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フィンガーライム 栽培記録 2019年 4月

こんにちは👋😃
大阪の北摂で有機、無農薬栽培で
野菜や果物を育てている印乃里です。

今日も熱帯果樹担当のイデが
フィンガーライムの栽培についてお伝えいたします。

前回では真冬の寒さで葉を落としていた苗から、
茶色い新芽が出てきて安堵したお話しをお伝えしました。

果樹栽培の素人が、
マニュアルのないオーストラリアの果物である
「フィンガーライム」を栽培したら…

不安と喜びの連続で、
命の尊さや時間の大切さを改めて感じる毎日でした。

そんな初体験の連続の中での4月。
一番の悩みは気温の高低差のギャップでした。

明け方の冷え込みと昼間の陽気で、
せっかく出始めた新芽が伸びずに萎れたり
茎の色もくすんでいました。

蕾を出している苗もあり、
テンションが上がっても花が咲かないことが多く、
やるべきことが具体的に見えない毎日でした。

年末から葉を落として、
丸坊主になっていたミアローズという品種が
特に調子が悪そうでした。

そんな中、地植えでフィンガーライムを栽培されている
農家さんがおられるという情報をネット上に見つけたんです。

「フィンガーライムを地植え?!」
「冬場はどうやってるの?!」

早速、視察のお願いをメールしました。

本来はミカン山でミカンやレモンを栽培されている農園で、
視察のお願いも快諾してくださいました。

相棒と二人で車で現地へ。

オッサン二人の道中で、
車中も栽培についての話題で盛り上がりました。

現地で見せていただいた苗は冬を越しても元気いっぱい。
私達のハウスの子達とは全く様子が違いました。

「冬場の寒さ対策は どうされているんですか?」
『特に何もしません』
「それで枯れたりしないんですか?」
『一度、不織布で覆いましたが蒸れて枯れかけましたから』

何時間も質問責めな私達に嫌な顔もせずに
親切に教えてくださいました。

結論は、
"フィンガーライムも柑橘類。植物にとって良いことをする"
という非常にシンプルなお話しでした。

「えぇ?根域制限のためにポット栽培の必要は?」
『木を大きく育てれば実もたくさん獲れますよね』

大切なのは"葉っぱ"であり植物が栄養を作る工場だから、
その葉っぱをたくさん付けるように育てれば良い。

今までの私の常識がガラガラと崩れていきました。
目の前のフィンガーライム達の元気さが、
大切なことを教えてくれていました。

自分のような素人が、
植物をコントロールしようとしても無理。
だったら元気に育つように苗達にとって良いことをしよう。

私の栽培に対する基本姿勢は定まりました。
最終的にはポット栽培と地植えをハウス内外で試してみて、
苗のコンディションの良い方を選択していくことに決めました。

もう一つ、この4月には大きなイベントがありました。
それは「接ぎ木」です。

最近でこそ街の苗木屋さんでも
フィンガーライムの苗を販売されていますが、
2年前には ほとんど見かけなかったんです。

で、苗を増やすために、
接ぎ木で増やす計画を立てていました。

接ぎ木は柚子などの耐寒性のある苗(台木)に
フィンガーライムの枝(穂木)を移植するということです。

これだと低コストで苗を増やすことができます。
ただ非常に難しく、
苗木屋さんでも成功率は50%くらいと聞いていました。

2019年4月21~23日に、
仲間数人と接ぎ木にチャレンジしました。
柚子の台木を10本用意しての初チャレンジでした。

「プロでも半分しか成功しないなら1本でも2本でも…」

この接ぎ木チャレンジの成果については、
次回の5月編でお伝えいたします。

今回も長い文章にお付き合いくださいまして、
ありがとうございました❗

2019年 4月
外気最低気温   5.62℃
ハウス内最低気温 8.50℃
ハウス内最高気温 43.87℃

朝は寒いが昼間の日差しによっては40℃以上にもなり、
苗への影響が心配でした。
小手先での栽培ではなく、
苗達にとって良い栽培方法を見つけて実践しようと決めました。

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