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企業というものが大変化する時代~あなたはどう生きる?

 今が大きな時代の変化点であることに多くの人が気づいていません。時代が大きく変わったのかどうかは、後になってみないと分からないことなのですから無理もありませんが、薄々感づいている人もいることでしょう。世の中の動きに敏感な嗅覚が鋭い企業の経営者などは気づいているのかも知れません。
 企業を長く続けていくには、理屈では分からない未来の世の中の動きを感じる能力、いわゆる商売の嗅覚が必要ですよね。企業は、経営環境の変化に対応できなければ、一時的に業績が悪化するだけならまだしも、事業継続が難しくなることもあり得ますし、ひいては取引先や従業員とその家族を路頭に迷わせることにもなりかねません。企業経営者の責任は重大です。気づかなかったでは済まされません。

 今、世界中で何が進行しているのか、詳しいことはここでは書きませんが、少なくともグローバル化の波が消えたことは多くの人が感じているに違いありません。世界の警察であったアメリカが今や自国第一主義に変わりました。あちこちでこれだけ戦争が起きているのにアメリカは静まり返っています。そして、静まり返っているのはアメリカだけでなく、中国もずっとシーンとしています。あれだけグローバリズムの世界でマネーを増幅させてきたアメリカも中国も一体どこへ行ったのでしょう。
 実は、これまでの三百年間余り続いてきた欧米のマネーと武力によって世界を動かしてきた大本の仕組みが、どうも大きく変わったもようです。これから先、政治や経済、産業界、さらにあらゆる処で今までの常識が通用しないことが顕在化してくるに違いありません。
 日本の政治が今、メタメタになっていることも、誰もが感じていることでしょう。もし、あなた勤める会社が政府や権力に頼ることで成り立つビジネスをしているのなら、これから先に何らかの変化を余儀なくされることは容易に想像できます。何かが大きく変わったことは間違いがないようなのです。しかもその動きはかなり急激です。まるで何かが崩壊したかのようです。

 世の中には、表もあれば裏もあります。世の中のウワベの動きだけを見ていたのでは、今の大変化に気がつくことは難しいでしょう。企業の経営者だったら、表の動きだけでなく、社会の裏の動きも察知できなければ長く企業を守り発展させていくことできません。もちろん、経営には裏の非合法の手段も必要だ、という意味ではありません。たとえ表立って見えなくても、社会の大きな動きを感じる嗅覚が経営には是非とも必要だということです。

 言いたいのは、今の世界の大変化の内容云々ではありません。これまで経験したことがないような桁違いの時代の変化が起こっても不思議でない(あるいは、もう起こっている)ということです。だとしたら、私たちはどのように対応して、どのように変化していけば良いのでしょうか?桁違いの大きな変化を乗り越えるためには、小手先の知識・経験だけでは太刀打ちできません。実は、これからの時代に何よりも重要なことが一つあります。それは何だと思いますか?

 余談ですが、世の中に経営企画という仕事があります。そもそも経営者がやる仕事ですから、社長自らが無意識に担っている会社も多いと思います。従業員に分業された、この経営企画という仕事には、ちょっと不思議なオモシロさがあります。還暦を過ぎた私もかつて長い間、大企業の経営企画に携わっていたのです。
 経営者でもない一従業員が、企業秘密、営業秘密をある程度知らされて、企業の戦略やその実行施策を立案するのです。もちろん、経営の責任は経営者にある訳ですが、大きな事業の計画や企業全体の将来を左右する経営戦略に直に関わる仕事ですから、刺激も十分でやりがいのある仕事です。そうかと思えば、経営者に対してミスター・イエスマンを貫き通して、自分を消してしまう経営企画職もきっと存在しますね。。。
 経営企画職の人たちというのは、経営者のスタッフとして、日々色々と戦略を考えているハズなのですが、オモシロいことに自分の人生の戦略となると、まるっきり考えていない人が少なくないように思います。今、時代が大変化を起こしているのですから、一人ひとりの人間も大きな変化を余儀なくされます。自分や家族の人生の戦略を見直す時です。まだ、戦略を考えていないのなら今が考えるその時です。企業が生き残るために何よりも重要なこととは、あなた個人の人生にとっても超重要なことです。

