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マーケコラム第4弾:広告代理店と副業マーケターにお願いする場合のそれぞれのメリット・デメリット

こんにちは。石川知史です。
初めての方向けに簡潔に自己紹介させていただくと、今年4期目になるマーケ支援会社、株式会社インディゲンスのCOOをやっています。

私自身、今年で社会人歴が6年になるのですが、ずっとマーケ支援会社側のキャリアを歩んでいます。

またありがたいことに、小規模のWEBマーケ会社、大手広告代理店、WEBマーケ会社の起業を経験することができ、マーケ支援会社の組織体制に関してはそれなりに詳しい方かと思っております。

私について知りたい方はぜひこちらをどうぞ。

今回は表題の通り、「広告代理店または副業マーケターにお願いする場合のメリット・デメリット」について語っていきたいと思います。

さまざまな意見を持つ方がいらっしゃると思いますが、あくまで石川の一意見として捉えていただけますと幸いです!

1.広告代理店の手数料って高いと思いませんか?

早速ですが、広告代理店の手数料って高いと思いませんか?

特に、変動性の20%モデルを採用している広告代理店の場合、月額1000万円の広告費用だとしたら、月間200万円が手数料としてかかってしまいます。
(※あくまで内掛けグロスなので悪しからずご容赦ください。)
 
たしかに、月間200万円が広告代理店の手数料でかかるとしたら、その分を他の予算に回した方がマーケティングの費用対効果が上がる、と考えるのも当然だと思います。

そこで最近多いのは、副業マーケティング人材・フリーランス人材を採用して、広告を一任するパターンです。
(たまに定額制を導入している会社さんもいらっしゃいますが、そこに関しては別途解説させていただく所存です。)

この場合、一人当たりの採用予算を管理すれば良いだけなので、広告代理店にお願いするよりもはるかにマーケティング人件費が削減できる可能性が高いです。

また、広告代理店にお願いする場合、あくまで対法人契約になるので、契約書類の締結やスコープのすり合わせ等が発生します。副業マーケターであれば、個人間の契約なので細かい契約書類はいらない傾向にありますし、比較的臨機応変に対応領域を変えられることも多いです。

しかし、私自身の経験則ですが、副業マーケターにお願いする場合のデメリットがあるのも事実です。

では改めて、広告代理店にお願いする場合と副業マーケターにお願いする場合のメリット・デメリットはどこにあるのでしょうか。
※あくまで中立に書いてみます。

2.それぞれのメリット・デメリット

メリット・デメリットを考えるにあたって最も考慮すべき点が、「最も効率的なマーケティング体制を作ること」です。
そして、今回は効率的 = マーケティングで考慮するべき「外注費・労働生産性・利益率」すべてにおいて、目的達成までの最短ルートであること」と定義させていただきます。

その定義を踏まえた上で、個人的に思うそれぞれのメリット・デメリットは下記です。

副業マーケターにお願いするメリット・デメリット

メリット
・広告予算の影響を受けないので、広告予算が上がるだけお得になるケースが多い。(※あくまで業務委託契約の場合です。)
・スコープが良い意味で曖昧になる傾向があるので、できる方なら広告運用・クリエイティブ制作等など横断して依頼が可能。
・広告予算50万円以下の場合、広告代理店だとスコープ(MTG回数・報告回数)を削るか、担当者レベルが下がることが多いが、副業マーケターの場合はそこまで影響受けない。

デメリット
・マーケティング実務の属人性が圧倒的。セキュリティ的にも懸念が残る。
・「できる」マーケターだとマーケ業務の広範囲をカバーできてしまうので、辞めてしまった時のリスクが甚大。
・組織体制を構築するのが非常に大変。特に予算が増えるほど、マーケ人員を増やす必要がある。

広告代理店にお願いするメリット・デメリット

メリット
・広告におけるマーケティング実務を全て外注可能。
広告は、戦略を考えるだけではなく、クリエイティブ制作、広告運用業務、システム構築、レポート作成など、タスクがかなり細かいです。

