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世界遺産

世界遺産は三種類に分類されているそうだ。自然遺産文化遺産、そして両方を兼ね備えた複合遺産。個人的には複合遺産は文化遺産と同じ括りで良いと思う。人間が関与しているかどうかに大きな違いがある。

ガラパゴス諸島やグランドキャニオンが自然遺産に分類される。まさに神の造り給うた大自然。実際に目の当たりにすればそれなりに感動するのだろう。

ただ、神がすごいのはもう知っている。神の御業はいたるところに存在し、路傍の花さえ美しい。大渓谷のパノラマと一輪の花ではだいぶスケールが違うが、大きいから価値が高いというものでもない。

一方で文化遺産にはピラミッドやサグラダファミリアなど、人間が造った遺跡や建造物が分類されている。神が造ったものを見てもただ感動することしかできないが、人間が造ったものなら感動した上で思いを馳せることができる。

生まれや環境が違っても同じ人間である。人間にできることなら僕にも成し得るかもしれない。もちろん、ピラミッドは誰かが一人で建てたものではないし、今から建築を学んだところでガウディにはなれない。

成せるかどうかは問題ではなくて、成し得るのに成せない理由が重要だ。それを考えることは、文化遺産を残した人々が何を克服して何を成し得たかを考えることに等しい。

世界遺産という結果がどんな過程で生まれたのかにロマンがある。