タイトル

『Hack RUN』徹底攻略(日本語版)vol.1:遊び方〜LEVEL 6

『Hack RUN(ハック・ラン)』を知ってるかい?

知ってるなら、しばらく読み飛ばしてOK!
LEVEL 6が最初の謎解きだ。何ならこのノートは全部飛ばして、次のノートから読み始めてもいい。

それ以外の人に簡単に説明すると、『Hack RUN(ハック・ラン)』はハッカー気分を味わえるアドベンチャー・ゲーム。iOSMacAndroidSTEAM、はてはKindleFacebookでまで遊べるから、君の環境でも当然遊べるはず(個人的には120円とお安くて遊びやすいiOS版かMac版をおすすめするよ)。

このゲームの特徴は、なんと言ってもキーボードのタイプだけで進行するところ。画面も見ての通りこんな感じで、映画で見るようなハッキングの実体験気分になれるのが面白い。

もちろんゲームとしても、文字の情報からIDやパスワードを推測してハックする手ごたえは十分。謎解きあり、スリルあり、どんでん返しありで思いもよらなかった展開が待っている。

……でも弱ったことに、英語版かドイツ語版しかないんだよね……。

と、いうわけでこのノートでは、日本語の抄訳(完訳じゃないよ!)とあわせて攻略していこうと思う。ゲームの性質上、日本語版が出る可能性はゼロに近いので、詰まったプレーのお供に、あるいはウォークスルー(ゲームプレイ紹介)として楽しんでくれれば幸い。
臨場感を味わいたければ、ぜひゲームを購入して一緒にキーをタイプしながら遊んでみて欲しい。そんなに高くないしときどき無料セールもあるよ。


LEVEL 0:ゲーム導入

ハッカーである君に、何者かのメッセージが送られるところからゲームは始まる。

拝啓
君にとっては初めましてだが、私は君をずっと見ていた。恐がらないでほしいが、君を逮捕したい訳ではない。重要な理由で君を雇いたいのだ。ある組織のコンピューター・システム内部の情報を探り出したい。君ならできるはずだ。
ぜひ考えてくれ、相応の報酬は約束しよう。
君の未来のボスより
最後にもう1つ……どうか失望させないでほしい。君に期待しているのだ。

仮に彼を「ボス」と呼ぶことにしよう。

突然のオファーだが、断ればまずい(逮捕とか)目にあいそうな気配も漂っている。
何より、断ってはゲームも進まない。「Accept Offer(依頼を受ける)」ボタンを押して、ゲームを始めよう。

と、ここで1通のメッセージ。

実績解放
君は無事にボスからの依頼を受けた。
レベル1へ進む

このゲームではこんな感じでゲーム進行に合わせて〈実績〉が(かなり細かく)解放されていく。いちいち実績メッセージまでは追わないけど、レベル別に見出しはつけていくよ。


LEVEL 1:ゲーム開始

これがゲームのタイトル画面だ。ゲームのお約束通り、ゲームスタート以外に使わないといけないボタンはない。
そうそう、黒地に緑色が目に悪いと思ったら、「Global Settings(全体設定)」から「Black/White(白地に黒文字)」をおすすめするよ。

とにかく「Begin Your Run(ハックを始める)」ボタンでゲーム開始だ。


LEVEL 2:ヘルプメニュー

ゲームはこんな感じで始まる。いわゆるコマンドプロンプト(知らなくても大丈夫)の画面だね。

表示されているメッセージを見てみよう。

ローカルシステム・スタートアップ
起動プロセス完了
バージョン 5.4.××××
2016 all rights reserved
起動: 31-1月-2016 12:00:56
「help」入力でヘルプ
localhost> 

バージョンや日時は人それぞれだけど、だいたいこんな事が書いてある。要するにこれは、君のマシンの起動画面だ。

先頭行にローカルシステムとあるね。このゲームでは他にローカルホストとも言ったりするけど、とにかくローカルだ。コンピューター用語としては置いといて、ここでは君がいまこのゲームを遊んでいるマシン、スマホといったものだと考えていい。
今後のために、今の状態を図にしておくよ。

