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インバウンドサミット2021 全30セッションのアーカイブ映像を公開します!

2021年6月19日に、105名の観光キーマンが登壇するインバウンド業界最大級のオンラインイベント「インバウンドサミット2021」が開催され、3,600名を超える方々にご参加いただきました。

このnoteでは、全30セッションのアーカイブ映像と概要文を掲載いたします。当日参加された方も、されなかった方も、ぜひ気になるセッションを見つけて視聴してみてください!

オープニング

インバウンドは外貨を獲得するための輸出産業として捉えるべきであり、日本の成長戦略の柱である。訪日客6,000万人の政府目標達成と観光客1人あたりの消費単価上昇が鍵となる。インバウンド復活に向けて、日本も再開に向けて正しい準備を進めなければならない。
インバウンドサミット2021は、知見や戦略を共有し、来るべき再開に向けて議論をし、結論づけていく場としたい。このイベントで日本のインバウンドは終わっていない、まだまだこれからだ!という空気を105名の登壇者、3,000名以上の参加者の皆さんで作っていきたい。

【基調講演】 インバウンド観光復活に向けての展望

インバウンドを復活させる前段階として、国内観光を活性化する必要がある。適切な観光のビジネスモデルをつくりあげ、付加価値のある商品を造り、適切な単価を観光客に求める。それを正当化するための魅力を商品に組み込んでいくことが重要。また、これまでの安ければ人が集まるという古い認識は崩れ、これからは質が高く価値のある観光商品を造成し、利益率の向上が必要となる。マーケティングリサーチ、戦略の磨き上げ、インフラ整備を徹底的に行う。それが将来の高度な観光発展発達に繋がる。

【パネルディスカッション】 日本のインバウンドは終わったのか?

観光庁が掲げる、2030年に訪日外国人旅行消費額を15兆円にするという観光ビジョンの達成のために3つの戦略があるとされた。①中東・南米・欧米からの観光客を迎えて消費単価の引きあげを図る、②既存商品の単価の引き上げ・高付加価値化を行う、③新たな観光コンテンツを造成する、の3つの戦略が必要になってくる。

【北海道】 サウナを通じて、地域資源を見出す新しい観光

「サウナのために旅をする」日本人の生活に興味がある外国人が増えている中で、今、日本人の中で空前のブームでカルチャーとなりつつある「サウナ」。世界に誇れる「日本のサウナ」になるためには、どんなことを考えるべきか?ニセコから「お客さんがいない」と切実な話があり、観光庁から「観光事業者支援」の実情とともに、地元の金融機関の支援も必要と、日本の観光政策のあり方の話がありました。ワクチン接種も進み、見通しも見えてきたので、次の観光事業の準備に向けていかなければならない。

【東北】 東北のSIT層に向けたディスティネーション戦略とは?

Hidden GemからSpecial Interestへ。時にHidden Gem(隠れた宝石)と例えられる東北エリア。東京から東北の玄関口仙台までは新幹線で90分という好アクセスにもかかわらず、訪日旅客の関東から東北への流入率は約2%と低い。東北に魅力的な観光資源はないのか?単純な認知度不足なのか?新しい時代に向けた東北のポテンシャルを最大化する観光資源及びその活かし方等について旅行商品、プロモーション、ガイド、交通等の視点からディスカッションする。(インアウトバウンド仙台・松島 西谷雷佐)

【東京】 アートで街を育てる、広報視点のインバウンド戦略

なぜ今アートなのか、訪都外国人旅行者の再訪率を高めるインバウンド施策とは、アートは街づくりにどのような影響を及ぼすことができるのか、アートプロジェクトを推進する民間企業の広報はどのような役割が求められているのか?「アートで街を育てる」をキーワードに、近年、注目の高まるエリアマネジメントとアートプロジェクトとの連携可能性、目標設定などについて理解を深めます。訪れるたびに表情を変え、多様で刺激的な街並みを生み出している羽田空港(空港ビルデング株式会社)・丸の内(三菱地所株式会社)・六本木(森ビル株式会社)・天王洲アイル(寺田倉庫株式会社)で、民間主導の「攻めの広報」にチャレンジする広報担当が、具体的な事例をもとに議論します。

