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猫が膝に乗る

とにかくうちの猫は膝に乗る。かわいい。前々から気に入っていたものの、自宅にいることが増えてからというもの、隙あらば乗ってくる。かわいい。むしろこちらがソファに誘導されている。約5kgの暖かい毛玉がもたらす安らぎバフは半端ではなく、恐るべき心地よさを誇る眠みが襲い来るのだ。これにより生産性は低下し、運動不足も併発し、緩やかに死に近づくのであるが、安らぎバフがそれを圧倒的に上回っているのでプラマイゼロどころか永遠の命を得たような気分になる。かわいい。至尊。あと乗られてる間は全ての家事から解放されるので堂々とダラダラ出来る。

ところでこの猫による人間敷布団、少し前まではもっぱら妻の方がその役目を任されていたのであった。自分より早く帰宅する妻がソファに寝転べば、即座に猫は腹の上に飛び乗り熟睡する。こうなるともう妻は1〜2時間なにも出来ない。「今から帰るよ。晩御飯なに?」とLINEを送って「ネコ、ドカナイ」と返ってくる。仕方がないので外食するなりなにか買って帰るなりするのだ。猫だから仕方がない。猫を差し置いて家事など…。かわいい寝顔…。明日急に何らかの急病で逝去したらと考えると、無理やりどけるなんて我々には出来ない。かわいい。

あとどういうわけか僕が家に帰り着くと、途端に妻の腹から飛び降りて出迎えに来る。「おとうちゃん、これはちがうねん。おれはおとうちゃんひとすじやで?」とごまかすような態度をとる。なんなんだ。浮気現場か。こちらとしては夫婦共々きみに仕えているのだから両方に甘えてくれて一向に構わないのだけれど。それでも自分を優先してくれるのは気分が良い。気分が良いので風呂に入る。サッパリして出て来ると、また猫は妻に乗ってる。そういうとこだぞ。

#日記 #猫

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