それから最後の行を見ると「localhost>」と書いてあるね。これがいわゆるプロンプト(入力待ち)だ。
ゲームはここにキーボードでタイプして、enter(return)キーで入力することで進む。
「help」入力でヘルプ、とあるので実際にそう打ってみよう。

localhost> help

このノートでは、プロンプトと入力するコマンドをこんな風に太字で書いていくよ。実際に打つのは右半分「help」、その後にenter(return)キーを打つのがお約束だ。

そこで出てきたのは、こういう一覧。

ローカルホストヘルプメニュー
alt…………………副コマンドリストを表示
exit…………………ログアウトしローカルホストをシャットダウン
help…………………システムコマンドメニューを表示
ls……………………ファイルリストを表示
type ファイル名……ファイル内容を表示

これが君のローカルホストで使えるコマンド表だ。

表の中の「help」はたった今使ったから、説明不要だね。
「alt」はゲーム本体とは関係ない、システムオプションの話なのでここでは説明しないよ。
「exit」はゲーム終了だ。それ以外の、ゲームを閉じるOSそれぞれの方法でもいいんだけど……。
「ls」と「type」は、次のレベルで説明しよう。

ところで、このヘルプメニューは、原文では「exit」は「(e)xit」と書いてあったりする。
これは、「e」とだけ入力すれば「exit」になるという意味だ。コマンドの省略形だね。このノートではいちいち表示しないけど、プレーしながらここを読んでいる人は覚えておいていい話かな。


LEVEL 3:ファイルを表示

それでは、「ls」コマンドについて。実際に打ってみるのが早いだろう。

localhost> ls

ファイルリスト:
 readme(お読み下さい) 1k -rw wwr r-x

ls(リスト)は、君のローカルホストに入っているファイルを一覧するコマンドということだね。

あんまり関係はないんだけど、軽く説明だけしておこう。
ファイル名「readme(お読み下さい)」の横にある「1k」はファイルサイズ1キロバイトの意。
そのさらに横の「-rw wwr r-x」はファイルのアクセス権だ。分かる人には分かるし、分からなくても別に構わない。まあ、雰囲気作りとでも思ってくれ。

そんな事より、ファイル「readme(お読み下さい)」を実際に読んでみよう。
どんなコマンドを使えばいいか、ヘルプメニューをもう一度見直してみようか。

type ファイル名……ファイル内容を表示

コマンドプロンプトなので、ダブルクリックやタッチではなくこんなコマンドを打つ事になる。実際には、こんな感じだ。

localhost> type readme

依頼を受けてくれて喜ばしく思う。報酬の件は信用してくれていい。とにかく君のローカルシステムには、ハック・プログラムをインストールしておいた。「run」とタイプすれば起動する。
君のボスより

ファイルはボスからのメッセージだった、というわけだ。
ボスには君のマシンにいつの間にかファイルを紛れ込ませておくくらいの事は簡単なようだね。
技術力では君より一枚上手のようだけど、いずれハッキングのテクニックで見返してやりたいものだね。


LEVEL 4:ハック・プログラムの起動

さて、インストールされたハック・プログラムを起動するには「run」とタイプすればいい。

localhost> run

ハック・プログラム実行中…
起動成功
「help」入力でヘルプ

この辺りはゲームもチュートリアルといったところ。ハック・プログラムの起動も特に難しい事はないし、次に何をすればいいのかまで書いてある。


LEVEL 5:ハック・プログラムのヘルプ

さっそく、help(ヘルプ)コマンドでヘルプメニューを表示してみよう。

hack> help

ハック・プログラム ヘルプメニュー
atip……ハッキングのTIP(コツ)を説明
exit……ボスのハック・プログラムを終了
gate……ゲートウェイ・システムをハック開始
help……ハックコマンドメニューを表示
note……このプログラムの情報を表示

メインは「gate」(ハック開始)コマンドだろうけど、コツやプログラムの使い方がコマンドに入っているとは、ボスの心配りか、ずいぶん親切設計だ。
どの順序でも構わないんだけど、最初にnote(プログラム情報)コマンドを使うのが話の流れとしては良さそうだ。

hack> note

これは彼らのゲートウェイサーバーに接続するプログラムだ。君が探ったデータが全て私に転送される。君はひたすら情報を探せ。首尾良く行けば君のシステムをアップグレードする機会もあるだろう。

