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インドの紅茶【南インド・チクマガルール産って知っていますか?】

こんにちは、Merthi Coffee( メルティコーヒー )です。インド産コーヒーのインポートをしています。
日本ではまだまだ知名度がひくいインド産コーヒーですが、近年そのクオリティは着実にあがってきています。
メルティコーヒーは、note・Instagramでインドのコーヒー事情やユニークなインドカルチャーを日々発信しています。

いつもは、「インドのコーヒー美味しいよ!」と活動しているメルティコーヒーですが、今日は紅茶のお話です。

実は、メルティコーヒーが契約している農家さんは紅茶もつくっています。しかも、めちゃくちゃハイスペックで。なんだったら、コーヒーより力入れてるんじゃないか…?と思うくらい。紅茶畑はもちろん、自社加工場もあり、専門のスタッフが全てのロットを毎日テイスティングするという徹底っぷりです。
あんまり言うと、コーヒー売れなくなるんじゃないかって不安だったので、ヒミツにしてました…w
ですが、チクマガルール産紅茶っていうのもめずらしいし、なんと言ってもやっぱりチャイの国インド、紅茶について1度はふれておかないとですよね。

まずは、インドの紅茶生産について少しだけ。
インドの紅茶生産量は、世界一。
消費量も世界一。
消費量については、なんせ人口13億人なので当たり前な気もするけど…。とにもかくにもチャイ、チャイ、チャイ!朝から晩までチャイを飲みまくります。朝起きてチャイ、朝ごはんの後にチャイ、お昼ごはんの後にチャイ、ひと休みしてチャイ、夕食前にチャイ・・・お家にお呼ばれした時、人が集まった時、なんやかんやでずーーっとチャイ。
そんなチャイの原料紅茶の主な産地は、アッサム・ダージリン・ニルギリが有名ですよね。だれもが1度は耳にしたことがあると思います。実際に、インド国内の紅茶屋さんに行ってもこの産地の茶葉が多く取り扱われています。
紅茶もコーヒー同様に栽培条件のひとつとして高地であることがあげられるため、ヒマラヤ山脈に近いアッサムやダージリンでは上質な茶葉が育つんですね。ダージリンは高地でははないものの、特徴的なフレーバーと透明感のある味わいがあり世界的にも人気が高いです。セカンドフラッシュ・シルバーリーフとかはすんごい高級品ですよね…インド国内でもビックリするような価格で取引されています。




余談ですが、アッサムやダージリンって聞いたことがある方は多いと思いますが、実際にインドのどこにあるかご存知ですか?実は、すんごいはしっこの方にあるんですよ。

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ネパール・ブータン・バングラデシュとも隣接した地域で、入域許可が必要なシッキム州も近いこともあり、インドだけでなくチベットやその他のいろいろな人種・文化がミックスされたとってもユニークな場所なんです。いろいろミックス地域なので、いわゆるインド人顔のひともいるし、わたしたち日本人に近いチベット人顔のひともいたりして、もしかすると想像している「ザ・インド」とは少し違うかもしれません。




一方ニルギリはというと、南インドにあります。南インドの東西にどどーんと横たわるタミル・ナドゥ州のギリギリ西っ側に位置します。(わかりにくい…w)
「ニルギリ」とは地名というより丘陵のことで、この辺りもまた山々に恵まれた場所なんです。世界遺産にも登録されているニルギリ鉄道は、なにやら絶景が拝めるようです、わたしもいつか乗ってみたいです。



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それはさておき、ざっくりインドの主な産地についてお話しましたので、さっそく本題の「チクマガルール産」のお話をしましょう。
先程も少し話題が出ましたが、コーヒーも紅茶も栽培条件のひとつとして「高地」というのがあげられます。ニルギリに比較的近いチクマガルールも高地であり、雨もたくさん降る地域です。なので、必然的に紅茶も作られています。コーヒーは、収穫が1年に1回しかないので(生産国によって異なります)、通年で収穫ができる紅茶は生産者にとって安定的な収益となるため、コーヒーも紅茶も両方作っている生産者さんは多いです。

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味わいについては、比較的アッサムに近いです。色も赤褐色です。


アッサム → 黒に近い赤褐色


ダージリン → ベージュ


ニルギリ → 黄色


チクマガルール → 赤褐色


といったところでしょうか。
比較的力強いフレーバーがあるので、チャイに適したCTCに加工します。このCTCとは、リーフ状ではなくクルッと丸まった状態で、マシンを使って発酵・乾燥、そしてふるいにかけてグレードをわけていきます。粒が細かくなるほどつよい味わいになります。インドでは、ブラックティよりミルクやさとうをいれたチャイでのむことがおおいので、つよい味がでるCTCに加工することがおおいです。

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インドでの紅茶の歴史は、19世紀イギリス植民地時代にさかのぼります。
中国との茶貿易のためにインドで紅茶栽培がはじまり、そして、” アッサム種 “の発見によって一気に栽培がさかんになっていきました。
アッサム種と名前がつくほどですので、とうぜんのことながらインド国内においてアッサムが生産量第1位です。インドの紅茶生産の半分以上をしめているともいわれています。
一方、チクマガルールがあるカルナータカ州での栽培がはじまったのは、かなり近年になってからです。Merthi Coffeeが契約している農家さんでいうと、紅茶栽培をはじめたのは80年ほど前なんだそう。生産量もやはりアッサムなどの一大産地にくらべると1/10にもみたないほどです。ですので、近郊の地域で飲み消費されているため市場にでまわりにくいんですね。

またいつか海外旅行にいけるようになったら、インドにいくことがあれば、ぜひアッサム・ダージリン・ニルギリ以外の産地の紅茶をさがしてみるのも楽しいかもしれません。


( わたしもいつか、コーヒー以外のものをインポートしてみようなか . . . )


最後にちょこっとだけ。
紅茶農園のオーナーでもあるメルティコーヒーが契約しているコーヒー農園のオーナーからおしえてもらったおいしいチャイのつくりかたをご紹介します。
〜 おいしいチャイをおうちでたのしもう! 〜
(材料)
茶葉(CTC) ティスプーン2杯分(約10g)
お湯 200ml 
ミルク 150ml
さとう 10g お好みで。

① あらかじめあたためておいたティポットに茶葉をいれ、沸騰したお湯をそそぎます。1分30秒まちます。
② 紅茶をまっているあいだに、ミルクとさとうをあたためます。
③ あたためたミルクと紅茶をあわせてできあがり⭐︎

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・・・あれ?チャイって煮出してつくるもんじゃないんですか?
ほかのインド人のおともだちにこの方法でチャイをつくったら「これはチャイじゃないよ!!」と怒られてしまいました。
このつくりかたは、農園オーナーがいろいろためしてつくってたどり着いた方法なんだとか。茶葉を煮出さないので雑味がなくクリーンですっきりした味わいになります。彼女いわく「これはわたしだけのつくりかただから、一般的じゃないのよ。」と。
教えてもらって以降は、シンプルですぐにできるのでわたしもこのレシピでつくっています。
ご興味あるかたは、ぜひいちどためしてみてくださいね。


さて、紅茶のおはなしもそこそこに、もうまもなく今期クロップのコーヒーが入荷する予定です。
去年にひきつづき今年も本当にきびしい収穫期となりました。ですが、どんな状況になっても一生懸命つくってくれたコーヒー。しっかりみなさんにとどけたいです。
入荷次第またおしらせします!


ここまで読んでくださってありがとうございます。
Instagramもしています、ご興味ある方はのぞいてみてください
https://www.instagram.com/merthi_coffee_2017/

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