・マーケティング組織構築が非常に楽。特に、予算が月間1000万円クラスになるのであれば、事業会社側だけで体制構築するのは非常に困難。
・予算規模が大きくない限り、広告に関する最新情報(媒体情報、マーケティングシステム情報)は広告代理店側からアナウンスされることが多い。

デメリット
・変動性の場合、予算が増えれば増えるほど広告代理店の手数料が増える。
・広告予算によって担当レベル・スコープが変わる。また、最低出稿金額を設定している広告代理店も多い。

3.会社の規模に合わせたケーススタディ

様々なマーケティング現場を経験して痛感するのですが、マーケティングは「組織体制」が利益に直結します。

プロダクト・ビジネスモデルが優秀だとしても、マーケティング組織が噛み合っておらずうまくいっていないケースもありますし、その逆の可能性もあります。

では、広告代理店にお願いする場合と副業マーケターにお願いする場合のメリット・デメリットを踏まえた上で、どうすれば良いのでしょうか。
 
個人的に言うと、下記の分岐であると思っています。

「そもそもマーケティング実務のイメージがわかっておらず、どのようなことをやれば良いのか?」タイプ。

結論:マーケティング業務を整理できるマーケターの採用、もしくは副業マーケターの採用が最優先。

理由:この状況で広告代理店にお願いすると、広告代理店が好き勝手できてしまいますし、反対に広告代理店側も説明工数がかかって何もしてくれないケースも多いです。一言で伝えると「フェアな契約ができない」ことが多いので、頑張ってマーケターを採用することをお勧めします。

「社内にマーケ部署・担当がいるが、マーケティングの知識に自信がない」タイプ。

結論:マーケ部署の担当者さんにスキルを学ぶ環境を与えていただくか、オブザーバーとして副業マーケターを採用する。

理由:広告代理店としてはこの状況が一番好き勝手できてしまいます。あくまで個人的な意見ですが、有識者に副業で手伝ってもらうことをお勧めします。

「社内にマーケ部署・担当がいて、ある程度マーケティングの知見がある」タイプ。

結論:業務量が逼迫しているのであれば、代理店検討は大いにあり。

理由:正直業務が回っているのであれば、まだ代理店にお願いするメリットは薄いです。ただ、予算が月額50〜100万円を超えると、KPI・運用改善するだけでも工数を使いますし、責任が1人に差し掛かってメンタル負荷もかかるので、ここあたりで代理店にお願いするのがベストかなと思います。

「予算が月額1,000万円以上」タイプ

結論:マーケティング組織構築にものすごく精通している&実行力が優れている方がいる場合を除き、代理店運用を推奨。

理由:代理店手数料も高いので、インハウスにしたくなる理由もわかりますが、この予算額を運用できる人材を複数人雇う方が、人材コスト高くなるのではないかと思います。

(会社にもよりますが、代理店側で3~5人は経験者がつく予算額です。)

4.最も考えるべきポイントは「予算」「属人リスク」「マーケティングリテラシー」の3点

今日はここまで。

この記事の内容をまとめると、広告代理店を考える際は「予算」「属人リスク」「マーケティングリテラシー」の3つの変数を意識しておくことをお勧めします。

マーケティング組織は細かい用語が多いので、「何もわからないから助けてほしいんだよね〜」と言いたくなる気持ちはわかりますが、その状態で広告代理店と契約してしまうと、期待値や認識齟齬が生まれてしまい、思うような関係構築ができないことも多いです。

したがって、もし知識に自信がない場合は、思い切ってマーケティングに詳しい有識者に頼ってアドバイスをもらった上で動くことをおすすめします。
※つまり、「わからないことが多いのであれば近くの専門家に相談!」が最も早いです。

この記事を読んで、代理店への広告運用の依頼について興味を持った企業担当者の方はぜひ、我々にお問い合わせください!

また、副業で広告運用をされているマーケターの方、採用も募集していますので、気になる方はこちらもぜひお問い合わせください。
(石川と純粋にお話をしてみたい!という動機でももちろん大歓迎です!笑)


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