【関東】 異質性を生かす観光の産学連携

「産」と「学(特に文系)」は同じものを見ていても見え方や言語が異なる。そんな異質なものが交わることでこそ生まれるものがあるのではないか。大学のクラスを契機に始まった「文化財を遊び倒す」をコンセプトとするインターンシッププログラムに取り組むIntellectual Innovations代表理事・池尾健氏と柳川藩主立花邸「御花」代表取締役社長・立花千月香氏、現場の当たり前を研究者視点・ソトモノ視点でリフレームする中間組織を伊根町で運営するオランアース設立代表・藤本直樹氏。それぞれの取り組みから、異文化間コミュニケーションとしての産学連携の可能性を考える。(神奈川大学国際日本学部教授 高井典子)

【北陸】 ⼯房めぐりや酒造めぐりは、本当に地域に貢献するのか?

クラフトツーリズム、酒造ツーリズムなど、地域の生活と文化を支えてきた産業と観光が結びつくと新しいチャンスが生まれる。一方で職人や酒蔵から見れば「観光は補完的位置付け」であり、有名観光地とは異なるメカニズムが必要である。いかに地域の産業と、観光・インバウンドを結びつけるか?
富山県西部観光社「水と匠」プロデューサーの林口砂里氏と、新潟燕三条で「工場の祭典」を作り上げてきた、つくる代表取締役/玉川堂番頭の山田立氏、がそれぞれの地域での挑戦を語り、元JAPAN HOUSE LondonのKylie Clarkは、海外のクラフトツーリズムを紹介する。(wondertrunk & co. 岡本岳大)

【中部】 地方空港をどう日本文化の発信拠点にアップデートするか?

地域には欠かせない「空港」という存在。飛行機の発着所として見られがちなその場所は、地域文化を体験するハブとして機能するメディアであるとも解釈できる。追い風が吹くように、空港では現在民営化が進み、地域のハブとしての再生が進む。そこで今回は不動産のハードの立場から富士山静岡空港渡部氏、日建設計金内氏、体験を作るソフトのへ立場から大河内氏をお招きし、空港というメディアは今後どのように日本文化を発信する体験のハブになれるのかを議論する。(TeaRoom 岩本涼)

【関西】 スポーツイベントが地域観光にもたらす可能性

「見る」ツーリズムだけでなく、「する」(参加する)ツーリズムへ。ワールドマスターズゲームズ2021のようなイベントを通じ、訪日客の多様化や開催地以外への誘客も期待できる。そのためにも受入環境整備や事前の情報提供が必要であり、訪日客との交流も大切である。

【中国】 世界から選ばれる、離島ブランディング

日本の離島(田舎・辺境)が、挑戦すべきブランディングとはなにか?やればいいけれども、どこもできていないことは何か?をテーマとし、長崎県小値賀島などで実際に古民家再生からのブランディングに携わるアレックス・カー氏を筆頭に、7月1日オープンを控える島根県隠岐島「Entô」の青山敦士氏、観光庁という立場から様々な地域のブランディングやそこで活躍する人に関わってきている小俣緑氏、そしてJapan Insightを運営し、日本の文化やコンテンツをインバウンド視点に切り替えて発信している東芝国際交流財団 白井純氏が、それぞれの経験や視点から具体的な実例とともに議論する。

【四国】 オンラインツアーからのリアル誘客の可能性

旅行はオンラインで試すことができる時代に。2020年観光業界を旋風したオンラインツアーは、今後どう展開していくのか。二十四の瞳映画村 専務理事で小豆島フィルムコミッション統括プロデュサーを務める有本裕幸氏が小豆島のSNSや映画ロケ地の誘客について話を展開し、一般社団法人日中ツーリズムビジネス協会 代表理事を務めるXuan Wang氏が中国の事例を交えながらファシリテート。また、全体は消費者行動、異文化バイアスの研究をする立命館大学経営学部 寺﨑 新一郎氏がホワイトボードを駆使してまとめあげる。オンラインツアーのFactと成功ポイント、今後の明るい展望について解説。(琴平バス 山本紗希)

【九州】 地域を盛り上げる観光人材の増やし方

今求められている観光人材は、データの分析を客観的にできる人とお客の視点に立って地道にマーケティングリサーチのできる地域を熱狂的に愛している人である。そのような人材を集めるには一方的に呼びかけるのではなく、シビックプライドを高めること、人材を考える前に仕事を魅力的なものにすることが必要である。人材がいないから観光を盛り上げられないのではなく、人材を集める仕事ができていないことに問題があるとした。

【沖縄】 沖縄が取るべきアジアの観光戦略とは何か?

