去っていく人と反社の横暴

さてもちろん老人施設なんで予期せぬことで去って行く人もいます。
元プロレスラーで同じ九州で介護をやっている方に引用で非難されました。
『サラ金と介護を一緒にするな』

介護もサラ金も長く付き合ってもらって利益を得る。それが当たり前でしょう。勘違いしないでくれというのが感想です。

ムードメーカーの多恵さん。彼女は大病院で治療を受けている生活保護の方でした。
大病院で手術を受けるとのことで前日風呂に入れたり、着替えさせたりと尽力尽くしました。まさか気管切開に胃瘻になるとは思いもしませんでした。80過ぎて身体を侵す手術をするよりは身体機能維持を考えるべきだと思うのです

彼女は手術失敗して病院で寝たきりになっていました。龍一とお見舞いに行きましたが、龍一は付き合いある(多恵さんは梅崎の身内なのです)のに関わらず『じゃあね。サヨナラ。』で済ませてしまいます。遠賀でボートレーサーの息子の送迎があるのでそれどころじゃないのでしょうが。

多恵さんの入院先からは早く退院させろ。施設に戻せと執拗に電話がかかります。施設では気管切開してたん吸引常時必要な人は見切れません。やむなく本隊に助けを求めるも
『キミの施設は人がいないのにそんなことで受け入れはしない。大都市から受け入れ要請はあるんだから』
と蹴られるわ、挙句多恵さんの介護認定の締め切り迫ってるのに病院の主治医当てに意見書書いてもらうよう依頼をしたらソーシャルワーカーはウチの病院にはいないからそんなん送らないでください。と??な対応。はては郵送で書いてくれと依頼した主治医意見書は無くした。と???な対応。結局は多恵さんは生活保護受給者なので介護認定受けなくても医療は受けれるということでした。

病院にソーシャルがいないのはよくある話です。ソーシャルが事務員やらされていてわからないというのはよくある話です。担当の看護師というのはいるようですが、医師との意思疎通には難があるというのがホントの話しです。

また、本隊時代の同僚の父親。初男さん。元々同僚が帰宅して家の壁にへのへのもへじを書き殴っていたのを発見したのが異常を知ったきっかけです、そのまま施設入居。
こだわりが強く自分でお金を持っていたい方でしたが、それが災いして土人にカネを盗まれ。それが機になって認知機能の低下が進みました。毎日不安になって『もしもし!』と人を呼んだり、不安から他人の居室に入ってお金を探すなど問題行動や幻覚みたり夜間不眠など問題行動が急激に進行しました。この方は大病院の精神科にかかっていたのですが、非常勤ということで親身になって見てくれるわけではありません。『僕は夜間はいないし認知症あるなら入院させられませんよ』
非常勤の医師とは早い話バイトの医師です。バイトに命を預けられるのか?アルバイトが生死に関わる手術をすることだってあるのです。医師が入院病棟で宿直の日当はなんと70000円というのです。これは精神科閉鎖病棟で働いていた方から聞きました。どうかしたら来て風呂に入って宿直室に鍵かけて閉じこもる人間もいるのです。ひどい場合は不倫関係の看護婦を招き入れたりとあったようです。流石に今はもうないとは思いますが。

閑話休題。初男さんが財布を無くした財布を無くした。床が燃えていると訴えて泣いています。実はバイト先生に相談しても埒があかず専門の病院に転院しようという話になってました。専門医は初男さんがかかっている全ての医師から紹介状をもらってきてくれといいます。ここで詰みます。初男さんは内科外科泌尿器と10科以上かかりつけがあります。
しかも大病院信奉が強く、担当医もアルバイトばかり。紹介状集めなんか難しいです。

そんな事情で受診が遅れており従業員もコイツは何をしているのか?とイライラしていたのかもしれません。
反社が
『初男!いいかげんにしとけや!なんや床が燃えてるなら床に顔がついたらヤケドするやろ違うか!お前(私に向けて)はただ太ってるだけか!病院連れて行かんでよ!俺たちがどれだけ手間取らされてるかわかるか!ヤクザお前の家に呼んで無茶苦茶するぞ!コラ!』

と言い初男さんの頭を掴み床に押し付けます。

介護職は認知症対応のスペシャリストではありません。正直な話、人によるというのが実情です。〝アホがアホに口伝する〟からこんな悲劇が産まれるというのがホントの話しです

初男さんは恫喝受けたのち夢遊病みたいにフラフラ彷徨い歩きまわります。明らかに様子がおかしいです。そして翌日の朝方転倒して骨折したと夜勤者から報告を受け夜明け前から出勤させられる有様です。

この反社は不穏を訴える老人を恫喝したりしてそれが原因で入院したと思き事例が続きます。

せっかく必死に入居見つけても従業員が台無しにしてしまう。賽の河原で石を積んでは壊されるというのはこのことです。

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