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July Tech Festa 2019に参加してきました #JTF2019

本日、July Tech Festa 2019 に参加してきました。なんで12月開催なのにJulyなのかについては、公式アカウントが言及してました。

さて、今回ぼくがお話を聞いたのは以下のセッションです。

- [A02] 心理的安全なチームづくり ~リーダーシップとしての心理的柔軟性とは
- [A10] テスト駆動開発から証明駆動開発へ
- [E20] オンボーディングのひろげかた
- [C30] 人生100年時代の学び方
- [B40] エンジニアはアウトプットによって成長できるのか?
- [A01] LINEのEngineer Culture

印象に残ったお話

どれも興味を引く内容でしたが、今回ブログに特に残しておこうと思ったのは、よしおかひろたかさんの「人生100年時代の学び方」です。

60歳で定年退職をして、東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程に入学しました。平均余命まで生きるとしても60歳から20数年、女性であれば30年前後生きることになります。エンジニアが定年後どのように学ぶのか、先達があまりいないので自分がファーストランナーとして試行錯誤しながら行っていることについてお話しします。
https://2019.techfesta.jp/speakers#C30

もともと前職の新卒時代、よしおかさんとお食事をご一緒する機会があり一方的に知っている状態でした。当時は僕がめっちゃ緊張してて全然まともに喋りかけられませんでした。とにかくすごい人っていう印象だけが明確に残ってましたw

そして、去年の9月、定年エントリを見て結末に書かれた大学院入学に衝撃を覚えました。60歳になってもなお、というより、60歳になったから始めた新しい挑戦に興味が沸いていました。自分も今年35歳になりいわゆる中年男性も板についてきたなと感じることがあります。そんな自分もこれから1エンジニアとしていきていく上で必要な考え方が得られるかもしれないという動機で今日はお話を聞いていました。

脳には可塑性(かそせい)がある

いきなりのパワーワード発表でついていくのが危ぶまれましたが、話を聞いていくうちにイメージがつくようになりました。

脳の可塑性とは「発達段階の神経系が環境に応じて最適の処理システムを作り上げるために、よく使われるニューロンの回路の処理効率を高め使われない回路の効率を下げるという現象」
https://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/110505PezBrain.html

大事なのは、この可塑性に年齢は関係がない、という主張です。よしおかさんは60歳になってもなお、自分のバージョンアップを行うために学生になったとおっしゃっていました。

発表中のメモ

お話を聞きながら取っていたメモを貼り付けておきます。これ自体には熱が含まれないものの、実際の講演ではビンビンに熱を感じ取れたのを備忘として。

・10年後の自分を想像できない
・日本は先進国で統計がしっかりしているので、生存率が信頼できる
死ぬことを考えることは、いかに幸せに生きるか考えることの表裏
・人はいつか死ぬ
・平均寿命が60歳代だった頃の制度設計で現代うまく行くはずがない
・田舎暮らしに殺されない法(丸山健二著)
・虚数の情緒(吉田武著)
・50代後半で、人生をどうするか悩んだ
・人生100年時代で就職や引退の常識は変わる
・パラダイムシフトでは、シフトが起こっていることを知らない、起こった後で当たり前
・トーマス・クーンが「科学革命」で唱えた
・arXiv、論文検索サイト
・60歳定年は引退ではない
・人間の能力はある年齢でピークに達してその後は落ちるというパラダイム、というのは老害モデル
いくつになっても脳は使っているとシナプスもニューロンも活性化する
・脳はバージョンアップできる
・古いパラダイム:定年引退、年功序列、能力には限界がある
・新しいパラダイム:生涯現役、年収を下げることを躊躇しない、能力に限界はない
制度・仕組みは慣性があるのでパラダイムシフトに追従できない
・待っていては危険で、自分で考え行動するしかない
・学ぶのをやめたら朽ちていくだけ、自分をバージョンアップすることに興味がある
・年齢を言い訳にしない
・歳だから覚えられない、できないということはない。若い頃ほど勉強しているのか?
・学び続ける
・慣れない事には時間がかかるが訓練しているうちに徐々にできるようになる(逆上がり、自転車)
・エンジニアとして入力が必要だ
・情報生産者になる
・解くべき問題を見つけ、それを解決する
・パラダイムを疑う訓練をしている
・学生は自由で考える、会社員は環境を与えられ考えない
・仕事ばっかりしているとバカになっちゃうよ(ヨシオカの学びの法則)
・昨日とは違う自分を発見しないと
・酒をやめたら人生が変わった
・酒は百薬の長というのは嘘

感想

まず自分の学習機会の無さに危機感を覚えた、というのが正直な感想です。

「大人になってから全然覚えられなくなったよーという人いるでしょう。あれは嘘。だって、中学、高校の時は一日中勉強して新しいインプットがあったんだから。今社会人でそんだけインプットしてる人いますか?仕事してるだけだとバカになるよ」

今までの僕の人生で、もっとも勉強していたのは大学受験に失敗し浪人して受験勉強していた時でした。あのときに比べれば今は1/10以下のインプット量だなとふと気づいたのです。

もちろん学生と社会人とでは本業は違いますから、全く同じ条件で考えるのは酷なものがあります。しかし、それを言い訳にして自分に成長機会を与えないことは、ただ時間を使って死を待つのと変わらないなと怖くなるほどでした。怖がっているだけでも何も変わらないので冷静に今の自分の置かれている状況を鑑みて、強制的にインプット・アウトプットの時間を作ることが必要だと感じました。

今僕は明らかに前提条件が変わっていく時代に生きています。業界ごとに荒波に揉まれながらそれでも生き残る人が勝者だった、と変化が緩慢になってきてからわかるタイミングです。その時になにどうインプット・アウトプットすれば良いか、はAGILEにやっていきたいと考えます。

小さく学び、小さく発信する。流行りのこともやりつつ、古典的な基礎的なこともやる。体系的に物事を理解した人には価値があります。そしてその人が自分のような人(または仕組み)を増殖させることができるとさらに価値があります。そういう存在を目指していきたいです。

今中学生に戻ったつもりで学び始めるタイミングだ!とだいぶ人生的にもエンジニア的にも先輩なよしおかさんに教えてもらえた気がした1日でした。

自分をバージョンアップする。一流になる。


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