見出し画像

【猫組長】元ヤクザ ネトウヨ陰謀論 / 菅原潮

菅原潮 (すがわらうしお)
猫組長 (ねこくみちょう)

東京都
陰謀度 2 ★★☆☆☆

【陰謀要素】
・極右 ・文化人放送局出演 ・日本保守党支持 ・反中 ・クルド人陰謀論
・反自民党 (スガガー/キシダガー) ・木原事件 ・ライドシェア反対
・反SDGs ・反LGBT法 ・反昆虫食
・エネルギー関連 (反メガソーラー/反風力/反EV)

【マネタイズ】
・猫組長POST(記事配信) ・YouTube ・X(twitter) ・メディア出演 ・書籍

【関連陰謀論者】
百田尚樹 ・有本香 ・飯山陽 ・門田隆将
井川意高 ・平井宏治 ・ビートきよし

【メモ】
◆1964年5月25日生まれ
◆兵庫県神戸市 出身
◆大学2年中退 (経済学部)
【元ヤクザ】
◆神戸山口組二次団体 佐藤組 本部長
◆神戸山口組三次団体 渡辺組 組長


■ 元ヤクザ「猫組長」

元ヤクザという肩書きと経歴を最大限活かして情報発信する「猫組長」こと菅原潮。

2019年刊行

2015年にヤクザから足を洗った菅原潮は「猫組長」というペンネームを名乗り、当初はフレッシュで耳新しい裏社会の話しを提供していた。
しかし裏社会の生の情報を得られなくなった立場ゆえ、当然だがカタギ生活が長くなるに連れてネタが枯渇して行き、猫組長は裏社会の情報ではなく、独自の「分析」を発信する比率が高まって行った。それはそれで一定の価値と需要はあったのものの、憶測交じりの分析はインパクトに欠け、猫組長のヤクザ時代に得た体験談や生々しい情報ほどの面白味は感じられなくなった。

顧客の新規開拓を図ったのか、ネトウヨに迎合するように猫組長は2020年まで支持していた菅義偉首相に対して2021年辺りから徐々に叩き始めるようになり、そこに手応えを感じたであろう猫組長はネトウヨ路線へと舵を切って行くようになった。

▲▲ 菅首相を支持していたが、反転アンチに。▼▼

強い言葉選びと愛敬の良さを見せていた安倍晋三元首相に比べ、後任の首相の姿勢はネトウヨには物足りないものに映った。そのため、菅首相や岸田文雄首相を叩くと限界ネトウヨたちに喜ばれるという現象が発生したのだ。

猫組長のポジションは日に日にネトウヨに寄って行って、2022年7月以降、安倍晋三元首相亡き後は、他の極右インフルエンサー同様に傍若無人な振る舞いを演じるようになった。
傍若無人であればあるほど人気が得られるという極右ネトウヨ界隈で、「元ヤクザ」の肩書きの価値が擦り減った猫組長は新たなポジションの獲得に成功したのだ。

限界ネトウヨはこぞって品が無いため、根拠が無くても自分の嫌いな対象の悪口を言ってくれるインフルエンサー像を求める。「元ヤクザ」のブランドは他者への攻撃性と相性が良い。猫組長にとって打ってつけのポジションだった。
こんなポストに大量の「いいね」や賛同リプライが付いたら、さぞ闇墜ちがはかどることだろう。▼▼

猫組長が、ネトウヨの集う日本保守党を支持するようになるのは必然だった。


■ 川口市クルド人陰謀論

2023年下半期からやたら話題に上がる『埼玉県川口市クルド人陰謀論』。
これは「川口市でクルド人が暴れている!日本人の生活を脅かしている!取り締まれ!国外追放しろ!」という、ネトウヨによる根拠の伴わない過激な主張に起因する陰謀論だ。

