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ある新任課長への余談

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ある公的機関において新任課長からマネジメントについて相談され、参考となるようなアドバイスをコラム風に発信。
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記事一覧

ある新任課長への余談 ① 観察力

ある新任課長への余談 ① 観察力

 落合博満は日本プロ野球史上唯一となる3度の三冠王を達成した選手時代のみならず、2004年から2011年まで中日の監督を務め、全ての年でAクラス入りを果たし、4度のリーグ優勝、日本一を1回達成した輝かしい実績を誇る。
 監督時代、試合中はベンチでは無表情、一切感情を露わにしないことでも知られていた。監督退任後、「監督が感情的になり怒っている姿を見せると、選手はベンチを見るようになり体が動かなくなる

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ある新任課長への余談 ② チーム力

ある新任課長への余談 ② チーム力

 2015年に開催されたラグビーW杯イングランド大会において、日本代表チームは優勝候補の一角であった南アフリカに劇的な勝利をおさめ世界を驚かせた。日本代表チームを率いたのはヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏です。彼は「勝つための組織作り」について、5つの基盤が必要だと述べている。
 (1)リーダーシップ
 (2)マネジメント
 (3)自分の強みを知ること 
 (4)規律と文化を構築すること  
 

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ある新任課長への余談 ③ 環境づくり

ある新任課長への余談 ③ 環境づくり

世の中を驚かせるアートを生み出し続ける
“ウルトラテクロノジスト集団”チームラボ。チームの代表は、猪子寿之 氏。

これまで受けてきたインタビューや対談等の取材記事から、組織の成り立ち、コンセプトやマネジメント,リーダーシップ等について猪子代表が語る内容を以下のようにまとめてみた。

チームラボは、その創作活動の基本に「集団的創造」を掲げている。なぜ彼らは、チームでの作品作りにこだわり続けるのか?

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ある新任課長への余談 ④ 情報共有

ある新任課長への余談 ④ 情報共有

笑い声を立てる生物はゴリラやチンパンジーなど類人猿しかいない。
ゴリラは言葉を使うわけではないのに、10頭前後の群れが1つの生き物のように動く。僕はこれを「共鳴集団」と呼んでいる。ゴリラやチンパンジーといった霊長類の生態を研究してきた京都大学霊長類研究所の山極寿一教授の言葉です。
共鳴集団
人間の集団規模とコミュニケーションの関係について山極氏はこう定義する。10~15人は言葉を交わさずに意思疎通

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