見出し画像

11月の、買うし、良いもの

小学5年生のころを思い出して!

あのころは自転車があればどんなとこにも行けたと思うんですけど、学校のあとや今度の土日や今日これからでどこまで行って何をするのか、そんないろんな企みが体の内側をぐいんぐいん引っ張って、めっちゃめちゃにペダルを漕いで好きなところへ走ったじゃん。カゴにもなんでも入れてたじゃん。ゲームキューブとか。そういうの思い出してほしい!


自転車を漕ぐのは行きたい場所に行って会いたい友達に会ってやりたいことをするためであって、バランスを取って転ばないためでも走行距離を増やすためでもなかったはず。

小5で自転車に乗ってるときは、期待と予感という未来があって、思い切り足を回したときの向かい風という現在があって、過去はいっさい無かった。そういうものだったし、今もそういうのが良いと思いませんか!

小5の幸福に対する意思決定は個人的で霊的で刹那的で最高最高最高。でも大人になった今、みんなは自転車を降りている。じゃあ最高は終わってしまったんですか。無くなったんですか。違うでしょ!大人にとっての小5の自転車とは何か、そう、購買。ものを買うことなんですよ。ものを買うことが今の意思決定で、自転車より遠くへ行ける最高のマシンなんです。Go!


ものを買うことは未来への意思から始まっていて、もっと霊感にうちふるえながらわくわくする不確定で内的なことだと思うので、もう自転車には乗ってないけど、小5よりももっともっと自由だし、もっともっと豊かであるはずなのだから、もっともっと未来志向であってよい。勝手に決めつけてよい。
どこまでも遠くまで漕いで良いし、近所でだらだらと流し運転をしても良いし、田んぼに突っ込んでぐちゃぐちゃになっても良い。そんとき見上げる空は絶対気持ちいいから。

それに現在を、良い人間・良い現在・無敵・無敵と確信している場合、職人が作った食器棚も衝動買いのマクドナルドもボルトを埋めた人工奥歯も電気代も、現在を構成するものはぜんぶ良い買い物になってしまうので、過去の良かったものは書ききれません。過去なんかない!未来しかない!未来しか実際に知覚できない!

11月、買うし、良いもの。Go!Go!


『松屋のバターチキンカレー』
松屋をはじめ牛丼屋さんのカレーは辛いけど辛くない、誰にも嫌われない味をしています。万人に受ける守りのカレー。そのなかでもインドネパール系のバターチキンカレーが好きです。これも守りの味というか、超安定感のあるルーですが、唯一主張があるのはお肉。かなりごろごろのお肉がもたっとしたあの甘辛いルーとからむのがすごく良いです。冬はバターチキンカレーだ!


『冨樫義博原画展 PUZZLE』
行きた~~い!
「侵入者が勝つほうに66兆2000億円」のバッジとか、ハンター試験の受験ネームプレートとか売ってるみたいです。会期も長いし、行きます。


『キリンに雷が落ちてどうする』
売れてるらしい!
考えてることをたくさん書いてくれてるエッセイ本は面白いよね!おんなじような系統でいうと永井『遺稿焼却問題』は買えたけど藤岡みなみ『パンダのうんちはくさくない』はまだ買えていません…。


『タヌキツネのゴン』1巻
1話で僕が泣いてしまったことでおなじみ!
もう買いました。よつばと、ばらかもん、SPY✕FAMILY的な、無邪気こども面白コメディなんですけど、ゴンの立場と世界観で新しさ作ってます。
読んでみてください。


映画『すずめの戸締まり』
見た~い!
ハウルの動く城を初めて観たとき、「えっ鳥のバケモンになっちゃうの!?」って思ったんですけど、今回は「えっ椅子になっちゃうの!?」ってトレーラーを見て思いました。不思議な世界観の話よりも不思議な道具の話のほうが好きなタイプなので、ふしぎドア、楽しみです。


バーフバリの監督の新作『RRR』
見た~い!熱すぎる映画らしい。
予告にある、松明を両手にもって猛獣たちといっしょに檻から飛び出してくるシーン何?映像すごそう。
みんなで見たい。


映画『ザ・メニュー』
見た~い!
クイーンズ・ギャンビットのアニャ・テイラー=ジョイだ!シナリオものは気になります。レストランが舞台だと謎やトリックの方向性もなんとなく定まっちゃう気もするけど はたして想像を超えてくるのか…楽しみです。


ゲーム『タクティクスオウガリボーン』

僕にこの手を汚せというのか、でおなじみ。
早く、「お世話になった街の住民を皆殺しにしてそのジェノサイドの濡れ衣を敵国に被せて大義名分のもと戦争をしかける作戦を実行するかどうか?」で分岐する物語をプレイしたいぜ。遊べる地獄だ!


