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そのアイデア、誰のため?でアイデアを磨く/イノチャレ!江府町2023:レポート前編(みや)

こんにちは。i.clubインターン生のみやです。

今回は2023年8月から10月にかけて鳥取県江府町で行われたイノチャレ!江府町2023での活動をご紹介します。このnoteでは、わたしがアイデア発想をサポートしたチームのアイデア紹介と、わたしの学びをまとめていきます。


1.イノチャレ!江府町って?

イノチャレ!江府町は、鳥取県江府町にある奥大山江府学園の9年生が地元の未来をつくるアイデアを考えることに挑むプログラムです。今回のテーマは、「JR江尾駅周辺のにぎわい創出」。9人が参加し、2チームで活動しました。

イノチャレ!は、オリエンテーション、インタビュー、インタビュー・ワークショップ、イノベーション・ワークショップ、学園議会、修了式の6つのプログラムで構成されています。はじめに、それぞれのプログラムでどんなことをしたのかご紹介します。

まずオリエンテーションでは、i.clubと学校がオンラインでつながり、イノベーションの作法について学びました。

続くインタビューでは江府町青年団長の高津亮二さんと、全国で書店がない地域の書店づくりに取り組む安藤哲也さんからお話を聞きました。

インタビューは学校のみでの実施だったので、聞いた内容をi.clubと共有したり、事実と気づきに分けて整理するインタビュー・ワークショップを行いました。高津さんからは世代間交流や他県とも交流することでひとのつながりが生まれるというお話を、安藤さんからは、いつも笑顔でいられる本屋さんづくりのヒントについてお話を聞いたと共有してもらいました。

イノベーション・ワークショップでは、インタビューで聞いた話をもとに、ワクワクする江府町の未来をつくるアイデアを考えることに挑みました。わたしはオンラインでメンタリングを行い、アイデアを磨くサポートを行いました。

(イノベーション・ワークショップで生徒を応援!)

このプログラムの集大成となる学園議会では、学生が議員となり、町議会議場でアイデア発表を行いました。一般質問や寸劇を通してアイデアを提示し、町長から本会議さながらに答弁をもらいました。わたしも現地で参加し、町長への再質問を一緒に考えることに挑戦しました。

最後の修了式では、みんなにとってイノチャレ江府町2023とは?を振り返り、プログラムの締めくくりを行いました。

(修了式でわたしにとってイノチャレ!江府町とは?を考えました!)

2.みやが担当したチームのアイデア紹介


私は「ほっとすぺーす」というアイデアを考えたチームのメンタリングを担当しました。若者と高齢者が交流をし、強い絆があるという未来をつくるために、交流ができる場所を作るというアイデアです。

アイデアを発想するときに、「地域の高齢者とのかかわりが少ないのでもっと交流を持ちたい」と話してくれたことが印象的でした。江府町では高齢化率が約49%と高いので、わたしは若者と高齢者の交流は多いのではないかというイメージを持っていたからです。

しかし実際はそうでもないそうで、学生と高齢者との間に絆をつくりたいという想いを話してくれました。

この想いと、インタビューで高津さんに聞いた世代間の交流でつながりを作るという話から「若者と高齢者が交流し、いざというときに助け合える強い絆がある」というつくりたい未来を考えました。

チームのつくりたい未来

つくりたい未来を実現するためのアイデアとして考えた「ほっとすぺーす」は、高齢者と若者が互いに得意や好きなことを教え合って交流できるイベントスペースです。

学園議会ではこのアイデアに対して町長から、世代を越えた交流は町をにぎやかにする、ぜひこのアイデアを江尾の中心地に作ってほしいと答弁をもらいました。

3.みやにとっての学び


わたしは、イノチャレ!江府町に参加するのは昨年度に引き続き2回目でした。今年度は昨年度の経験も活かしたメンタリングに挑戦しました。

今回わたしがメンタリングで意識したことは、「やってみたいことが絞られたアイデアになっているか」です。アイデアを考えるときによくあるなと感じるのは、あれもこれもとたくさん詰め込んで内容が盛りだくさんなアイデアになることです。

やってみたいことがたくさんあるのはもちろん良いことです。しかし、結局このアイデアの軸ってどこなの?となってしまってはもったいないです。

わたしは今回メンタリングを行うときに、やってみたいことが伝わるものになるように、つくりたい未来やアイデアのここいいね!なポイントをとがらせようと意識しました。

「ほっとすぺーす」は、初めは、地域に住むいろんな年代の人が対象のアイデアで、内容が盛りだくさんでした。地域の人がほっと一息つけるような、そして江府町のホットな交流スペースをつくりたい!というアイデアの輪郭は決まったものの、その場所を使ってどんなことをするのか、どんな交流が生まれる場にしたいのかが絞り切れずにいました。

ここで突破口になったのは、対象を自分たち学生と高齢者に絞ったことです。

メンタリングで話を聞いていくと、地域のいろんな人と交流したいが、なかでも、高齢者との交流を増やしたいんだという想いを聞くことができました。わたしはそれがみんなが「ほっとすぺーす」でやりたいことの軸になると感じました。

そこで、対象者を自分たちと高齢者に絞ったことで、自分たちだったら高齢者とお互いに得意なことを教え合いたい!そこで顔と名前を覚えられたらいざという時に助け合える強い絆が生まれる!とつなげて考えることができました。

対象者を絞ると、その対象者にとってより使いたくなるアイデアはなにかを考えることができ、アイデアの内容が絞られます。すると、何がやりたいことなのか、というアイデアの軸がはっきりわかるようになりました。

イノチャレ!江府町2023でわたしが得た気づきは、対象者を絞ることでアイデアの軸がはっきりし、やってみたい!が伝わるアイデアに磨かれるということです。

そのアイデア誰のため?をイメージすることでアイデアを磨くという視点をメンタリングでは大事にしていきたいと学んだプログラムでした。

みや

<この記事を書いた人>
みや。兵庫県神戸市出身。岡山大学経済学部経済学科所属。i.clubインターン2期生。大学ではマーケティングを専攻。インターンでは、地域やイノベーションについて学んでいる。最近は丁寧な暮らしの魅力に気づき、自分が感じる”好き”や”心地よさ”を深堀&開拓中。


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