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社会には自分と他人しかいない

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人間関係の記事をピックアップしていきます。不定期。
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2023年10月の記事一覧

自己責任でお願いします

後ろ向きに倒れて、それを相手に支えてもらうと信頼感が高まるみたいな謎の儀式をテレビか何かで見た。トラストフォールという名前らしい。あれは人によって向き不向きがあると思う。僕には向いていない。支える側も支えられる側もやりたくない。 信じることは考えないことだ。そして考えないということは成長しないということでもある。人の意見を鵜呑みにして失敗したとき、その経験から得られるものが何もない。 あの人の言葉はもう二度と信じない! という学びはあるかもしれないが、それは結局サイコロ

強がってなどいない

自分で言うのも何だが、僕は善良な一般市民だと思う。反骨精神とかないし、法やルールに対して概ね従順である。ただ、良い子になりたいと思ったことは一度もない。自由に生きた結果がこれだった。 なんなら社会が僕に合わせているとさえ思っている。世界に溺愛されているのを感じる。もっと愛してくれてもいいんだぜ。何だこいつムカつくな。 僕が望む自由と社会の目指す方向が一致している。この状況だと社会が課すルールは何の障害にもならない。そればかりか自由を守ってくれる頼もしい味方になる。この恵ま

魔王の気持ち

生きとし生けるもの、すべての願いが叶う世界であってほしいが、そうは問屋が卸さない。魚が飛べるようになるかはまだ本人の頑張り次第で一縷の望みがある。問題は誰かの願いが別の願いを妨げるケースだ。自由はときに競合し、争いを生む。 破壊と混沌を願う魔王がいて、それを望まない人々がいる。一方の願いが叶えば、もう一方の願いが叶わない。おとぎ話だと、力で支配しようとする魔王に対して、勇者がそれ以上の力でねじ伏せるというマッチョな展開で大団円を迎える。 まあ、力づくで我を通そうとした魔王

正しく思いやる

20代のときにアルバイトで水道メーターの検針をしていたことがある。 意外とタフな仕事で、メーターの上に車が停めてあって持ち主と交渉したり、使用水量が増えていれば漏水を、減っていればメーターの故障を疑って聞き取りを行う必要があったりした。 メーターの読み方は研修で覚えられるが、人とかかわる部分は臨機応変な対応が求められる。新人の頃は先輩と一緒に現場を回りながらそのあたりのノウハウを身につけていく。 僕が先輩側の立場で接してきたバイト仲間の一人にチャラそうな男の子がいた。長