見出し画像

ウズベク旅行⑥ 次回旅行のためのメモ

次回旅行のため、またもしかするといるかもしれないウズベキスタン旅行希望者のため、今回学んだ旅のコツをメモしておこう。

旅程

タシュケント、サマルカンド、ブハラは当然として、今回泣く泣く削ったヒヴァ、カラカルパクスタン、フェルガナはぜひ訪れたいところ。個人的にはブハーリー廟も今回修理中とのことで行けなかったため次回に期待。今回見て回るチャンスがあったにも関わらずなぜかきちんと行かなかったタシュケントの地下鉄駅全駅制覇、ブハラのサーマーニー廟、サマルカンドのシャーヒズィンダ廟とアルメニア教会は必ず回りたい。さらに、次回はぜひハマム(公衆浴場)を利用しようと企んでいたりもする。
また時期は絶対に8月末以降〜9月がいい。熱中症はこりごりだ。

旅行の手筈

今回はタシュケントを拠点とするUzbekfriendsさんに国内移動の手配を頼んだ。観光シーズンのアフラシヤブ号は取るのが大変と聞いていたが、意外にも席は空いていた。集団で旅行するなら現地協力者がいた方が楽に決まっているが、一人旅なら意外と独力でもなんとかなるのかもね。サマルカンドの観光案内所には伊藤さんという方がいらっしゃって、地球の歩き方webに便利な記事がたくさんある。たくさん参照した。

移動

飛行機

日本からは週に一回直行便があるが、どういうわけかすぐに満席になってしまう。韓国経由が便利。なお一ヶ月以内であればビザなし渡航ができる。楽。
中央アジア・東欧・西アジアを中心にいろいろ便があるようで、複数国を回るのもあり。国内便もかなり便利。
空港では、チェックイン前のただ空港施設に入るためだけに、スーツケースを含むすべての荷物検査をされるから、とても厳重な警備なのかと思いきや、パソコンやスマートフォンを鞄から取り出さなくても怒られないので、意外とがばがばである。

長距離列車

切符の見方が本当にわからない。何号車の指定席を取ったのかすら、情報がまるで読み取れない不親切設計である。どうせ出発の30分前には駅に行っておかなければいけないので、早めに行って、車掌さんに何号車か確認してもらった方がいい。また、駅と市街中心部は距離があることが多い。ブハラ駅に至っては、隣町のカガンにある。
また降りるタイミングも、車内放送がうまく聞き取れなかったので、ぼーっとしていると間違えそうだ。

タシュケント メトロ

一回1400スムで乗り放題。切符は感熱紙にQRコードが印刷されているものだけで、最初は心もとなさにびっくりするのだが、よく考えたら一度改札を通れば出る時には全く必要ないのだからしょぼくていいのだ。改札を通り過ぎるとゴミ箱があって、さっき買ったばかりのQRコードがもう用無しになって捨てられている。メトロに限らずモスク、マドラサ、博物館などの入場券もだいたい感熱紙にQRコード。QRコードリーダーすらなく入り口でおばちゃんが感熱紙をちぎるだけのことも。

サマルカンド トラム

要は路面電車。使い古された車両に見えるのでさぞかし歴史があるのかと思いきや、2017年開業らしい(タシュケントのトラムを持ってきたんだそうな)。まだ使ったことがない。

バス

なんだか難しそうで、まだ使ったことがない。時刻表というものが存在せず、「n分間隔で運行」という情報だけがある。yandex maps and navigationsのアプリで路線や接近状態がわかって使いやすいらしい。タシュケントではバス一台一台に運転手と車掌がいるソ連方式だった(わかりやすく言うとトトロの「乗りますか?...発車、オーライ!」のあれみたいな感じ......余計わかりにくいか)。

タクシー

メーター制ではなく、乗り込む時に目的地を伝えて料金交渉をする。yandex goなどのアプリでタクシーを呼べるほか、適正価格も教えてくれる。
正式なタクシーでないいわゆる白タクが跋扈しており、特に観光地や空港・駅周辺では絶え間なく「タクシー」と声をかけられる。正規のタクシーに比べるとぼったくられるらしいが、そもそもウズベキスタンの物価が安いので、白タクでも日本のタクシーの初乗り料金より安くあがることが多そう。だが白タクほど危険運転の可能性も増す(死ぬかと思った)。
白タクというが別に白くないことの方が多く、中には正規のタクシーが黄色いからと擬態して黄色い車体の白タクもいる。