沖縄が日本・アジアの中心地に位置すること(歴史的・地理的優位性)を最大限に活かすべく計画された「沖縄県アジア経済戦略構想」。これまで推進してきた「観光・IT・物流」の3つの重点戦略を、観光DXとその他の産業を連携させ、日本からアジアに多様な変化を創り出す「ヒト・モノ・コト」の拠点(ハブ)とその交流(架け橋)を創造するため、その当事者でもある3名のゲストを招き、今後のアジアグローバルビジネスの活性化とインバウンドツーリズムの可能性について提言していく。

【全国】 これからの日本の観光政策のあり方

人口減少社会の真只中にある日本。これまで地域活性化、地方創生推進の柱とまで言われた観光政策。コロナ禍でインバウンドだけでなく国内市場も崩壊寸前となり、今後の観光政策や施策の重要度は増すばかりです。日本政府から地方自治体まで、今後の求められる観光政策について、観光庁審議官五十嵐氏からの政策論と共に観光カリスマの一人でもあるNAC社長ロス・フィンドレー氏の現場視点の意見を交えながら議論します。(JTIC.SWISS 山田桂一郎)

【アジア】 上がり続けるポスト・コロナの日本に求められる期待値

訪日旅行再開を待ちわびる消費者が高密度に多い香港・台湾・シンガポール。そんな中、「現地で楽しむ・味わう日本」に関連した商品・サービスがレベルアップし、そこで使われる消費額も上昇中で、夢見る日本への期待値は高まるばかり。そんな3市場を繋いで、最新トレンドや実際に使われる金額など、リアルな実態をご紹介しつつ、「アフターコロナの日本に求められるモノ・コト」について、その勘所やヒントを共有していきます。絶景や鮮度抜群の食材等の資源を活かしきれていない地域、DMOや飲食・観光施設、宿泊事業者等をはじめとするアフターコロナに向けた商品・サービスを企画・製作・販売したい皆様にオススメのセッションです! (JNTO香港事務所 薬丸裕)

【クラウドファンディング】 観光×越境クラウドファンディングの可能性

コロナの影響もあり、国内のクラウドファンディング市場は2020年度に1,840億円規模になり(矢野経済研究所調べ)、海外でもアメリカのKickstarterや台湾のZeczecなど、伸び続けているクラファン・ECマーケット。クラファンを活用する理由は、単なる資金調達だけではない。海外への広報、マーケットを開拓するためのテスト販売、地域の伝統に新たな光を当てる手段や、仲間集めなど。成功するプロジェクトには秘訣があり、魅力的なページ作りや、リワード設計が大切だ。終了後は、海外へのリワード発送が伴うため、事後のオペレーション効率化も重要な視点である。本セッションでは、マクロ視点から具体的なHOWまでを順に解説し、越境クラウドファンディングのプロセスや成功法を網羅的に紐解くことで、起案者のクラウドファンディング実施へのハードルを下げることを目的にトークが繰り広げられた。

【富裕層観光】 日本の富裕層観光戦略

インバウンド再開後、日本の観光にとっての最重要市場が富裕層観光だ。受入れキャパシティが限られる中で、高単価顧客で効率よく稼ぐというだけでなく、世界のオピニオンリーダー層の間で日本のファンを増やし、各地域の伝統・文化産業を未来に継承するための力強い支援にもなる。富裕層観光の文脈で日本にはどんなポテンシャルがあるのか?何を魅力としてアピールすべきか?富裕層の本格的な受入れに向けて、どんな課題を解決する必要があるか?富裕層観光の二大コンテンツと言える現代アートと食のリーダー、長谷川祐子氏(金沢21世紀美術館 館長)と山田早輝子氏(国際ガストロノミー学会 日本代表/Food Loss Bank代表)、そして高級宿泊施設開発のエキスパート永原聡子氏(DENEB代表)をお迎えして議論する。(KEARNEY日本法人会長/CIC Japan会長 梅澤高明)

【ガイド】 コロナ後もガイドは必要か?

