見出し画像

設備のIoTって何で盛り上がらないの?

私自身、設備のIoTに携わらせて頂くようになったのは、ここ数年のことです。設備のハード面に長く携わってきたので、ソフト面は専門家ではないという観点から、現状の問題点を記載したいと思います。

IoTについてとか、IoTとはといったことは記載しません。モノがインターネットにつながるってことですが、私が書くと陰謀論的な要素も記載してしまうので、ちゃんとした記事やブログ等を参考にしていただけたらと思います。(サポートしていただけるなら、別途記載したいとおもいます。)

ということで、主題:設備のIoTって何でもりあがらないの?ってなるのですが。
武漢コロナ騒動で在宅ワークが進む中、在宅ワーク出来る職種と出来ない職種が大きくわかれているとおもいます。工場を持つ企業は「工場は出勤して生産を止めない」という判断が多くなされているという話を聞きます。もちろん工場内で陽性患者が出たときは止めざるを得ないという判断をした話も聞きました。

在宅ワーク出来る職種?
ノートパソコンやタブレットは持ち帰りできますから、クラウドなりVPNなり(2020年5月現在)インターネット上で業務ができるシステムが構築されていれば、在宅で仕事することができるのです。
設備の場合は、材料を投入したり、軽故障時には人がその場で復旧させるなど、人が設備に対してある程度介在しているケースがほとんどです。なかには大手で儲かっている企業さんだったり、外国の場合は人ではなく設備にお金をかける企業さんだったり…は全自動の設備が稼働しているという話も聞きます。
稼働させる設備が工場にあり、100%在宅ワーク化というのは、費用面と技術面で高いハードルであると思います。

カスタマの問題(設備のIoTが後回しにされたいくつかの理由)
設備を使用されている方々と会話して私が感じるのは、ある種の思考停止です。【完全に私見です!】
・多くの設備は古いものが長年運用されていることが多いので、インターネット出現以前から運用されている設備は、「インターネットにつながらないのが当たり前」
・前述の人が携わることが多いという理由で、「ネットにつなげたところで何も変わらない」
・それでも近年のPLCなどはネットワークを構築することを想定された仕様になっているのですが、「セキュリティ上問題有るので、設備をネットワークにつなげないのは当たり前」
など、様々な理由でIoTの導入が阻まれてきました。
ここは、時代が大きく変わってきている現在、考え方をほんの少し変えるだけで恩恵にあずかれるのに・・・と悔しく感じるところです。

サプライヤの問題(費用対効果がひくい理由)
なぜ値段が高くなるのか?【完全に私見です!】
・設備の設計や構築に携わってきた私のような(一応…)技術者と呼ばれる人間が、インターネットやシステム構築の知識や技能が高くなく、システム構築に精通した別の技術者に頼らざるを得ないことが多いとおもいます。
・企業で取り組むとした場合、設備元請とは別にシステム構築は下請け企業が行っているといった感じですね。
・そして、システム構築側の技術者は往々にして、お客様主体ではなかったり設備側のことを十分理解していないことも多く、また流行だったり最先端だったりを主体に提案してくる「プロダクトアウト」型が多いのかなと。
・設備側技術者とシステム側技術者の摺合せが必要。
・そして、システム開発にはそれなりに金額がかかってしまうので、どうせ開発するなら他でも使えるように~。
…みたいなことになると、機能がてんこ盛りのお高い製品になっているものをよく見るという印象です。

じゃあやっぱり盛り上がらないのか?
そんなことはないと思います!
カスタマもサプライヤも、設備をインターネットにつなげて全自動化するとか、どの設備でも使えるものにするとか、いきなり100点満点を目指すとその時点で最初の一歩が踏み出せなくなるのではないかと思うのです。
オフィスでの業務が在宅化出来てるケースを例に考えてみると、大昔は手書きの紙で伝票を書いて次の部署に回して、また別の伝票を手書きで起こしていたものが、電算機の導入→伝票の電子化→データベースの導入→インターネット接続の環境整備・・・といった経緯を経て現在の在宅化ができているとしましょう。通信手段も、郵送→FAX→メール→クラウド共有って変遷してきているわけですよね。
設備も旧態依然(きゅうたいいぜん)の使い方に固執することなく、将来的な段階を踏んだ改善を行っていけば良いとおもうのです。

よろしければサポートをお願いします。 サポートは新たな情報発信のための準備及び活動に使用させて頂きます。