せんせいの車

その日は朝から眠かった。身体を起こしているのが大変なくらい。 10時から17時まで。休憩をはさんで７時間のzoomを終え、「もう眠ろう」「眠りたい」という意志を自分に表明し、そんなに時間を置かずに寝た。 ＝＝ 実家の居間、白い空間に肉体がひとつ転がっている。 シャツにネクタイ、スーツのズボン。 きちんとした格好は、肉体というものの制限を視覚的にあらわしているようにもとれた。 高校生の頃に好きだった背が高めの先生だ。だとわたしは高校生か。 でも先生は、肉体だけだから

８月/August

わたしの生まれた8月 わたしの死んだ8月 とてもとても、愛した8月 この気持ちだけがほんとうで でも誰にも呼びかけない あらわすことができないからよ 言葉にすることができなくて からだはお水でいっぱいで かなしいからよ Truth, August when I was born August when I was died I loved so August Only this feeling is true and my precious one

わたしの仕事/Children blowing soap bubbles

Art by Kazumi Nagato Children blowing soap bubbles -From the Savian symbol- 上へ下へと飛んでいくシャボン玉 それは無数の星々で ここに咲き散る花々で きらきらとした記憶の護り 原っぱに 日が昇って 月が出て 星がきらめく きらきらきら Truth, In the field The sun, the moon, and stars rising twinkle twinkle

みえにくい/Only a few

わたしは、ちょっとした光が好きだなと思いました。ほんの少しの。 たとえば夢を記録するには、金色のペンがいいのです。 それは、みえにくいから。 なんでもみえればいいわけじゃなくて、みえにくいことが、実はいちばんみえやすかったりもする。 Truth, The ones that are hard to see are the easiest to see.

わたしたちの螺旋上昇/Our spiral

Truth, Our spiral rise around the solar system

キャラバンの話/Story of the Caravan

･:*+. 時は紀元７世紀。キリスト教布教の第一波。 アラビア半島を軸にして、西はエジプト、アフリカ北部を経てイベリア半島に至り、東はメソポタミアとイランを経てインドとの境まで広がる地域。 希望に燃える青年たちは、キャラバンを組んで方々に、布教の旅へと出たのでした。 志を共にした、彼らの願いはひとつだけ。 生命の全てを捧げることに、なんの迷いもありません。 彼の属した一団は、シルクロードを東に進む。 この身体は主の御心を運ぶための乗り物で、それ以外のなにでもない

創世記/Bible

一緒に地球に移住しよう/Let's try to emigrate to the Earth together

「一緒に地球に移住しよう」 わたしをみるたび あの子はいう 「おめでとう。ここが憧れの地球だよ」 わたしはあの子の 目をみて返す （こここそが） 地球だよ （あんなに焦がれた） 地球だよ （なんともう） 叶っているよ Truth, "Let's try to emigrate to the Earth together" Every time you look at me, and says "Congratulations! Here is the

ガイア/Gaia

指定の列車で待ち合わせ あの子とあの子も もう来るはず 早く思い出話が聞きたいよ 約束をしていたね 忘れるくらいに 昔の話 もうすぐ会えるね 一緒に行ける 小さな赤い座席は指定 座ってみたなら びっくりするよ ひっと冷たく固いんだ この列車は地球行き 重い波動のバケーション くすんだような赤い色 Truth, Let's meet at the designated flight You should come to that soul and that soul

わたしの宇宙/My universe

いつかの記憶 星屑と銀河 わたしの宇宙 地球という舞台 壇上の物語 守られた枠のなか 入れ物である肉体に、魂が受肉する （このことをあらわしたのが太陽の惑星記号） 普遍の魂 朽ちゆく肉体 さよなら地球 あの日の星屑 銀河の記憶 わたしの宇宙 Truth, Stardust of that day Memory of the galaxy My universe

#やさしい　#えめらるど　#ハート #knowing

おばさん

高校生のとき。一人で暮らす部屋が見つかるまでの少しのあいだ、 家に入れてくれた人がいる。 自分の息子が使っていた部屋にわたしを泊めて、 いつでも帰りを待っててくれた。 帰りの時間は教えてないのに。 玄関の外、オレンジいろの灯の下で。 ちいさな丸い円卓でご飯を食べて、 「かわいいね」ってわたしに言った。 向かい側から微笑んで、 何回も、何回も、何回も。 それはなにかの間違いだから、 ほんのちょっとでも動いたら、 そのバランスは崩れてしまって、 落胆されるって思ってた。