多くの人々が関わることで、丹波篠山の景観が守り、育てられているのだと強く感じることができました。移住したい!農業を始めたい!地域のネットワークがほしい色々な思いがある受講生にとって、今までにない視点で地域を捉えることができるセミナーは魅力的あると言えるかと思います。