AIの発達によりいつでもどこでも情報取得が可能になった現在、遅かれ早かれ向き合わなくてはいけない課題、「人のガイドの価値」。コロナ終息後も、人と接することに慎重になる人もいるであろう中、それでも雇いたいと思うのはどんなガイドか。オーディオガイドON THE TRIP代表成瀬氏に人のガイドとデジタルガイドの違いを聞き、任天堂Wii企画開発者、玉樹氏には体験デザインのついてヒントをもらう。さらにアメリカ出身日本酒エキスパートジャスティン氏には海外からの目線でのガイドのあり方を聞く。(全国通訳案内士 白石実果)

【文化観光】 地域文化を活かし、観光をどうアップデートするか?

古来より人の暮らしとともに文化はあり、国や地域によって多様な文化が育まれてきた。訪日旅行者にとってその文化の固有性は魅力的なコンテンツであり、同時に、観光は文化存続に寄与できるポテンシャルがある。
しかし、観光側で触れる文化は、わかりやすさ・売りやすさが重視されるあまり、本来の文化からかけ離れてしまうような側面があった。文化側も、文化を理解していない外部に伝統を壊されてしまうことへの恐れから、内に閉じてしまってしまう側面があった。
それぞれの課題はあるものの、観光側はより本質性、持続性を重んじるようになり、文化側は保存と活用は両輪であると捉え始める流れが生まれ、コロナを経て、改めて文化と観光の関係性を見直す機会となっている。
「文化と観光のよき関係性」をどう創るか。この重要なテーマに対して、奈良という土地に根ざしリアリティを追求し続ける映画監督 河瀬なおみさん、日本のお祭りに通い、持続性をもたせるためのマネタイズを進めるオマツリジャパンの山本陽平さん、鹿児島の文化を海外に伝え、自身も示現流を修める文化観光の体現者アレックスブラッドショーさんとともに議論を深めた。
キーワードは、「本質とは見えないもの。感じるもの」「地域に入るパスポート」「100年続くコンテンツをつくる」「ストーリーの創り手」「外から来る人を笑顔にする」「文化を安売りしない」(文化庁 丸岡直樹)

【稼ぐ観光】 「稼ぐ観光の実現」観光業界でGDP10%をどう実現していくか?

基調講演から話題の中心となった「単価アップ」は実現可能か?政府目標4千万人・15兆円実現には、客数の回復・増加と、客単価アップがともに必要だ。Trip.comグループの蘇日本代表も、ベンチャーリパブリックの柴田代表も、「日本なら実現できる」と断言する。根拠は、本セッションで公開された貴重な最新データで示された。「送客実現に向けた観光協会の役割は?」との高知県観光コンベンション協会国際誘致部の地場チーフからの質問には、OTA視点から現状を踏まえた具体的アドバイスが飛ぶ。この1年、急成長による受入未整備や、オーバーツーリズムの課題に対し、奇しくも解決を検討する時間を得た。さらに、コロナ禍がもたらした訪日ゲストの行動変化が、リカバリー後が課題解決の決め手となりそうだ。(ジャパンショッピングツーリズム協会 新津研一)

【組織づくり】 成果を生み出す、チームづくり 連携づくり

組織づくりは「仲間づくり」「関係づくり」で、その中でいかに目的意識を合わせていくかが重要。現在成功している組織でも、そこに至るには様々な苦労や不満があった。不満を改善すべき点として捉えていくべきだ。

【食】 日本食の真髄を世界へ

ユネスコの無形文化遺産に登録され、訪日前に期待していたことの1位 が「日本食を食べること」という調査結果にもみられるように世界的に注目を集める日本食(和食)。そんな日本食について、日本食で世界中のゲストをもてなし、日本文化の魅力・感動をお届けしている京都𠮷兆 三代目総料理長の徳岡邦夫氏、大森海岸松乃鮨四代目の手塚良則氏がディスカッション。モデレーターはジャパントラディショナルカルチャーラボの神森真理子氏。
世界に発信すべき日本食の魅力、食外交、日本食の伝統と革新、日本食の核にある日本文化の精神性・もてなしの心、食によって深まる人と人のつながり、国際的な舞台(サミットや万博)での食を通じてのもてなし、SDGs、食育、多様な価値観・文化にいかに寄り添い世界のゲストをもてなすか?マーケットに求められていることは?
など…インバウンドを考える上で重要なトピックの一つである「日本食」をテーマに、その真髄にせまります。(松乃鮨 四代目 手塚良則)



