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ある日突然メルカリの共同創業者ととんかつを食べることになった話

皆さんこんばんは!

愛媛県でビデオグラファーをしている大森敬太です。

今回はタイトルにある通り、ある日突然メルカリの共同創業者富島さんとランチに行くことになった話です。

その日僕は一緒に仕事をさせて頂いているTECH.I.Sさんのオフィスで仕事をしていました。

代表の植松さんに

「大森くん今日時間あったら一緒にランチ行こう!富島さん紹介するわ!メルカリの共同創業者よ」

僕「ん?メルカリの?ん?創業者?」

と一気に心拍数を上げて近くにあるトンカツ屋さんに行きました。

資本金400億円という桁違いの世界にいる人とトンカツて。

この人から見たらオレはどんな存在なんやろう?

めっちゃ気になる。。そもそもオレの事映ってるんかな?

僕は少し不思議な気持ちで店で1番高いメニューをオーダーしました。

感染対策もあり、4人で行ってたんですけど2:2でテーブルに分かれることに。

どんどん不思議な気持ちになります。

なんで今目の前にメルカリの共同創業者がいて一緒にトンカツを食おうとしているんだろう。

「お待たせしましたー!」とトンカツが運ばれ僕は不思議な気持ちのままトンカツを食べ始めました。

その時富島さんも気を遣ってくれたのか、

「どんな映像のお仕事なんですか?」

と質問してくれた時に

「あ、オレのこと見えてたよかった。」と何故か安心したのを覚えています。

こんなの作ってるんですーと自分のインスタを見せて

「ほぉ〜!僕も映像に興味があって!」

と、この瞬間から映像の話で盛り上がりかれこれ1時間以上話してました。

その後Facebookで友達申請もしてくれて(恐縮の極みです)富島さんのページを見ていると、駒崎さんと言う方の記事をシェアされていて、それを読んで僕は価値観が変わりました。

以下、富島さんのFacebookページより抜粋

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※駒崎さんの記事を富島さんがシェアされてます。

◎泣きながら生きた2020年を振り返ってみた
いや、マジで今年は辛すぎて思い出したくも無いんですが、とはいえ年末だしちゃんと振り返っておかないと、ということで徒然なるままにぶっちゃけていこうと思います。

【昨年末〜1月】ビジネスパートナーから辞めると言われる
年末話があるっていうから忘年会的に飲むのかと思ったら、「卒業したいと思います」とフローレンスの副代表から言われたんですよね。
前向きな理由だったので、別に悲しむ必要は無いって冷静に考えれば思えたのですが、二人三脚で経営やってきたのでマジで凹みました。そこから飲んでは泥酔を繰り返しました。
【2月末】一斉休校で阿鼻叫喚
と、そんなところで政府がとち狂って一斉休校を突然言い始めたので、ほんと死にそうになりました。
学校福祉がいきなり奪われたら、ひとり親家庭、虐待や貧困など脆弱な環境にある親子は一気に窮地に立たされます。
自分も含む、フローレンス社員も超困りました。預け先が無くて子どもが家にいて、どうやって働けば良いんだ!と絶望の谷底に落とされたわけです。
【2月末】病児保育だけでなく健康児保育も始める
しかし四の五の言って無いで、やれることやらなきゃ、ということで、預け先が無くなった病児保育利用会員さんに「健康でも預かりますね」っていうサービスを始めました。「リモートワークwithキッズなんて絶対仕事にならない。助かりました!(TДT)」と感謝されて嬉しかったです。(健康児保育は今でも継続中です)
【3月初め】一斉休校に関する緊急全国アンケートを実施し、文科大臣にぶつける
でも、この一斉休校自体どうなの?と。あまりにも親子の負担デカく無い?っていうことで緊急全国アンケートをうちの広報(みんなで社会変革事業部)が爆速で実行・分析。やっぱりめちゃくちゃ負担が大きくて、全国の親子の精神状態を追い詰めている、っていうことがわかりました。それを萩生田文科大臣にぶつけてきました。
【4月〜】全国のひとり親・困窮世帯に食糧支援等をしまくる
緊急事態宣言や一斉休校で子どもや子育て世帯の状況は一気に悪化。特にひとり親世帯や困窮世帯は悲鳴をあげており、フローレンスにも問い合わせが相次ぎました。
たまたま平時において「こども宅食」を全国化しよう、ということで、全国のNPOや社会福祉協議会さんと支援のネットワークをつくっていたわけですが、そのネットワークをフル稼働させて、全国規模の食糧支援のオペレーションを実施したのでした。(新型コロナこども緊急支援プロジェクト)
【4月〜】全国の医療的ケア児家庭に消毒液やマスクを配布しまくる
医ケア児は医療的デバイスを日々消毒しないといけないのですが、消毒液やマスクが枯渇していた時期がありました。
消毒しなければ感染し、医療的ケア児の命に関わります。
そこで消毒液を中国等から入手し、全国の医ケア児に配送する、というオペレーションを実施しました。全国の自治体への周知には厚生労働省も協力してくれる等、有事において国と民間が連携した稀有な事例だったと思います。
また、全国のこども病院にもマスクや防護服を配りまくりました。アジカンのゴッチさんは自分で防護服を調達して僕らに寄付してくれ、僕らが病院に配りました。こうした著名人が我々NPOと連携して支援を行ってくれたのも、今回のコロナ支援の特徴だったと思います。(他にもSKY-HI さんやサッカー長友選手、紗子さん、teststeronさん等など)
しかしこうした全国規模のオペレーションの実現で多くの子どもたち、親たちを助けられたと同時に、実は深く後悔もしました。
フローレンス自体の現場もコロナ対応で大変になっている時に、新型コロナこども緊急支援プロジェクトということで、ひとり親や困窮世帯、医ケア児家庭等、困っている家庭を助ける活動を大々的に展開し、社員にものすごく重い負担を課してしまったことです。
フローレンスはパパママ社員も多いので、自分たちが預け先もなくて仕事もままならないのに、困窮している人たちの支援オペレーションを回さなくてはならなかった。
緊急事態宣言以降、フルリモートワークになっていたこともあって、社員たちの「辛い」「大変」「いっぱいいっぱい」みたいな声に気づくことができず、十分ケアをすることができなかった、というのは自分の経営者としての未熟さゆえだな、と。

