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SharePointとOneDriveの違いを知ろう〜Microsoft 365導入情シス向け初歩知識

 「Microsoft 365 を利用しているけれど、OneDriveとSharePointの違いがわかりにくい」という方に向け、今回はOneDriveとSharePointの違いや使い分けについて解説します。
なお、このnoteは主に中堅・中小規模の企業の新任情シスや兼任情シス向けの内容です。

1.OneDriveとSharePointについてそれぞれの特長を整理する

Microsoft 365 の利用をきっかけに、オンプレミスのファイルサーバやこれまで利用していたオンラインストレージをクラウドに移行する企業も少なくありません。この時に利用されるのが、Microsoft OneDrive(以下、OneDrive)やMicrosoft SharePoint Online(以下、SharePoint)です。しかし、OneDriveとSharePointの違いがわかりにくいという声も耳にしますので、ここではまず、両者の共通点と異なる点をそれぞれ整理していきましょう。

1-1 OneDriveとSharePointの共通点

OneDriveとSharePointの共通点は、すべてのファイルをクラウドに保存できることが挙げられます。オフィスだけではなく、リモートワークの環境など様々な場所から、マルチデバイスでファイルにアクセスできます。また、ファイル共有やバージョン管理が行えることも共通の特長でしょう。また、WordやExcel、TeamsなどMicrosoft 365のアプリケーションとも連携して使える点も共通しています。

1-2 OneDrive とは?…「個人の作業スペース」

OneDrive はMicrosoftが提供するオンラインストレージサービスです。ビジネス上で用いる場合、社員1人ひとりが持つ個人用のストレージと言え、業務で利用するファイルを安全に保存したり共有したりすることができます。「個人の作業スペース」としての利用が一般的です。PCとOneDriveのファイルを常に同期しておくことも可能で、例えばPCを入れ替える際にもスムーズに作業を行うことができるでしょう。

 また最近では、Copilotと連携することで、OneDriveのファイル要約、ファイル比較、ファイルに関する質問をチャットで行うことができるようになっています※。今後も、AIを活用することでOneDriveの活用の幅が広がることが期待されます。
※2024年12月時点(https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/onedrive/onedrive-for-business)

 1-3 SharePointとは?…「組織での共同作業に適したツール」

SharePoint は、Microsoftが提供するファイル共有や情報共有を行うためのサービスです。特にコンテンツや知識、アプリ等を共有し管理することで、組織全体での共同作業や情報発信・共有に適しています。また、検索性に優れているのも大きな特長です。
その機能としては、ファイル共有、ポータルサイト作成、簡易データベースなどが挙げられます。 

SharePointもCopilotと連携することで様々な価値を得ることができるようになりました※。Copilotは、SharePointが保有する様々なOfficeドキュメントなどをサポートすることで、ユーザが求める情報を抽出することができます。つまり、チーム内の知見がSharePointの中に貯まれば貯まるほど、活用の幅が広がっていくというわけです。
※2024年12月時点(https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/sharepoint/collaboration#Next-steps)

 1-4 OneDriveとSharePointの違い

オンプレミスのファイルサーバを Microsoft 365 導入をきっかけにクラウド化する際に、どのような違いがあるのかをまとめましょう。
OneDriveは個人の作業で使うデータをクラウドで管理しています。SharePointは組織で共有するファイルの管理に長けたサービスです。
 
その他のシステムアプリの保存先、ほかのシステムと連動してファイルサーバを使う場合には、Microsoft AzureのIaaSのファイルサーバやオンプレミスを継続するという方法が適しているでしょう。また、バックアップデータは、Microsoft Azureのアーカイブを使ったり、他のサービスのアーカイブ機能を利用することが考えられます。 

2.活用例・OneDriveとSharePoint、Teamsの連携が生産性を上げる!

次に活用例の1つとして、OneDriveとSharePoint、そしてTeamsの連携を紹介します。ここでの大きなポイントとなるのは、「Teams を SharePoint のフロント(入り口)にすること」です。
 
Teams を SharePoint のフロントする理由としては、現場でアクセス権の管理が容易にできるようになることが挙げられます。SharePoint 上で権限管理を設定しようとすると煩雑になりがちで、情シスの関与が必要となる場合もあり、現場での業務スピードに影響が出かねません。その点、Teams を利用すると、チームにファイル共有をしたいメンバーを追加すればよいのでアクセス管理が容易になります。 

Teamsの権限設定を利用して、パブリックチームやプライベートチーム、標準チャンネルやプライベートチャンネルを細かく設定することができます。管理者がすべての権限を設定するのではなく、チームに所属する方に権限を委ねるやり方で運用しています。 

もちろん、ブラウザ経由で SharePoint にアクセスして利用できます。ほかにも、自分が参加しているチャネルのファイルはOneDriveで利用できるように設定することで、さらに便利に活用できることでしょう。

おわりに

今回は、Microsoft 365 の利用者に向けて SharePoint と OneDrive の違いを紹介するとともに、活用のヒントをご紹介しました。SharePoint と OneDriveを活用することで効率的にファイルサーバをクラウド化できるだけではなく、チームでの共同作業や情報共有の利便性が確実に向上しますので、まだ利用していない方はぜひ、取り組んでみてはいかがでしょうか。

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