 話を戻しましょう。企業は常に変化をし続けなければ、永続することはできないといいます。いわんや、世の中の価値観がひっくり返ってしまうような大変化、つまりパラダイムシフトが起こったら、企業も大きく変化をせざるを得ません。さもなければ世の中から消えていくだけです。ならば、企業は何を頼りに変化をすれば良いのでしょうか。歴史が繰り返すというのなら、過去に学び対処していくことができるでしょう。でも、今回の大変化はどうもこれまでとは次元が違う大変化のように思えてなりません。小手先の対応では到底太刀打ちできそうにありません。
 これからの時代に何よりも重要な一つのこととは、企業経営をする心の中心をどこに置くかということなのです。これは、根性で頑張る精神論とか、宗教的な気休めの話ではありません。大真面目の経営戦略の話です。

 今までの二千年間は、物質文明発展の時代でした。人間の欲望・エゴが原動力となって産業、経済、物質科学が発展してきた時代です。そして、物質文明は究極まで発展を遂げました。物質科学の最先端である量子論は、ついに人間の心の領域にまで踏み込みました。その一方で、唯物論的社会が招いた社会問題や矛盾も大きくなり、人類はもうこれ以上物質文明だけに頼って生きていくことはできなくなっていると言っても過言ではありません。
 そんな人類が置かれている状況を見透かすかのように、人類にとっての新しい時代が始まったもようです。これからは、人間の心、精神がより重要な時代になります。しかも、物質科学文明は既に究極まで発展を遂げているのですから、物的世界と精神世界が車の両輪となる素晴らしい時代が始まったようなのです。
 目に見える社会現象は様々あれど、これが今の時代の大変化の正体です。価値観が、これまでの物質中心から精神中心に変わるのです。今までの物質文明発展の時代は、我良し・自利の時代でした。自分の欲望・エゴを満たすことが人生の目的の中心でした。一方、これからの時代は、利他の心の方に重点が移っていきます。誰かの役に立つことこそが至福となる心です。正に価値観の大変化です。人類の意識が急激に変わっているもようです。「今だけ、カネだけ、自分だけ」という心構えでも生きていけた物質文明発展の時代はもう終わったのです。

 心の中心をどこに置いて経営をするかで、現れる結果が変わります。誠に不思議なことですが、人間が起こす活動はというものは全て、その人がどこに心の中心を置いて行っているかによって決まるものなのです。企業の活動も同じです。特にその組織のリーダの心いかんによって、その組織の活動の意味が決まります。
 例えば、製造業の企業活動を思い浮かべて下さい。A社、B社という二社が、同じような製品を製造して販売しています。A社の社長は、金儲けをして贅沢に暮らしたくて、一生懸命良いものを作って販売しています。B社の社長は、この製品によって買ってくれたお客様の生活がラクになって幸せになるように、一生懸命良いものを作って販売しています。一見全く同じ活動をしているように見える二社ですが、結果として起こることには大きな違いがあるのです。

 荒唐無稽の空想話だと思われるかも知れません。でも、精神が中心の時代になったというのは、そういうことです。人智を超えた神の領域の出来事が起こったと言っても、おそらく間違いではないでしょう。
 いずれにしても、今までの常識や経験が通用しなくなるような大変化が起こった時には、万事休すとなって腰を抜かしてへたり込んでしまうのではなく、それを受け入れて、いち早く自らが変化していかなければなりません。そして、そんな大変化が本当に起きるのか否か、嗅覚を研ぎ澄ませておかなければいけません。

 企業の経営者も経営企画の従業員も、大変化こそ大チャンスなのですから、心して臨む時代の到来ですぞ!そして、あなた個人の人生についても、心の中心をどこに置いて生きるかが幸せになるカギであることを忘れないで下さい!

 皆さん、大変化もう始まってますよ。ご安全に!


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