【7月】保育教育現場に性犯罪者を立ち入らせない仕組み「日本版DBS」の創設を求める記者会見を実施&森法務大臣に直接要望実現!
キッズライン事件を個別企業の事案で終わりにさせず、これを機に保育教育従事者が無犯罪証明書を取得できる仕組み「日本版DBS(Disclosure and Barring Service)」の創設を求めて記者会見をしました。
ネット署名も同時並行的に走っていたのですが、2万筆が集まって、記者会見からわずか3日後に森法務大臣に要望をお渡しできました。
森大臣はめっちゃ前のめりに対応してくださって、他の大臣にも繋ぐよ、と言ってくれたのです。持つべきものは子どものことに熱心な政治家だわ、と。
【7月】休校休園シッター開始
この頃になると「先生や生徒にコロナが出ました。はい休校」みたいなことになってたので、この「いきなり困ったどうしよう」という問い合わせが続くようになります。
なので、「休校や休園になったら無料で預かるよ」っていうサービスを病児保育会員さん向けに始めました。
【8月】こども宅食議連発足!
「議連つくるね!!」と 稲田朋美/Tomomi Inada ともみ組・木村弥生議員・長島昭久議員が中心になって、こども宅食議連を突然創ってくれることになり、めっちゃ嬉しいと同時にあたふたあたふた。
議連ができると、関係部署読んでくれて議論が深まって、どんな政策が本当に良いのか、っていうファインチューニングができるようになるので、ほんと心強いというか、ありがたかったです。
僕らが並行して政策起業していた「男性育休義務化・男性産休創設」も、「男性育休義務化議連」というものが立ち上がって、一気にブーストされていったので、やっぱり議連をつくっていただく、というのは大事だよね、と改めて。
【8月】橋本聖子内閣府特命担当大臣に「日本版DBS」創出を直接要望 
森まさこ大臣から紹介してもらって、今度は内閣府の橋本聖子大臣にも要望書を提出しました。メディア呼んで大臣に署名手渡ししながら、水面下では関係省庁の方々にアタックして、突破口はどこか探る日々でした。
【11月】障害児保育園ヘレンの保護者たちが小池知事に放課後の預け先ない問題でアタック!
僕らフローレンスが政治家に突撃して政策を変えてもらう、っていう流れと共に、課題当事者の方々をエンパワーして、彼らが政策を変える、っていう流れになってきているのが嬉しかったです。
ヘレンを立ち上げた2014年に、まさかこんな光景が見れるとは思っていなかったんですよね。ほんと未来は読めないし、だからこそ尊いというか。
【12月】ベビーシッター利用時の自治体助成が非課税に!税金爆死問題ついに解消
「こういう税制のバグがあるから、シッターが使われないんだぞ」っていう話ですが、ようやくデバグできて嬉しかったなぁ。
【12月】男性育休義務化と「男性産休」創設が閣議決定!
2018年の厚労省イクメンプロジェクトの定期会合が開催された時に、委員の1人おちまさとさんが仰ったんですよね。
「イクメンとかもう寒いし、男性育休取得率全然上げられてないこのプロジェクトって、何か意味あるんすかね」
で、イクメンプロジェクト座長の僕は当初は鼻白んだわけですが、よくよく考えると「まあそうだよな」と。
そんで同じく委員の小室淑恵さんと話して「もう男性育休義務化するくらいしか方法ないんじゃないよね」ってなって、ミラコの天野タエさんを誘って始めたのが男性育休義務化プロジェクト。(通称:男性育休義務化アベンジャーズ)
そこからいろんなイベント仕掛けえの、記事書きいの、本出しいのし、男性育休義務化議連も発足し、骨太の方針に入りいの、労政審に提出されえのして、結果として男性育休義務化と男性産休創設が閣議決定されたわけです。
これ、マジすごいですよ。10年後とかには多分、「え、男性が子ども産まれて産休取らない時代ってあったんですか?え、その時なにやってたんです?」みたいになりますよ、きっと。
その時に誰も僕らが汗かいたことなんて覚えてないだろうけど、その時代に絶対僕たちはほくそ笑んでいることだけは間違いないな、と思うわけで。
【12月】第五次男女共同参画計画に日本版DBSが入った!
そんでもって、政策起業の半年の成果がこれ!
詳細は前田晃平のnoteをご覧頂きたいのですが、大きな一歩を踏み出しましたよ。
https://comemo.nikkei.com/n/n4806676170eb
これも10年後に、「え、性犯罪者が普通に教師とか保育士やってた時代とかあったんですか?マジやばいっすね」って言われるように、実現まで粘り強くこぎつけていきたいですよ。
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というわけで、如何でしたでしょうか。
個人的には死ぬほど大変でもう2度と来てほしくない2020年だったのですが、逆にそんな辛い日々も、素晴らしい仲間と共に歩んだから死なずに済んだんだな、と思いました。
この場を借りて、フローレンスの仲間たち、寄付者( 富島 寛 , 山田 進太郎, 佐俣 アンリ, 辻 庸介,  家入 一真 , 水野 敬也, 篠塚 孝哉, 塩田 元規 ,  古橋 智史, 青野 慶久 )・企業の皆さん、支えてくれた全ての人々にありがとうを言いたいです。

