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Panasonicとnoteで開催した「#やさしさにふれて」投稿コンテストの審査結果を発表します!

2020年11月3日から約1ヶ月間開催した、みなさんが「やさしさにふれたとき」や「やさしさについて考えたこと」を語る「#やさしさにふれて」投稿コンテスト。期間中(11/3-12/7)には、10,340件もの作品をご応募いただきました!さまざまな形の「やさしさ」がつまった素晴らしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

審査会にて、審査員である阿部広太郎さん・春名風花さん・岸田奈美さんの3名と、Panasonic担当者による選考の結果、下記のように受賞者が決定いたしました。

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グランプリ

■背伸びして手をのばした、あの日の花束

小学校に教育実習に来たT先生と楽しい時間を過ごした、オキエイコさんたち。実習期間が終わった先生にプレゼントをしたいと、ちょっと背伸びをしておこづかいを集めて花束を買いに行きます。大人になってから、そのときの花屋さんのやさしさに気づき、感じたことは…。「時間差のやさしさ」というテーマの独自性と、軽やかな文章のバランス、読後感のよさで、この作品がグランプリに選ばれました。
「やさしさを次につないでいく希望が見えました(岸田さん)」「今度小さい子が背伸びしていたら、きっと花束を渡してあげるんだろうな(春名さん)」「読んだ人が自分をふりかえるきっかけになれる作品(阿部さん)」と、審査員からも高い評価を得ました。

審査員特別賞(阿部広太郎さん)

■「やさしいあなたを知っている」と伝えるのは、一つの愛情表現かもしれない

街なかで困っている人を見ると声をかけるようにしていたShioriさん。結婚してからは夫にいつもその話を聞いてもらっていたそうです。そしてある日、夫が話してくれた行動とそのときの言葉に、Shioriさんは大きな勇気をもらいます。Shioriさんだけでなく読んだ人にも勇気を与える内容で、審査員特別賞に選ばれました。

やさしさは、共有することによって勇気に変わる。迷いながらも自分のやさしさを大切な人に話したことで、それがお互いの勇気になり、またさらにやさしさが生まれていく。「やさしさのつながり」に胸が温かくなりました。すごくいいなと思いました。伝え合いたいと思えました。(阿部さん)

審査員特別賞(春名風花さん)

■あの女子高生は、予言者だったのかもしれない

電車で手を打撲したときに、女子高生から手渡された2枚の絆創膏。出血していないので不要と思いつつ受け取った後、家に帰って思わぬできごとに遭遇する…。リズミカルな文体と、あっと思わせる結末が魅力的な、つる・るるるさんの作品です。

やさしさというテーマをさわやかに読みやすく描いているところにひかれました。「読みやすさ」や「面白さ」って、作家から読者に向けてのやさしさだと思っています。「この文章の才能に気づいてほしい」という思いで選びました。(春名さん)

審査員特別賞(岸田奈美さん)

■初めてのファンレター

真咲ともかさんが小学校のときに匿名で学級通信に書いた文章に、届いたファンレター。顔も名前も知らず話したこともない人が未来の可能性を信じ背中を押してくれたことへ、今だから書ける返信をつづった、読後にあたたかな感動が広がる作品です。

やさしい人って、「さびしさ」をちゃんと持っている人だと私は思うのですが、この作品はその点を表現していました。また、匿名の手紙で背中を押されたという話がすばらしい。匿名が特徴のSNSも、今後こういった流れがぜひ増えてほしいと思います。(岸田さん)

パナソニック賞

■あたたかくてやさしい~息子が出会った関西のおかん達~

大学進学を機に始まった、障害を持つお子さんの一人暮らし。母親のEmikoさんは多くの不安を覚悟に変え見送ります。そして大学のある関西で、息子さんが多くの「おかん」のやさしさに包まれたことへの感謝。さまざまな形の「やさしさ」が詰まった作品が、パナソニック賞に選ばれました。

「やさしさ」は、社会課題の解決にも効果的だと考えているのですが、この作品はその点が表現されていたことから選ばせていただきました。関西のおかんだけでなく、母が子どもの自立を考えるといった多面性のあるやさしさの表現も魅力的で、内容も本当にあたたかく、創造性のある作品だと思います。(Panasonic note担当)

入賞

各審査員からの総評


■阿部広太郎さん

「やさしさ」の意味は、もちろん辞書に書かれています。それとは別に、もっと個人的な「やさしさ」への思いは人それぞれあると思うんです。自分自身にとって「やさしさ」はどんな意味を持つのか?「やさしい人」って一体どんな人だろう?僕は親友のことを思い出しました。いまだに「やさしさ」の定義を考え続けていますが、このコンテストをきっかけに、みなさんが1回でも「普段やさしくいられてるかな?」と振り返る機会になれていたら、とても嬉しいです。


■春名風花さん

「やさしさ」というテーマで書かれた作品たちに点数をつけることは、本当にめちゃくちゃ難しかったです。それだけ素敵で共感できる作品ばかりでした。ただ、僕はまだうまくやさしさを受け取ったり与えたりすることができなくて、その視点で見たときに、その場では伝わらないやさしさが時間差で届くような作品があったことが、とても面白いなと感じました。これからも「やさしさとは」と聞かれても、きれいには答えられないだろうと思うのですが、それでも考え続けていきたい、と思いました。


■岸田奈美さん

会社員時代に「岸田はやさしすぎるんだよね」ってたくさん言われていて、「やさしい」って社会に出たらダメなことのかなって落ち込んだ記憶があります。でも昨年から、やっぱりやさしいものに触れたい、人にやさしくありたいという思う人が増えてきて、私もエッセイを書き始めて「やさしい気分になれました」と喜んでもらう機会も増えたんです。そんなタイミングで、このコンテストのお話をいただきました。「やさしい」という言葉に落ち込んでた私に「やさしいっていいことなんだよ」と思える機会をいただけて、すごく嬉しかったです。これからもやさしくありたいと思います。


■Panasonic note担当

「やさしさにふれて」というお題でどんな作品が来るか、最初はすごく楽しみでもあり不安でもありましたが、読ませていただいた私たちもとてもやさしい気分になれる作品ばかりでした。家族や友達といった近い関係の人とのやさしさについての作品が多かったのですが、身近なやさしさがあることで、社会の大きな課題にも立ち向かえると思いますし、どんどん広がって社会がやさしくなればいいなと素直に感じることができました。会ったことのない誰かが、普段こんなやさしさを感じているんだと思えたことが、noteというプラットフォームでコンテストを開催した大きな価値となりました。

コンテストに応募いただいた作品は、「#ソウゾウするやさしい展」特設サイトでも紹介されています。

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すでに投稿期間は終わってしまいましたが、このコンテストがあなたの考える「やさしさ」について思いを馳せ、また誰かへのやさしさにつながるきっかけになれればと思います。

他の投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。


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