ボスから君へのメッセージでもあった。役割分担としてはボスがハックのお膳立て、君がそれを踏み台にどんな細かい情報でも集めて回る、という事になるようだ。
ゲートウェイ、とはこの場合は「入口」とでも読み替えると早いだろうか。簡単に言って、彼ら(ハックする相手)のシステム入口がゲートウェイで、そこにハックするのがgateコマンドという事だ。

そして、メニューにはもう1つ情報があるようなので、そっちも表示しよう。

hack> atip

ユーザー名とパスワードを使ってシステムにアクセスせよ。Alice(アリス)のパスワードを探すといいだろう。手練れのハッカーの相手としては、彼女はそう賢くないはずだ。

ゲートウェイ突破に必要なのはユーザー名とパスワードらしい。Webサービスにログインするようなもんだね。

さて、情報は一通りそろった。〈彼ら〉の(まだ君はハック対象について何も知らされていない!)ゲートウェイに接続してみよう。

hack> gate

ゲートウェイ・システムに接続中…
接続完了
ゲートウェイ用アカウントでログインして下さい

ここまでは順調だ。次レベルからいよいよ推理力が必要になってくるぞ。


LEVEL 6:最初のハック

ゲートウェイにログインすると、真っ先に「username:(ユーザー名)」が聞かれる。これは当然さっきボスから聞いた名前「アリス」でいいだろう。

username: alice

ここで要注意! 名前は大文字で始まる「Alice」だけど、ユーザー名は全部小文字で「alice」じゃないといけない(ついでに言えば半角英字だ)。
なぜ、と聞かれると、……まあ、そうだね、昔はそういうものだった、としか……。このゲームで扱うシステムは古典的なやつなので、入力は全部が全部、小文字だと思っておいた方がいい。
そういうもんだよ。

続いて入力するのが「password:(パスワード)」だ。
ボスのメッセージによれば、アリスはハッカーにとってはあんまり賢い方じゃないという。さあ、ちょっと考えてみよう。
何回トライしてもペナルティはないし(3回失敗するとhackプロンプトに戻されはするけどね)、何も入れずにEnterでキャンセルもできる。
君にとっては最初の関門だ。さあ、答は?


アリスのパスワードは何?

答:
password(パスワード)

簡単だったかな?
他にも考えられたのは「alice」「pass」「123456」なんかありそうだね。こういう誰でも気が付くパスワードを調査した「最悪のパスワードランキング」なんて記事もある。皆さんもザルなパスワードは要注意。

password: password


ログイン成功
ゲートウェイシステムにようこそ

ハッキング成功! これで君はゲートウェイ・システムに侵入した。

続きは次のノート(vol.2)で。
君はメールやデータベースを盗み見て、ハック相手の様々な情報を入手、上位権限を引き出していく。面白くなるのはここからだ。お楽しみに!

チュートリアル:ゲームの終了と再開は?

このノートの最後では、ゲームを途中で止める方法と、再開する方法について書いておこう。

止める方法は簡単だ。セーブとか考えずに、いつでも好きな時にアプリを終了していい。進行度は自動的に保存される。

では、ゲームを再開する方法。起動画面を見ると「Level ××」とゲーム進行度が保存されているのがわかるね。

じゃあ普通にゲームスタートすれば直前の場面まで戻る……のかと思うと、そうはいかない。

ちょっと不親切な気はするが、君のローカルホスト・マシンからスタートだ(まあ確かに、プレイヤーである君自身がシステムをシャットダウンした後に再開していると考えると自然ではあるよね)。
ただし、ここから前回終了した場面までは最短手順のコマンドでいい。

ここまでのゲーム進行で言えば、ボスのメッセージやヘルプメニュー等は全部無視して、こう打ち込めばいい。
localhost> run
hack> gate
username: alice
password: password
この4ステップで元の場面まで戻ることになる。この手の「最短手順」は節目節目でメモしておくといいだろう。

あらためて次回vol.2はこちらから。