快適に生きるために

言語

ロシア語ができればかなり現地民との交流も楽しみながら過ごせる。英語よりロシア語の方が圧倒的に通じる。ロシア語未履修者でも、せめてキリル文字と基数詞は勉強してから行った方がいい。なぜかというと、少なくない数のレストランのメニューが、写真など一切なし、ロシア語またはウズベク語キリル文字表記でひたすら品名と値段を列記しているだけ、という形式だから。もちろん観光地では英語併記のものも多いが、観光地でかつ客が見るからに観光客だからこそ、共通語と認識されているロシア語のメニューを出している可能性もある。

お金

通貨はスム。やたら数字の桁が大きく、1スム≒0.012円なので、何を買うにしてもすぐ千、万の桁になる。切り上げろや。小銭まじで使わん。もはや現地の人々は百以下の桁をないものとして扱っており、売店で水を買ってfiveと言われたら、それはfive thousandの意味である。
日本でUSドルに交換しておいて、ウズベキスタンで必要分だけスムに替えるのがセオリーらしい。そこそこいいホテルや観光地、銀行にはATMがあって、クレジットカードや現金のUSドル(50ドル札か100ドル札)をスムに変えてくれる。100ドル札一枚がスムの札束になって出てくるのでちょっと富豪になった気分を楽しめる。気分だけ。
なお観光地で札束を持ってexchange?と声をかけてくる怪しい兄さんがいるが、だいたい損するレートでの交換になる。

ホテル

どんなホテルに泊まるかにもよるが、そこそこの高級ホテルでもタオル以外のアメニティーは信用できない。使う気が失せる汚さだったり、髪がバリバリになるシャンプーだったりする。
安宿に泊まるなら南京虫にも注意が必要らしい。
また、ウズベキスタンでは外国人はホテルに滞在する場合滞在登録が必須になるため、チェックイン時にパスポートを預けて登録してもらい、チェックアウトでレジストレーションの紙を必ずもらわないといけない。形骸化した制度とはいえ、たまーに出国時に確認されることがあるらしいので、きちんとしておくに越したことはない。
観光地でも、USドル支払いができず、クレジットカードかスムしかうけつけてくれないところがあるので注意。

通信

ウズベキスタン国内でSIMカードを買った方が良さそうだ。今回は携帯電話会社の海外ローミングを使用しようとしたのだが、+81番号同士の電話ができず、大変困った。最悪LINE電話すればいいが、電波が弱すぎてしばしば繋がらない。ホテルのWi-Fiも弱いことが多い。

その他


大陸だから当然水道水は飲めない。なんてったって二重内陸国だぜ?ミネラルウォーターを買うのだ。gazlanmagan suvがガスなし、gazlangan suvがガス入り。
プラグ
ヨーロッパ大陸側主要国と同じ、C型。
トイレ
用を足した後の紙は流さないでゴミ箱に捨ててくれ、と書いてある時がある。実際流れが悪くてトイレットペーパーが流れないことはよくあった。
街中の公衆トイレだと、大抵2000スムを払わなければならない。金払ってこれか!?と愕然とする衛生状態のところ、そもそも紙が備え付けられていない公衆トイレの多いこと多いこと。

持っていってよかったもの

シャンプー、コンディショナー

硬水と乾燥のダブルパンチで髪はゴワゴワになる。寝癖が〜とかいうレベルでなく、痛い。ホテルのアメニティーも信用ならない。旅行程度ならトラベル用の小さいセットを日本で買って持っていった方がいい。

プラスがいっぱいかいてある日焼け止め、スキンケア用品、リップクリーム

普段はスキンケアなど文字通り皆無でズボラを極めている私だが、さすがに肌がパリパリに乾燥して痛かった。絶対焼かない!と謳ういかにも強そうな日焼け止めをつけ、朝晩必ず化粧水と乳液を肌に叩き込み、乾き切って荒れた唇まわりにリップクリームに塗りたくった。肌は強い方と自負しているが、これだけやってもちょっとお肌の調子は悪かった。なお、肌が弱い同行者は「帰国したら即皮膚科に行く」と宣言していた。

