藍のものがたり 久留米市美術館
久留米絣の故郷で現在開催中の展覧会です。とても充実している展示が、3会期に分けて展示替えされるそうなので、繰り返し訪れたいと思っている展覧会です。と書き始めたのが8月で、今はもう9月下旬…既に最後の3期目に突入してしまっております。お知らせが遅くなってしまいました。
様々な藍染
会場内には、久留米絣はもちろん、絞り染、型染、筒描、長板中形、籠染、注染と様々な技法で染め上げられた作品が集められています。特に、館内で上映されている長板中形の染色作業の様子をまとめられたドキュメンタリー映像では、作業工程が丁寧に案内されており、とても参考になります。ゆっくり座ってご覧になることをお勧めします。
久留米絣と藍
実は2年ほど前から個人的に久留米絣に注目しています。個人の取り組みを超え、コミュニティを構築し伝統技術と素材の伝承に取り組まれているということが、私には貴重なことに思われるのです。
もともと、久留米絣の工房が集まっている地域は、阿波に次ぐ品質といわれた藍の産地でした(今は徳島県産の蒅を使ってくださっています)。昔から久留米絣の染色には天然の藍が使われてきたことには、こうした理由があるのです。
ミュージアムショップでは、重要無形文化財久留米絣技術保持者会会員の山村省二さんの手による端切れ(それぞれ柄の違う4枚入りでした)が購入できるのですが、眺めていて飽きることのない美しさです。
関連の講演会や展示も充実
もう残り少なくなりましたが、9月29日までの関連展示も熱いです。メインの「藍のものがたり」は美術館2階ですが、1階のギャラリーでは「藍より出でて」と「藍と白」という2つのテーマの展示が9月29日まで無料で行われています(2階のメイン展示は10月14日までで有料)。
そして、関連する講演会やギャラリートークも充実しています。詳細を久留米市美術館の公式サイトでご覧ください。
この「藍のものがたり」、私は既に2回行き、もう1回行こうと計画しています。詳しいレポートを、来月にお届けしたいと思っています。
よろしければ、サポートをお願いいたします。いただいたサポートは藍農園維持と良質な藍顔料精製作業に活用させていただきます。