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インターネット葬儀社とは?

わたしはお客様からよくこう質問されます。
「お宅はネットの葬儀屋さんですか?」

「いえ、うちはネット葬儀社ではなく、受注から施工まで一貫して行っておりますのでご安心ください」

ネット葬儀社ってなに?

そもそもネット葬儀社とは
「小さなお葬式」「イオンのお葬式」「よりそう葬儀」などなど
インターネット広告でお葬式の注文を日本全国で取る業者のことです。
そして注文が来たら、依頼主の地域の加盟店に施工を依頼して、施工後に紹介料を請求する。という形で運営されています。

ですので、こうしたネット業者は「葬儀屋」ではなく、お葬式専門の「広告斡旋業者」と理解した方がよさそうです。

施工後の紹介料は概ね35%~40%くらいです。
葬儀の形式や価格はネット葬儀社がすべて決めています。
ネット葬儀社間の競争力を持つために元々が安価な価格での施行の上に、紹介料までもっていかれますので、普通に考えて施工葬儀社はかなり厳しいはずです。

こんな値段で出来るんですか?

ネット葬儀社が設定するお葬式は、概ね2日間のお葬式(通夜~告別式)の形式で40万円~60万円くらいの価格設定です。ここから仮に40%を引かれると、施工業者は24万円~36万円で行わなくてはなりません。内容はすべてネット業者の規格に合わせてフル装備しなくてはなりません。
これまで通常100万円以上のお葬式を施工してきた業者などは赤字になるケースもあります。

ではどうやってこの施工をこなしているんでしょうか?

追加注文、グレードアップ

まさに、「小さなお葬式」が先日、消費者庁から指摘を受け処分をされた景品法違反の一文追加費用一切不要」という文言どころか、実際の現場では追加注文や各種サービスのグレードアップでなんとか賄っている。というのが施工業者の実態のようです。

これがどういうことか?
ちょっと他の場面に置き換えて説明してみます。

ネット業者を救急車に置き換えてみると

一般の消費者は、インターネット広告で「安くてよいサービス」を求めてネット葬儀業者を探します。要するに「近隣に葬儀屋の当てがない」、もしくは「急ぎで探している。」というケースが多いのではないでしょうか?

同様のケースで、事故や病気でどうしていいかわからない場合には、救急車を呼びますよね。

仮にこの救急車をネット業者病院を施工葬儀社とお考え下さい。
救急車が骨折したあなたを運びながら、あなたかもしくはあなたの家族にけがの状況を確認したうえで、
「病院のパンフレットを見せてここはどうですか?こっちはどうですか?」
「骨折ならば10万円コースです」

「じゃあここの10万円コースでお願いします」

みたいな形で病院へ連れていき、その病院には治療の方法や処方する薬を細かく指示する。
そして最終的に、病院から4万円の紹介料をもらうようなものです。

大変不謹慎なたとえでお医者様や救急担当者の方には申し訳ございません。
現在の日本の制度(医療費制度や薬事法)ではこんなことはあり得ませんが、例えとして敢えて表記しておりますのでご了承ください。

こんな救急車があったら、あなたは使いますか?

病院側とすれば今回の「骨折」は費用範囲内カツカツで治療しても、他の箇所(病気など)も指摘して治してしまえば別料金が取れますよね。

または「骨折」の治療に関しても、ちょっとくらい手を抜かれても専門的な事ってわかりませんよね

というような話ではないでしょうか?


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