回想録 17才先生たち

17才

優しくなった先生もいれば、嫌ってくる先生もいた。

課題が多いことで有名な世界史の先生に、
白紙のまま出した100枚の束には、Aプラス(最高評価)がついて返ってきた。

みかけたわたしに駆け寄って、両手を思いきり握りしめて何かを言われた。言葉は覚えてないけれど、その強く握られた感触は、今でもリアルに残っている。

かなり勉強して点数もよかった倫理では、評定が大幅に下げられた。

家庭科の先生には避けられた。

担任の先生にも同じくで、クラスメイトにお願いされて顔を出したわたしに「お前の席なんてないよ!」と言った。

(本当に、ないんだったらいいんだよ。でも実際にはあるから困る)

古文の先生には、何度か車で送ってもらった。遅い時間にみかけると、「乗っていく?」と誘ってくれた。

可愛いらしい見た目によらず車好きな先生は、いつも車の話をしてくれた。


夜のドライブは楽しかった。

家までではなく、家の近くの駅までの。
節度のある関わりだった。

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