ゲーム『ポケットモンスタースカーレット』
小4以降、ずっと青系統のほうが好きだったし、こどものころの自分ならバイオレットを選んでたと思う。でも今の自分ならスカーレットを選べる。小4で好きなのは熱斗より炎山、コロッケよりリゾット、クロえもんよりシロえもんだったけど、熱斗もコロッケもクロえもんも良い子だよね、今なら分かる。自分は赤系統を選べるようになった。でもバイオレットも良いよね。分かりません!
前作ソード&シールドの、キャラ感や演出が好きだったのでとても期待してます。

ゲーム『ニコロデオン オールスター大乱闘』
スポンジボブのスマブラ。スマブラって真似していいんだ。気になるからみんなでやりませんか。
これをやりこんで強くなったら面白いと思う。


『現代アートはすごい デュシャンから最果タヒまで』
現代アートのこと、知りたいでしょ!

『ルポ動物園』
動物園のしくみ、知りたいでしょ!


『走馬灯のセトリは考えておいて』
柴田勝家という実在した武将の名前をペンネームにして活動する異常SF作家の新刊、読みたい!
勝手にうたってる「祝・柴田勝家(武将)生誕500周年」も狂ってる。


『Newton新書 ゲーム思考』
ゲームは脳や社会性に悪いのか(良いのか)!?とか、もろもろの論点を正面から取り上げる科学特集です。ゲームなんて最高でしょ。いろんな論文も出てるんだから!論破したれ論破したれ!これでゲームは最悪です!みたいな結論の新書だったら絶望!


『世はすべて美しい織物』
タイトルが良くないですか!「こともなし」じゃないんだ。お話の構造はひとつの王道ですけど、モチーフと時代の選び方が新しいし洒落てて、タイトルが堂に入ってるから楽しみです。


『東京国立博物館 国宝展』
会場がレーザーで光ったりしてるらしい。行きたい。
公式サイトのグッズページを見てほしいんですけど、シナモロールとか刀剣乱舞とかミカピカゾとコラボした商品も出していて、本気で国宝の魅力を広めるためになんでも考えて力を入れてるのがスゴいです。
銅鐸のぬいぐるみもほしい。


『HUNTER×HUNTER』37巻
前巻で第1王子ベンジャミンが「直情型だが理詰めで情報提供すれば的確な判断ができる方」って言及されてたのがけっこう好きです。今のシリーズはたぶんそのほうがお話がきれいに回るからだと思うけど、頭の悪いキャラが全然いない。全員察しが良くて考察が深い。思慮が足りない奴がいてもそれを否定する奴がすぐ側で描かれてて全体の思考の前提が低くならないようになってる。カンザイだけバカ。そのせいで「頭良いキャラ」のツベッパが全然目立ってない。今巻だとビルが好きです。暫定的な抑止力として他の王子たちに念能力をばら蒔いてまた寿命削ってるクラピカが可哀想。


『営繕かるかや怪異譚』
絵の密度が凄くて、現実から地続きのリアリティーのなかで不穏な事件や不思議なことが起こることの説得力がありすぎ。原作に迫力がないわけじゃないけど、ドラマ性も設定もマンガとして楽しませるのはけっこう難しいと思うので、「マンガが上手い」ということを感じる。


『うるわしの宵の月』5巻
主人公が自立してる少女マンガがすごい好きなので、宵のことも好きです。

『カオスゲーム』1巻
いったいどうなっちゃうんだ…!

『まほうのおうち』1巻
同作者の過去作「マダム・プティ」がめちゃめちゃ面白いので、とても期待してます。BLやイケメンパラダイス系は自分の指向とは異なるキャラが魅力をアピールしてくるので、楽しさを掴みづらいこともあるんだけど、これはお仕事・シェアハウス・ファンタジーとしての読み味もあり楽しみやすいです。


『ウェルベルム-言葉の戦争-』2巻
「動詞」の能力バトルです。なんでもありになりそうなところをバランスよく描いているのと、ちゃんと主人公が能力以外のところで良さ・すごさをもってる奴として成長していて、楽しいです。


『ももいろモンタージュ』1巻
まんがタイム系列はデフォルメが上手い作家さんがかわいい4コマを描いてるイメージですけど、本作はテーマも写像だし頭身高いし現実の表現について描いてる。美大で取り組むにしては出てくるモチーフや表現が商業イラストレーションの文脈すぎ?、と思わなくもないけど、面白いテーマで面白いです。

スタバの『ジョイフルメドレーティーラテ』 
名前が良すぎる。ティーラテも良い名前だし、ジョイフルメドレーも良い名前だ。気に入ったメニューを一生飲み続けてしまう病気があって、ドトールならアイスティーだし、タリーズなら抹茶リスタだし、エクセルシオールならパールロイヤルミルクティーなんですけど、もしかしたらスタバはジョイフルメドレーティーラテになるかもしれない。そんなときめきを感じています!


11月、あまりにも早く過ぎていこうとしている。
クリスマスと正月がデパートにもう同時に押し寄せている。自転車を、購買の自転車をこがなきゃ…!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?