ネットブロック
この記事は
ネット断ち(著者・斉藤孝)
の読書記録となります。
インターネット世界の情報は膨大です。有意義な情報があれば、益体のない情報、根も葉もない噂、娯楽に至るまで、なんでも溢れています。
画面ひとつで世界各国の誰とでも繋がれる情報器機は今の時代に欠かせないものでしょう。のちに神器と呼ばれても不思議ではありません。
しかし、便利になりすぎたが故に人間、主に日本人は長所を失ってしまいました。
日々のネットニュースを見れば、それは一目瞭然。窃盗に事故にいじめに天下り。負の情報が溢れかえっています。
日本人は元来、清い心の持ち主でした。神風特攻隊だってそう、日本人の精神の強さ、忠誠心の強さは海外の国々を心胆寒からしめるものでした。
なのに、どうして弱さを曝け出したような倫理に背く行為が現代社会では勃発しているのでしょうか。
答えは至極単純です。
心が弱くなったのです。
仕方のないことだと思います。光があれば影が生じるように、ネットの利便性だけが効果的に作用するわけではない。悪い影響を及ぼすこともあるだろうし、ワンクリック詐欺だって看過することのできない問題です。
情報モラルを弁えればそんな事態には陥らないだろうと考えがちだと思いますが、かなしいかな人間は甘い話に弱い生き物です。節度を弁えていようが、ころっといく人はころっといきます。
ではどうすればいいのか。
ネットの危険性を理解してもダメ、軽快しても無駄なんて、八方塞がりもいいところじゃないかと目を三角にする人もいるでしょう。
対策を講じられないのなら、自分自身を強化するしかありません。
つまりは教養を深めて高い人格を形成するのです。
なにも怪しいプログラムへの受講を勧めているわけではありません。
ただ単に、一日一時間、ネットから離れて読書をする。
たったこれだけで教養は深めることができるのです。
一時間と聞くと短いように思えますが、これがこれが読書に充てるとけっこうな時間に感じられるのですよね。実際、僕は200Pほどの啓発本を基本30分以内に読み終えてしまうので、仮に集中力が継続したとしたら400Pほど活字の本と向き合うことができます。
400Pというと、文量にして30万字は超えますよ。もし習慣化して一ヶ月続けようものなら、30万×30……900万。900万もの文字と向き合うことができます。意味もなくTwitterやInstagramを徘徊するより、たったの一時間でも読書に充てれば人生が色づくということは言うまでもないでしょう。
教養があれば人生が幸福になります。
なぜなら悪質商法を見抜くことができ、逆に良い情報は目聡く発見することができるからです。
たった一時間ネットから離れて読書をするだけで人生が色づくなんて、最高だと思いませんか? これほどコスパのいい買いものはそうそうないと思うのですが……
ネットが面白いのはわかります。僕だってアニメにYouTubeにTwitter、TVだって見ます。見ていて楽しいですからね。
でも、時折この時間は無駄になってないかと思ってしまうことがあります。例えゲームで強くなっても、現実にはなんの還元もないのではないか、と。いつかそう思って虚しさを覚えてから、僕はスマホの通知はオフにして、ゲームは週に一回だけ満足いくまでプレイすることにして、他の日はログインだけでするようにしました。するとどうでしょう。面倒臭くなってロヅインすらも辞めてしまったんですよね。
依存から抜け出すのは難しいと言われていますが、それははじまりの一歩目だけの話です。踏み出したのなら、後は時間がなんとかしてくれるでしょう。
時間は無限にはありません。有限です。
怠惰に過ごせば益体のない時間が生まれて、勤勉に過ごしたのならそれなりに幸福な人生が約束されます。
どちらがいいかなんて、聞くまでもないでしょう?
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