見出し画像

【初心者から】お香の種類、効果・効能について

はじめまして。こんにちは。学生時代に授業を抜け出して、たまたま立ち寄った変わった本屋さんで『お香』というものを初めて手にした日から、香りへの追求がスタートしました。

あの細長い棒に火をつけ、香りが部屋を埋め尽くすまでのグラデーションのような匂いが特に好きでした。当時はひとり暮らしの狭い1Rの部屋に少しでも色を付けようと、何かに必死で背伸びをしようとしていたのかもしれません。

このnoteは、お香を少しでも多くの方に楽しんでもらえたらなと思い寄稿いたしました。少しでも自分好みの香りと出会い楽しめる方が増えれば幸いです。

インテリアのように楽しめる。葉っぱをモチーフにした淡路島発のお香「HA KO」_haconiwa

お香について・お香ってなに?

お香(英名:incense)というのは、一般的に香木・線香・焼香など、香りもの全般を指しますが、狭義には伽羅(きゃら)、沈香(じんこう)、白檀(びゃくだん)などの天然香木の香りのみを指すことがあります。

伽羅、沈香、白檀?そもそも聞いたことがないという方は、お香の原料によって呼ばれ方が異なると覚えていただけると幸いです。

お香の種類について

お香には様々な種類があり、主に香り・かたち・使い方などなどで分けられることが多いです。お香と付き合う第一歩は使い分け方法を知ることからです。

直接火をつけるタイプのお香

①お線香・スティック型

陶器のねこのお香立て、のび

一番オーソドックスなお香で、室内線香、仏事線香など、目的によって様々な種類や長さがあります。燃えている面積が均一なので、香りも均一に広がります。最も手軽に炊けるのがスティック型なのです。


②円錐・コーン型

コーン型お香立て(プルメリア) lxl アジアン雑貨 バリ おしゃれ リゾート バリ雑貨 インテリア ココバリ

円錐の先端に火をつけるタイプです。一度に燃焼する面がスティックに比べ広く、下にいくほど燃える面積が広くなるので、香りも徐々に強くなります。短時間でお部屋に香りを広げることができます。燃やしたそのままの形で残るので灰が散らばる心配がなく、人気の高い、使いやすいお香です。

③渦巻・コイル型

伽羅大観 コイル12巻入

渦を巻いているので、長時間炊きるづけることができるため、広い空間や空気の流れの多い玄関などでのご使用に適しています。途中で消したい時は折ったり、書類などを挟む金属製のクリップなどで消したい部分を挟んでおけば大丈夫です。

④練香(ねりこう)

練香(ねりこう)_  お香の専門店 松栄堂ウェブショップ

香木など天然香料を粉末にし、蜜や梅肉を加えて練り上げ、一定期間壺の中で熟成させた丸薬状のお香です。王朝文学にも「薫物」として登場します。現代では、深く重厚な香りで、茶の湯の席で冬の香りとして好まれるなど、寒い季節に使われることが多いです。

⑤香木(こうぼく)

香道具・香木・お線香・和の香り 麻布 香雅堂

沈香と白檀の2種類が代表的です。沈香の中でも、伽羅は古くから品位の高い最上の香りとして珍重されてきました。香木のたき方には、繊細な香りの味わいを鑑賞する「聞香」と、お部屋の空気を彩る「空薫」があります。
目的に合わせて、たき方や用具も使いわけましょう。

⑥抹香(まっこう)
抹香は古くは沈香や白檀などを粉末にした香のことで、用途は様々でした。仏前でくゆらせるほか、古くは仏塔や仏像などに散布していました。
時間を計る目的で使われたことがよく知られており、いまでも時香盤(香時計)に使用されています。

⑦印香(いんこう) 

薫玉堂 印香 8個入り

印香とは、粉末状にした香木・香原料を練り合わせ、型に押し固めて乾燥させたものです。香炉と炭、灰を使った空薫で香りを楽しみますが、直接火をつけられるものもあります。配合した香料を梅花形など様々な形に押し固めたお香です。熱灰の上にのせて薫じます。見た目がとても可愛いので、お部屋のインテリアとして取り入れる方もおります。

⑧焼香(しょうこう)
香木や香草などを細かく刻んで混ぜ合わせたお香です。仏前で、直接炭団(たどん)や炭火の上に薫じます。用いる香料により五種香・七種香・十種香などがあります。

⑨匂い袋

香りと巾着をカスタムできる。京都でつくるオリジナル匂い袋 - Yahoo!ライフマガジン

天然香料(丁子・甘松・竜脳・白檀など)を刻んで調合した匂い香が袋の中に入っています。衣服に芳香を移し、同時に忌避効果も利用する香嚢の一種。

8世紀ごろより貴族の腰飾りとして使用されるなどして、衣装の防虫や移り香を楽しむために使われてきました。現代では車の中やのれんに吊るすほか、身に着けたりタンスに入れたりして衣服への移り香を楽しみます。少し大きめのものは玄関先などに置いて、美しい形と香りを楽しむのもよいです。

⑩塗香(ずこう)
もっとも粒子の細かいお香で、片栗粉のようになめらかです。俗に清め香ともいわれるように、主に密教寺院などで、御本尊にお供えしたり、読経や写経の際に修行者が身体に塗ったりして身を浄め、邪気を近づけないために用いる粉末のお香です。