食事が脂っこくて胃もたれし、水が合わなくて腸の様子が不穏になった。果物が美味しすぎるからといって食べすぎてもお腹がゆるくなる。鋼の胃腸を持っている人ならともかく、虚弱な内臓を誇る私には胃腸薬が必須であった。三半規管も虚弱だから、暴れん坊タクシーの前には酔い止めが必要だった。熱中症で熱を出した際にはなぜかお腹の筋肉が妙に収縮して痛み、想定外の鎮痛薬が活躍した(これはどう考えてもイレギュラーな例)。

帽子、サングラス、暑さ対策グッズ

とかく日差しが強いのだ。サングラスがなかったら今頃目玉が日焼けして酷い目にあっていたことだろう。似合わないのを承知で、恥をしのんで眼鏡屋に行ってよかった。ちなみに度入りのサングラスは作るのに1週間くらいかかった。サマルカンドブルーを陽光の下で楽しむなら、茶色っぽいレンズよりもグレーが良い。色が変にならない。
百均で買った、水で濡らすと冷たくなるタオルもかなり役に立った。私は持っていないが、ハンディファンもあればきっと涼しかったことだろう(充電方式にだけ注意、ウズベキスタンは日本よりも電圧が高い)。
また、ポカリスエットやアクエリアスの粉末を持って行ったので、現地で買ったミネラルウォーターに混ぜて毎日飲んでいた。塩レモンタブレットも重宝した。乾燥しているのですぐに汗が気化し、汗をかいたという自覚がないまま身体中の水分が抜けていくのである。もちろん喉は渇くが、熱中症対策グッズで積極的に水を摂取しないと危険である。

ストールと上着

女性についての話だが、モスクなどイスラーム宗教施設に観光にいくのであればストールやショールは持っていた方がいい。ロングスカートやロングパンツ、羽織れる薄い上着などで肌が見えないようにすればパーフェクトだ。男性も、ランニングシャツに短パンなどのあまりに露出の多い格好は避けるべきだとされている。
被り物を要請する施設などでは入り口で上着を貸してくれるところが多いが、似合わないデザインの服で不本意な写真が残るかもしれないし、第一想定されている身長が高くて私などのちびは服を地面に引きずってしまいそうだ。自分のショール、ストールなどがあるなら私物を使った方がいい。そこまで戒律の厳しくない国であるし、廟などでは頭を出していても怒られないこともあるが、訪問させていただいている立場である以上、最低限のマナーは守りたいものだ。

グルメ

ラグマン(うどんっぽい麺)
チャイハナ(お茶屋)のお茶
ハーブティーのおともに甘味がたくさん
果物が美味いのだ
バクラヴァ
ナッツ入りのバターたっぷりのパイに蜜をかけた、甘味の権化のような菓子
右) 中央アジア名物、プロフ
油ギトギトで口に合わないという意見も散見されるが、私が食べた店のものは幸運にも油控えめで美味しかった
お米入りスープ、マスタヴァ
一番のお気に入り
ナン。本当においしい。ご満悦。

このほかにも、シャシリク(串焼き肉)、サモサ(具入りパイ)、マントゥ(ゆでた肉まんのようなもの。カボチャ餡がおいしい)、ショルヴァ(スープ)、グンマ(具入り揚げパン)、ドルマ(ロールキャベツ葡萄の葉ver.)、などなど美味しいものがたくさん。ロシア料理も多く、ボルシチ、ブリヌイ(クレープ)などは定番メニューだった。キエフ風カツレツという名で謎のチーズ入りメンチカツが出てきたこともあったが、味は良かった(普通、キエフ風カツレツはカツレツの中にバターが入っていて、ナイフを入れると溶けたバターが皿中に広がるのだ)。
またお茶が最高で、緑茶にハマった。日本の緑茶と違って少し発酵しているのか、日本の緑茶と紅茶の間のような味がする。
店の引きが良かっただけかもしれないが、とても充実した食生活を送れた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?