猫組長も排他的キゃラであるためクルド人排斥に加担。▼▼

日本保守党支持者が排他的な主張を行なうことでエコーチェンバーが働いて、猫組長を渦巻くネトウヨ界隈で負のスパイラルが発生している。

※ この問題については当note西原一慧のページでも少し触れている。


■ 反昆虫食

2023年上半期に流行ったコオロギ食陰謀論に乗っかるヒステリック猫組長。▼▼

自分の価値観で「健全」を押し付ける辺りがソビエト連邦時代に蔓延った全体主義と相性良さそう。目指せスターリン!▼▼

※ いまだにコオロギ食に対して偏見を持っているのなら下記動画の参照をオススメする。▼▼


■ ド素人が語るコロナ対策

ネトウヨよろしく排他的な猫組長は、下記動画で「コロナ禍が始まった2020年から鎖国状態にして内需で経済を回せばコロナ対策なんてしなくて済んだ」という非現実的なことを語っていて、その上、「通貨兌換紙幣を刷って配れば良かった」と、おじいちゃんなりにぼくのかんがえたさいきょうのけいざいせいさくを示している。▼▼

▲▲ 猫組長が上記動画をアップしたのが2024年6月10日。未来から俯瞰して2020年の日本人にアドバイスを送るのと、未知のウイルスの危機に瀕してリアルタイムで政治的判断を下さねばならなかった状況とでは全く条件が異なる。
コロナウイルスがどの程度の毒性を持っているのか、どの程度のスパンで変異するのかしないのか、コロナワクチンはどの企業がどの程度の期間で実用化と販売に漕ぎ付けられるのか漕ぎ付けられないのか、そしてコロナ禍がいつ収束するのかしないのか、2020年当時、全世界の誰一人として答えられなかった問いだ。当時の為政者たちは闇の中で眼前の霧を振り払いながら、光を求めて足元を確かめながらゆっくり彷徨うように歩を進めるしかなかった。
それにもかかわらず猫組長は当時の日本政府によるコロナ対策を罵倒し、あまつさえぼくのかんがえたさいきょうのけいざいせいさくを開陳するという、何とも言い難いような主張を行なっているのだ。。

さらに、「水際作戦をせずにコロナウイルスを日本に上陸させたことで医療従事者が利権で儲けることができた」などと言うのだから、因果関係が無茶苦茶だ。


■ 元・経済ヤクザ

「元・経済ヤクザ」こと猫組長はたびたび経済や金融に関して話す機会があることから、もしかしたら猫組長を「経済に明るい人」だと思っている人がいるかも知れない。
だが、猫組長は大学で経済学部生だったとは言え2年で中退して学士すら取得していないし、バブルが弾けた1989年には2億円の負債を抱えているし、2億円の手形を騙し取ったとして2012年には逮捕されていたりと、カネに関して大きな失敗がある。カネを動かした経験や実績が豊富でヤクザとしてのカネの動きについては詳しい部分もあるだろうが、猫組長は経済政策について高説を垂れることができるほど特別に金融や経済の仕組みを理解しているわけではない。

猫組長は下記動画で日本の経済低迷を竹中平蔵氏のせいにしたりと、ネトウヨに嫌われている分かりやすい敵を何ら具体的な説明も無く名指しで攻撃して、言ってやったぜ感を醸し出している。▼▼

▲▲ 上記動画の目的は経済について語ることではない。経済について語るフリをして、排他的なネトウヨが嫌う「移民」を全否定して見せることで視聴者と心を一つにしてウホウホすることが目的だ。
つまりこれは前項のコロナ対策動画同様に、ネトウヨのネトウヨによるネトウヨのためのヘイト動画である。
現役引退して現場を知る由の無いOBが、他分野のことにまで言及して価値があることを言えるわけが無いからしょうがない。(しょうがなくない)

まあ、後出し軍師、素人軍師を体現するネタ系YouTuberとして猫組長をニヤニヤ見る分には面白コンテンツなのかも知れない。


■ 関連note

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?