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成長なんかしていない。

社会人3年目。


スーツを着て鏡の前に立つと、フレッシュな新社会人はもうそこにはいなかった。

スーツに使用感が出てきたからか、自分自身が老け込んでしまったからなのか、出来る限り前者だけであると信じたい。


出張のときは目的地に遅れないよう、少し早めの電車を調べて、調べたよりもさらに早い時間の電車に乗っていくのが私の定番の流れになっている。

石橋を叩いて、結局鉄の橋を渡る、そんなスタイルだ。


去年の6月、今のチームに配属され、初めてまともに仕事を任せてもらえるようになってから初めて出張に赴いた時、トラブルがあって同伴予定だった上司が来れなくなり、1人で行くことになった。

テンパりすぎてその日会った中で最も偉い人に名刺を渡しそびれたのは、今ではギリギリいい思い出にカウントされる程度にはなった。

そこから1年弱、1人での出張も今や普通のことになった。

1年という時間の短さ、その間に経験したことの濃さをひしひしと感じる。


少しは成長できたかな。


いや、成長なんかしていない。


私は一昨日まで、とある業務に1つ下の後輩と一緒に対応していた。
詳しくは言えないが、その業務にあたるのは3回目であり、1回目2回目の経験から、私はその業務がそこそこキツいことを把握していた。

ましてや、後輩に教えながらなんて、できるはずがない。


そう思っていたのだが、恐ろしいほど順調に、そして穏やかに、その業務は完了した。

後輩に依頼すること、自分でやることを振り分けて、依頼して、確認して、なんなら一丁前にフィードバックなどした。


客観的に見れば、これが成長ということなのだろう。
でも、あまりピンときていない。


成長というのは、あくまで結果論だ。

自転車やスキーが上達していくのと一緒だ。

初めて補助輪を外して走った時の恐ろしさ、転んだ瞬間の、わずか1秒にも満たない時間がスローモーションになるあの感覚、そういったものを経験しながら、自転車もスキーも、歩くのと同じように自分の動作の一部になっていく。

もちろん成功体験も大事だ。しかし残念ながら、どうしても成功の記憶より失敗の記憶の方が色濃く残っていて、どうしても成功を求めることより失敗を避けることの方が強い原動力になる、というのが凡人の性というものだろう。

できるんだったらいつまでも補助輪をつけていたいし、いつまでも転ばずにいたい。


そう、成長なんかしていない。

少なくともそう思えているうちは、目の前のことに必死に向き合えているし、はたから見れば成長しているように見えるだろう。

逆に、仕事をしている中で「今この瞬間、自分は"成長"している!!」とか自分から思うようになってしまったら、その仕事は辞めてしまうかもしれないとすら思う。


「もがく」しかコマンドのない、出来栄えの悪いRPGのような生活の方が、自分にはよく似合っていると思う。


・・・コマンドがあるということは主人公なわけで、ちょっと過大評価だったかもしれない、と恥ずかしい気持ちになった。


おわりに

今週はおリンが担当しました。

GWも明け、5月病の季節がやって来てしまいました。
今年から新社会人とか、新年度から新たな職場、という方にとっては、緊張感のある中で1か月ほど過ごし、ようやく落ち着いてきた人、疲れ果ててぐったりの人、様々かと思います。いつもお疲れ様です。

やはり仕事関連のテーマが増えておりますが、ちょっと最近、自分が3年目になったことが信じられなさ過ぎて、改めて成長ってなんだろうなってことで、1つ書かせていただきました。

一定のレベルに達するまでは、成長とか考えんでもええ。
という思想のもと仕事をしておりますので、私はまだ一定のレベルには達していないですねハァイ

話題は変わりますが我々ADOLESTUDIOも心機一転、番組の形式を少しリニューアルしていこうとか考えているので、新生活のお供に是非聴いてやってくださいハァイ

よろしくお願いしますハァイ

【ADOLESTUDIOとは?】
人間関係苦手、将来不安、でも野心はどこかにある…そんな思春期(Adolescent)の側面を持ちながら年齢だけを重ねた「おリン」と「生糸」がPodcast番組をお届けするスタジオ(Studio)、それがADOLESTUDIO、そういう感じです。

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次回は生糸が担当の予定です。お楽しみに…!


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