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令和新撰百人一首(吉田裕子選、古典初心者用)

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藤原定家が選んだ百人一首に倣って、一人の歌人から一首ずつ選んでいきたいと思います。コンセプトは古典初心者用。現代語訳がなくても何となく意味が分かるような、読みやすい和歌を中心に選… もっと読む
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#古典

令和新撰百人一首(45)花は散りその色となく眺むればむなしき空に春雨ぞ降る (式子内親…

花(はな)は散(ち)りその色(いろ)となく眺(なか)むればむなしき空(そら)に春雨(はるさめ)ぞ降(…

駆け出し百人一首(43)これを見よ上はつれなき夏草も下はかくこそ思ひ乱るれ(清少納言)

これを見(み)よ上(うへ)はつれなき夏草(なつくさ)も下(した)はかくこそ思(おも)ひ乱(みだ)るれ…

駆け出し百人一首(42)花散ると厭ひしものを夏衣たつや遅きと風を待つかな(盛明親王)

花(はな)散(ち)ると厭(いと)ひしものを夏衣(なつごろも)たつや遅(おそ)きと風(かぜ)を待(ま)つ…

駆け出し百人一首(41)憂きも契りつらきも契りよしさらば皆あはれにや思ひなさまし(永…

憂(う)きも契(ちぎ)り つらきも契(ちぎ)り よしさらば 皆(みな)あはれにや 思(おも)ひなさ…

駆け出し百人一首(33)月も出でで闇に暮れたる姨捨に何とて今宵訪ね来つらむ(菅原孝標…

月(つき)も出(い)でで闇(やみ)に暮(く)れたる姨捨(うばすて)に何(なに)とて今宵(こよひ)訪(た…

駆け出し百人一首(32)人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道に惑ひぬるかな(藤原兼輔)

人(ひと)の親(おや)の心(こころ)は闇(やみ)にあらねども子(こ)を思(おも)ふ道(みち)に惑(まど)…

駆け出し百人一首(28)待つ宵に更けゆく鐘の声聞けば飽かぬ別れの鳥は物かは(小侍従)

待(ま)つ宵(よひ)に更(ふ)けゆく鐘(かね)の声(こゑ)聞(き)けば飽(あ)かぬ別(わか)れの鳥(とり)は物(もの)かは新古今和歌集 恋三 1191番 訳: 男を待つ夜に夜が更けていくことを知らせる鐘の声を聞くと、満ち足りずに別れなくてはならない朝を告げる鶏の鳴き声など大したものだろうか、いや、夜の鐘を聞く心境に比べれば、全然辛くない。 When I hear the sound of the bell which tells me that the night goe

駆け出し百人一首(26)誰かまた花橘に思ひ出でむ我も昔の人となりなば(藤原俊成)

誰(たれ)かまた花橘(はなたちばな)に思(おも)ひ出(い)でむ我(われ)も昔(むかし)の人(ひと)とな…

駆け出し百人一首(25)夏河に光を見せて飛ぶ魚の音する方に月は澄みけり(上田秋成)

夏河(なつかは)に光(ひかり)を見(み)せて飛(と)ぶ魚(うを)の音(おと)する方(かた)に月(つき)は…

駆け出し百人一首(24)家にあらば妹が手まかむ草枕旅にこやせるこの旅人あはれ(聖徳太…

家(いへ)にあらば妹(いも)が手(て)まかむ草枕(くさまくら)旅(たび)にこやせるこの旅人(たびと)…

駆け出し百人一首(23)敷島の大和心を人問はば朝日ににほふ山ざくら花(本居宣長)

敷島(しきしま)の大和心(やまとごころ)を人(ひと)問(と)はば朝日(あさひ)ににほふ山(やま)ざく…

駆け出し百人一首(16)あれば厭ふ背けば慕ふ数ならぬ身と心との仲ぞゆかしき(鴨長明)

あれば厭(いと)ふ背(そむ)けば慕(した)ふ 数(かず)ならぬ身(み)と心(こころ)との仲(なか)ぞゆ…

駆け出し百人一首(20)泣く涙雨と降らなむ渡り川水増さりなば帰り来るがに(小野篁)

泣(な)く涙(なみだ)雨(あめ)と降(ふ)らなむ渡(わた)り川(がは)水(みず)増(ま)さりなば帰(かへ)…

駆け出し百人一首(19)住めばまた憂き世なりけり他所ながら思ひしままの山里もがな(兼好法師)

住(す)めばまた憂(う)き世(よ)なりけり他所(よそ)ながら思(おも)ひしままの山里(やまざと)もがな新千載和歌集 2106番 **訳:俗世を逃れて住んでみると、ここも結局、辛いことの多いところであったなぁ。よそから眺めて憧れた、その通りの山里があったらなぁ。 I used to long for a Buddhist priest living in a mountain without stress. But I found that my life is ful