【次世代ツーリズム】 未来のモノサシ - ヴァーチャル空間での日本ブランディング

世界的にデジタル社会が到来し、日本がターゲットとしている国々のターゲット世代の常時接続率は80-95%であり、5Gも定着してきた。今後、6G時代へとより次世代通信が普及し、デバイスの高度化、ロボティクス、AI社会も進展してきている。これまでのツーリズムは、PBT(Phosycal Based Tourismi / 身体が移動するタイプの旅)が主軸であったが、今後はCBT(Cognitive Based Tourism / 認知することから始まる旅)分野へのツーリズム概念を拡大し、地域ブランディングや効果的な誘客、高付加価値化などをデザインしてゆく時代である。セッションでは、ANAグループが考えるエアライン以外の次世代型ビジネスとして、バーチャル・ツーリズム事業、アバター事業、宇宙事業、教育事業などの挑戦と手応えを議論し、KDDIが推進するVRサービス、デジタル・コンテンツ上でのツーリズムなどを検証した。学びとしてはCBTとPBTは相反するものではなく、相互に影響をしあいオーディエンス(ツーリスト)に対してナラティブに地域の物語を作り上げ、満足度の高い付加価値ブランディングを達成し得るものであり、今後ますます注目をしてゆくべき視点であるということが確認できた。継続してウォッチングしてゆきたい。(XPJP 渡邉賢一)

【サステナビリティ】 誰のためにやる?訪日観光におけるサステナビリティとは

SDGsに関する具体的な取り組みをステークホルダーに伝えることが必要である。コンテンツや地域などの背景にあるストーリーを共有することで、消費者の共感を生むことができる。また、持続可能な地域づくりやものづくりを行うためには「ブームよりルーツ」を考えることが大事だと語られた。世の中の流行を追うのではなく、その地域のルーツをエビデンスとともに発信することで、地域の良さを本当に理解している人が訪れるようになる。

【観光まちづくり】 「コロナ後の地域・観光づくり」Airbnbの新しい挑戦

コロナ禍ので人とのつながりが薄くなったと感じる人が増え、旅行者は現地の人とのつながりに価値をおき、地方を目的地に選ぶようになった。辰野町は多様性を大切にし、各旅行者の個性に適した宿泊先を提供することで旅人と現地の人とのつながりを深め、旅人も地域の未来のために能動的に取り組む体制を作ってきた。Airbnbもオンラインでの旅行者の選択肢を増やすこと、地方経済の寄与、人と人のつながりを大切にすることを通して新しい観光需要に適応する予定だ。

【DMO】 海外最新動向に学ぶ、国際観光再開への道筋

インバウンド消費額世界No.1のアメリカに、アウトバウンド消費額世界No.1の中国(2019年)。ワクチン接種や感染抑制で先行する主要観光先進国の、反転攻勢に向けた最新動向はどうなっているのでしょう。パネルディスカッションでD・アトキンソン氏は「歴史的に見ても必ず観光客は戻る」、山野智久氏は「今から準備すれば需要回復期に間に合う」と語りましたが、このセッションでは国際渡航再開に向けた海外のトレンドから学び、どのように域内の観光関係者や地域住民との合意形成を創り出すかなど、日本のDMOや観光行政、JNTOがそれぞれの役割の元、連携取って今からできることを考えていきます。(DeepJapan 萩本良秀)

【海外拠点】 どう日本のプロダクトを世界に売っていくか?

日本の魅力は外国人の感じているものは違う。「清潔さ」に感動しており、古い歴史と新しい文化が融合している所に憧れている。日本は「良いものがあれば…」と、奥ゆかしさゆえに損をしている。魅力のあるストーリーを伝えて、日本を好きになって頂かなければならない。

【観光DX】 気鋭スタートアップが変える日本の観光DX

効率化、デジタル化、そしてDXという領域はインバウンドが戻ってきた時こそ重要になってくる。だからこそ今から準備を進め、インバウンド業界全体のデジタル化に対する抵抗感を無くす必要がある。縦や横のつながりを活かしてユーザーにとっていいサービスを提供することが可能である。

エンディング

本イベントにおける学びをまとめるとすると以下になる。15兆円を達成するためのターゲットの選定、既存商品の磨き上げ、今の時代にあった新規商品の開発が重要であること。また、今回多くのセッションに多くのプロフェッショナルが集結していて、改めて観光業界が繋がり一致団結することが重要であること。それぞれを意識してこれからのインバウンド業界を盛り上げていきたい。


▼ 株式会社MATCHA(主催)


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