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めちゃめちゃ社会貢献しまくってるしこういう世界にいるのか!!!

この記事を読んで僕はやっぱり社会性のある人がやる仕事は素敵だなと答え合わせが出来ました。

こういうニュース、今まではふーんぐらいのテンションでしたが(本当にすみません)、駒崎さんや富島さんたちのような人たちが影で死ぬほど頑張ってるからこういうニュースが流れてくるんです。

世の中を良くしようとする経営者や企業やそのチームが本気で世の中を変えようとしているんだと気付けたことは僕の希望になりました。


そして銀行に融資をお願いした時や、いろんな経営者の方と話をする中で気付いた「クリエイティブこそ社会性が必要」という考えは確信に変わりました。

クリエイターと聞くと自由でクリエイティブで楽しそう!ってイメージがあると思いますが(もちろんそうです)、特に僕がやっている仕事の領域(映像や写真)は事業者とユーザーとの接点なのでとても重要です。

なので、どのように映像を作るかの前に

このアプローチは適切なのか?

向かうべき方向性は適切なのか?

そもそも伝えたい本質は何なのか?

このコンテンツはどんな役に立つのか?

とどんどん逆流して経営やブランディングの根本のついて話し合う場面は少なくありません。

発信したいことを、きちんと受信してほしい人たちに届ける為に、クリエイターはコンテンツの社会性を理解して仕事をするべきだと思うんです。

映像がカッコいいとか写真がいいよりも、自分が誰にカメラを向けてどんなものをRECしているか本当に理解していることが重要だと思っています。

映像への評価ももちろん欲しいけど、この記事を読んで自分がどれだけ社会貢献出来ているかの方が大事だなと価値観が変わりましたし、富島さんたちのように本気で変えようと進んでいる人たちの役に立ちたいと強く思い、そのために自分の仕事に社会性は不可欠だと感じました。

さっきも述べましたがカッコいい映像を作るだけがクリエイターの仕事じゃないです。

社会の情報に触れて、誰が何で仕掛けているか理解する姿勢が今後もっと必要だし、一緒に仕事をする人たちへの寄り添い方も変わってくると思います。

儲かったら高級車を買うとか高級時計を買うとか、それも大事だけど!

社会の役に立つ人が純粋にカッコいいです。


この日のトンカツの味は、ほとんど覚えてません。








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