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AIで気持ちが揺らぐ人へ

僕の本業は形態が古く、仕事中横文字が飛び交う事も無いし、ハンコにファックスが現役。オンラインの会議は操作があやふやで前の日からドキドキするし、在宅勤務なんかありません。僕個人も40代の中年なので最新のiPhoneを持っているのに紙の手帳に予定を書くし、ラインとYouTube以外の機能はわかりません。こんにちわ。ほしよだかです。BLエロ漫画屋さんです。これが副業。コッチは時代の変化についていきたいと思っているわけです。

一時期蜂の巣をつついたように騒がしかった創作界隈でのAI悲喜こもごもですが、最近はずいぶん落ち着きを取り戻したようで良い事です。AIの発達によってデジ同人界の最末席をようやくいっちょかみしている僕のような層が、その場を追われるのであれば、何をどう騒いだところで結果は変わらないので静かに1ページでも多く描いたら良いからです。

最近クリスタを最新バージョンにしました。まだAIって書いてあるボタンは出現してないようです。現在僕がAIを使わず漫画を描いているのは、小難しい理由など一切なく、単に使い方がわからないからです。ボタンを押したら思いえがいた漫画がポカンと出てくるような手軽さなら使います。まだそうなってないでしょ。

具体的に今後使うシチュエーションがあるとすれば、クリスタにAIのボタンが実装された時になるでしょう。デジタル環境で漫画を描いている人の多数がクリップスタジオ、いわゆるクリスタを使い描いていると思います。

何度か記事に書いたように僕はクリスタの機能に頼り切りで漫画を描いています。背景は半分くらい売ってる素材だし、人物は素体が描けないので3D人形を置いてなぞって描いています。

見てよこの体たらく

これ、ゼロから描いてる人から見たらボタン押して絵が出てくるのと何ら変わりないでしょ。「ズルしてんじゃねェよ」と言われても何も言い返せない。

でもドローソフトの機能だから問題は無いはずです。同じくAI機能が実装されたらそれは買ったソフトの機能だからすべての問題はクリアの上であるはずで、現在のようにややこしい操作も不要で簡単に使えるようにかみ砕いて載せてくれるはず。

創作で漫画という形を選んだのに、文字で指定するなり、ボタン押すなりで、絵が出てきて何が楽しいの?という問題も別に起こらないと思います。漫画の制作作業の中で楽しいと思っている作業は自分でやって、楽しくない、出来ないと思っている作業は頼ればいいだけだからです。

上の図例でわかるように、すでに僕ができない「素体を描く」という作業を人形でやって、楽しいと思っている線画を自分で描くという手法は何も僕だけじゃなしに、多くの人がやってることなんじゃないかな。
技術がもっと進んで絵が自動で出てくる時代になったら、僕だったら不得意な足を描いてもらって、描くのが好きな髪の毛とか手とかを自分で描いたら良いと思っています。

もしくはマネタイズできるエロ漫画は機械でササッと量産しながら、「僕が描いて誰が読むんだよ」、というエロくないストーリー漫画で描きたいネタもあるので、それを手描きでじっくりゆっくり描くなんて道もあると思います。

AIは、現在の3D人形と一緒で、あくまでも使いたい人は使えばいいし、使いたくない人は使わんでヨシ、という存在にしかならないんじゃないかと思っていて、手描きしている人は存在意義を失う、なんて悲観的な事にはならないんじゃないかと予想しています。

もちろん創作のハードルが下がり、製作スピードが上がる分だけ素人漫画は乱立するだろうし、自分の居場所の確保は今よりは難しくなっていくでしょう。でもデジタル環境に助けられて同人誌を描けるようになった僕はそれに文句を言う資格もないし言う意味もありません。

紙にペンで漫画を描いてる人、今でもゴマンといるでしょ。その中には有名で売れっ子の人も当然含まれてるでしょうが、そうでない人だっていて、普通に創作楽しんでるでしょ。売上だってあるかもしれない。

自分が生きてる間くらいは、仮に時代の波に乗り切れなくて(又は敢えて乗らないでおいて)今と同じ制作方法を踏襲し続けたとしても、創作を辞めるハメになるほどのオオゴトにはならないから皆で楽しみましょうよ。という時代遅れの中年の主張でした。


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