お香の原料について

①沈水香木(ぢんすいこうぼく)
「水に沈む、香りのする木」ということから「沈水香木」(略して沈香)と呼ばれます。ベトナム、カンボジア、インドネシア、ミャンマー、ラオス等の熱帯雨林で産出され、薫香料のほか、薬用としても古くから知られています。

沈香となる原木には香木がなく、老木や土中に埋没した倒木、枯木のほか虫食い等の様々な原因で傷つけられた傷害木に真菌類が作用して、長い年月の間に薫香を発する樹脂が生成して沈香となります。

伽羅は沈香(じんこう)の最上品のことです。

②白檀(びゃくだん)
インド・インドネシア・オーストラリア・チモール・マレーシアなどで栽培されています。半寄生常緑の喬木で高さは3~4m、樹肌は灰白色で滑らかである。葉や樹皮はほとんど香らず、心材部分に甘みのある東洋調には欠かせない芳香がある。このサンダルウッドには変種が多いが、インド産のものが芳香性で高級品とされる。


③桂皮(けいひ)
シナニッケイ、セイロンニッケイ(クスノキ科)の樹皮を乾燥したもの。中国南部・ベトナム・スリランカ・インドネシアなどで産出する。シナモンの名で世界中に親しまれている。


④大茴香(だいういきょう)
中国南部(広西・広東・雲南・福建省)、インドシナ北部等で産出される。ダイウイキョウ(シキミ科)の果実を乾燥したもの。中華料理の香辛料「八角」としても有名で、生薬では健胃剤として使われる。


⑤丁子、丁香(ちょうじ、ちょうこう)
マダガスカル、インドネシア、モルッカ諸島・ザンジバルなどで産出する。 チョウジノキ(フトモモ科)の花蕾を乾燥したもの。西洋でもクローブとして知られ、石鹸・香水などにも使用される。かつては手に入りにくく、非常に貴重品とされていた。香料以外の用途として、スパイスとして料理の味付けに使用される。


⑥安息香 (あんそくこう)
タイ、ベトナム、スマトラ島等が産地。エゴノキ科の幹に傷を付け、この樹液を乾燥したもので、保香剤として薫香に、その他歯磨き、化粧品、鎮咳鎮痛の生薬に用いられている。


⑦乳香 (にゅうこう)
ニュウコウジュ(カンラン科)の幹から浸出した樹脂。アフリカ東北部・アラビア海沿岸部・ソマリアから産出する。
キリスト教の儀式における焚香料としても知られている。


⑧龍脳(りゅうのう)
マレー半島南部、スマトラ、ボルネオ等で産出され、薫香料や防虫剤として用いられる。リュウノウジュ(フタバガキ科)の心材の空隙に結晶として析出したもの。日本のマルコ山古墳(約1,500年前)の遺骨から検出され、その芳香が認められて話題になった。

お香の効果・効能

①浄化作用

お香の効果には浄化作用だけでなく邪気を払う霊的な力も!

お香の本来の役割は空間の浄化と言われております。日本人はお酒や塩などで場を清める習慣がありますが、同じようにお香によって空間を浄化することが古くから行われてきました。仏教の焼香がその一つですが、お香を焚いた時の煙の力で空間を浄化できると考えられています。邪気を払うということで、虫除けや殺菌の効果もあります。実は蚊取線香もお香の仲間です

②リラックス効果・ストレス低減

画像10

現代では、お香を使用する最大の目的がストレスを低減するためと言ってもよいはずです。お香の原料は植物など天然由来の穏やかな香り成分が中心のため、心を落ち着けて、深い癒しをもたらします。好みの香りに包まれながら、揺らめく煙を見つめることで心身のリラックス効果が得られます。心地の良い眠りにつくために、毎日お香を焚くことも一つの手です。

③消臭

画像11

お香のルーツでもあるインドでは、元々体臭対策として使用されていたと言われているくらい、お香には消臭効果があります。しかし、お香は決して香りの強いものではなく、かつ、お香自体に消臭成分は含まれていないため、あくまでも穏やかな香りづけによって嫌なニオイを抑えるという効果だと考えるのが良いです。

他にも、④虫除け、⑤開運、⑥安眠もお香の効果・効能があると言われております。

お香の使用方法について

焚き方、消し方について
スティックタイプのお香には、香料のみでできているものと芯材に練り香料がつけられているものがありますが、どちらも香料の部分に火をつけてお香立てにセットしましょう。

お香のすべてが燃え尽きて自然に鎮火するのを待つか、金属のクリップなどでスティックを挟み、途中で火を消すかなどして火の後始末は責任を持ってきちんと行いましょう。

焚く場所について
香りを楽しみたい場所で焚くのが基本です。香りは風でながされてしまうので、室内で使用するようにしましょう。リビングや玄関、洗面所、トイレなどが主な場所だと思いますが、火を使っていることを忘れずに、燃えやすいものが周りにないこと、安定した場所であること、換気ができることなどを条件に、必ず人目があるところで使用しましょう。


いかがでしたでしょうか?
実は種類や原料などは、まだまだあるのですが一部をご紹介させていただきました。ご興味もっていただけると大変幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?